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最後の最後まで決まらない!? 振り回される併願校選び

inter-edu’s eye

暑さ本番の夏。過ごしやすい秋を待ち望む人が多い中、受験生を持つ家庭だけは複雑な思いを抱いているかもしれません。秋になるということは、“受験本番まであとわずか”という現実と向き合わなければいけないからです。受験学年にとって、秋は入試本番まで100日を切る季節。2月1日に向けて勉強に精を出すのはもちろんのこと、並行して考えなければいけないのが併願校です。
そこで今回は併願校選びについて受験学年のご家庭と一緒に考えていきましょう。そして、受験を控えているご家庭は、来年・再来年の受験学年をイメージするきっかけにしてください。

第一志望に受かるのは3人に一人だから本気で考える「併願校」

エデュナビの「【中学受験】全落ちしない!併願校の選び方・入試日程の組み方≪保存版≫」によると、2月1日入試の実質倍率(合格者数÷受験者数)は2~3倍の学校が多く、合格を得ることができるのは、おおよそ3人に1人とあります。模試で高い偏差値を出していても、本番で何が起こるのか分からないのが入試。よって、「どうしても行きたい私立校に縁がなければ地元の公立中学校へ」と考えるご家庭以外は、併願校を考えなければいけません。

平均3~5校を受験

定まりやすい本命校とは違い、悩ましく、なかなか確定しないのが併願校。受験する学校数について、インターエデュが過去に行った独自アンケート調査では、1位が5校、以下僅差で3校、4校となり、3~5校が全体の6割を占めていました。

勉強のようす

学校選びのポイント

併願校は本命校をもとに、日程や、各家庭の優先項目で決めていきます。項目でいえば、アクセスや偏差値、共学か別学かなど。2022年度にインターエデュで行った調査では、「通学時間」、「校風・教育方針」、「生徒の雰囲気」が上位3項目に挙がりました。

教室

まるでパズル?併願校のパターン

併願校には安全校やチャレンジ校をバランス良く組み合わせる必要があります。併願校の受験には「本命校に縁がなかった場合の進学先の確保」のほかに、「本命校を受ける前に入試を体験させる」「第一志望校の本番前に合格を得て自信をつけさせる」という目的もあります。このため、1月に入試がある埼玉や千葉の学校も選択肢に入っていきます。

カレンダー

「本命校選びより難しかった」

女子御三家に娘を通わせるママは、併願校選びを「本命校選びより難しかった」と振り返ります。特に悩ましかったと語るのが1月校の受験。“埼玉と千葉の学校を両方受ける必要があるのか”“本命校合格の自信につながるような学校にすべきか、本命が女子校だから1月校も浦和明の星など女子校を受験したほうが良いのか”“点数を開示してくれるような学校を受けるべきなのか”など、頭をひねったそうです。
続く2月の受験では、“午後受験をどうするか”も考えてスケジュール管理をしなければなりません。「娘と同じ塾の友人には、『3日で5校を受けたから大変だった』『学校説明会に行ったこともない学校に、併願の受験で初めて足を踏み入れた』という声も聞きました。結果によっては予想外の学校に出願したり、受験に行ったり、思ったよりバタバタしてしまうこともあると思います。あらゆる可能性を想定して、併願プランを用意しておくと、焦らずにすむのかもしれません」と語ります。

悩む母親

必要なのは精度の高い情報

「早いうちから受験パターンを考えておこう!」と言うのは簡単ですが、悩ましいのは、この先第一志望が変わる可能性があるということ。100日を切るタイミングは、何年も勉強してきた受験生活を考えると「本番まであとわずか」ですが、併願校を決めるには「まだ少し早い」という微妙なタイミングなのです。この時期に受験生の保護者ができることは、併願校選びに必要な「新しく、出所がはっきりしていて、たくさんのデータをもとにした情報」を集めておくこと。有益な情報は、併願校選びの判断材料として受験直前に威力を発揮するでしょう。

