リビングに『現役東大生がつくる東大受験本』を!

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今年も『現役東大生がつくる東大受験本』が発売されました。東大生、東大教員、東大出身のエリートが多数登場し、東大受験の攻略法から東大生としての学業・生活、卒業後の状況までがわかります。“今”の東京大学を知るのにベストなツールとしておすすめです!

◆東大生、東大教員、東大出身者の生の声がわかる

『現役東大生がつくる東大受験本』を作っているのは、東京大学新聞の編集部。東大生である編集者・記者たちが、より多くの人に東京大学と東大生の真の姿を知ってもらおうと、心を込めて作っている年1回発行の雑誌タイプの本です。メインの対象読者は東大を目指している高校生・中学生ですが、わが子に東大を目指してほしいと願っている親御さんにとっても、とてもためになる本だと思います。

構成は、第1章が東大を受験する生徒たちへの勉強法などのアドバイス、第2章と第3章が東大生の学業と生活の紹介、第4章が卒業後の東大生の状況となっており、東京大学と東大生に関する情報がほぼ網羅されています。単なる解説ではなく関係者への取材をベースにした記事が多いので、とても身近に感じられます。なかでも親御さんに注目してもらいたいのは、さまざまな分野で活躍する東大関係者の生の声。

そのひとつ、巻頭には今年の特集「たたかう東大」のテーマに沿ったインタビューが掲載されています。話し手は大河ドラマ『おんな城主 直虎』の脚本家、森下佳子さん。森下さんは、東大文学部卒業後リクルートへ入社、その後脚本家となって活躍しておられます。そんな彼女の高校時代・受験・東大生としての生活から、現在に至るまでの道のりが淡々と語られるインタビューは、まさに東大出身者のリアル。憧れの世界がぐっと近づいたような錯覚に陥りました。

◆東京大学を知るのにベストな本

新進気鋭の憲法学者、AIベンチャー創業者、女性装の東大教授へのインタビュー、第1章には東大教員による受験生へのアドバイス、第4章にはOGOB訪問と、本書のいたるところに東大出身者、東大の先生、現役東大生のメッセージや経験談が掲載されています。それらを読んでいくと、東大生=まじめ・堅い・ガリ勉といったイメージは吹き飛び、東大と一言では括れない幅広さを感じます。共通項はというと、どうも自分のしたいことを実現している人が多い、いわゆるエリートらしくない人も多いみたいだ…といったあたりでしょうか。

東大2018 たたかう東大 (現役東大生がつくる東大受験本),東京大学新聞社

そして、ぜひチェックしていただきたいのが各章の冒頭にある東大生アンケート。男女比、出身校、出身地域などはもちろん、アルバイト率や生活時間、卒業後の進路などのデータもあって、東大生を全体として把握することができます。また第1章には、東大推薦入試の概要、推薦入試合格者の素顔、面接体験記が掲載されています。他では読めないリアルな内容につい引き込まれてしまいました。さらには「お金がなくても東大にいける」として、入学料・授業料免除や奨学金の情報も掲載されていました。

巻末には、21ページにわたって「2016年度学部・大学院就職先データ」があります。学部ごと大学院ごとに卒業生がどこに就職したか、小さな文字で記してありました。官公庁、大学、病院、研究機関、大企業、外資企業など、著名な組織の名称が続きます。なるほど東大に行けば、こんなにも将来の選択肢が広がるのかと圧倒されました。

中学受験を考えているような教育熱心なご家庭では、日常会話の中に“東大”の二文字が出てくることも多いでしょう。でも、そんな会話の中の“東大”は、日本のトップの大学とか、入るのがいちばん難しい憧れの大学といった程度の意味。身近に東大出身者がいない限り、それ以上のことはよく知らないという人がほとんどでしょう。東大生自身も世間が抱いているイメージと、実際はだいぶ違うと言っています。ですから、この本で初めて知ることは本当にたっぷりあるのです。

◆憧れの東大を、達成可能な目標にする!

もし心密かに、「この子が東大に入ってくれたら」と願っているのであれば、本書を読んで、東京大学に対するイメージを、より具体的なものにしておくといいと思います。お子さまが「東大に行きたい!」と言ったときにも、より具体的な情報を伝えてあげることができます。

実は、本書を読んでいるうちに、ふと、“東大はゴールではないのだ”と感じました。つまり東大に合格することではなく、東大で何を学ぶか、それを卒業してどう生かすかが大事なのだと思ったのです。考えてみれば当たり前のことですが、親心としては東大に入りさえすれば…と思ってしまいがち。でもそれではいけない、受験で燃え尽きないで受験後にこそ頑張れる子になってくれなければ! そうだ、これは中学受験でも同じだと思い知らされたのです。

この本をパラパラとめくって気になる記事に目を通し、さりげなくリビングに置いておきましょう。高学年のお子さまなら、興味を持って読み始める可能性も高いはずです。東大を受験するためには何をすべきか、晴れて合格したらどんな生活が待っているか、東大にはどんな人たちがいるのか、そんな事柄を知ることで、子どもの心の中で、東大への憧れが具体的