最難関中学入試直前ガイダンス

進学個別指導塾のTOMASは、9月19日(火)より「最難関中学入試直前ガイダンス」を配信。ガイダンスには2つのプログラムがあり、1つは森上教育研究所所長・森上展安氏による「2024年度入試展望―受験者動向予測」、もう一つはTOMAS入試対策委員による「ラスト100日の志望校対策と併願戦略」です。

2024年度入試展望-受験者動向予測

森上氏は中学受験の造詣が深く、業界関係者であれば誰もが知る有名人。なお、最難関校合格に向けて完全1対1の個別指導を行うSpec.TOMASのサイトでは、森上氏による「名門私学徹底比較!」というコラムが掲載されています。コラムでは文化祭や体育祭、校外学習など、さまざまな視点から難関校の魅力を深掘りしており、学校選びの参考になります。ガイダンスでは、そんな森上氏が最新の模試データから出願動向を予測。首都圏四大模試の受験生情報という膨大なデータを分析し、2024年度入試の出願動向を探ります。

森上氏

ラスト100日の志望校対策と併願戦略

TOMAS入試対策委員が開成・麻布・桜蔭・女子学院の直前対策のポイントを解説します。御三家の入試は学校によって出題傾向が大きく異なります。それにしっかり対応した国・算・理・社の科目別対策を公開。さらに、男子併願戦略、女子併願戦略と、併願校選びのポイントもお伝えします。

こんなに違うの!? TOMASが分析した最難関中学の出題の傾向≫

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視聴お申し込み 11月29日(水)15:00締切

小学生=受験生?早期参加が増える中学受験

もはや古い情報?スタートの定番「小3の冬」

コロナ5類移行で対面イベントが従来の形で再開されつつあります。受験業界も同じく、私立校では公開行事の再開や対象学年の制限緩和が行われ、合同のイベントも昨年度に比べて規模を拡大して実施されています。春に行われた私立中学校の合同イベントでは、あまりの盛況ぶりが業界で大きな話題となりました。会場のブースには長蛇の列、これに留まらず会場の外にも長蛇の列。各校のブースでは早いうちから配布するパンフレットが不足してしまい、学校へ追加補充を呼びかけたそうです。現場の先生方が印象的だったと語るのは、参加する子どもの低年齢化。これまでは保護者とともに訪れる児童が小学校中学年くらいからだったのが、明らかに低学年とおぼしき児童を連れた家庭が多く、「もう学校選びを始めているの?」と驚いたそうです。

増え続けるライバル…中学受験を取り巻く状況≫

勉強のようす

「訪問とオンライン」どちらも活用

コロナ禍でオンラインイベントが普及し、対面開催が復活した今も、オンラインによる説明会やイベントは多くの方に支持されています。学校の雰囲気や在校生の様子を知るには足を運ばなければいけませんが、専門家のガイダンスなど、訪問であろうとオンラインであろうと得られる情報に差がないがものもあります。情報はオンラインで収集し、ある程度狙いを定めてから学校へ足を運ぶようにすれば、体力と時間を温存できます。御三家など難関校の受験を考えている小5までの受験生家庭には、オンラインで好きなときに視聴できる最難関中学入試直前ガイダンスは予備知識の獲得に最適。まだ幼いお子さまを振り回し、親子ともども疲弊することがないよう、賢くオンラインを活用しましょう。

オンラインイベントに参加するようす
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編集後記

本命校含めてどの学校にも縁がなかったけれど、なぜか本命校より偏差値が高い学校にだけ合格した、というケースはよく耳にします。本当に受験では何が起こるか分かりません。だからこそ、併願校選びは慎重に行う必要があるのです。本番が迫る秋、受験学年のお子さまは勉強に、お父さまお母さまは併願校選びにまつわる情報を得て、残り100日を有意義に過ごしましょう。

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:リソー教育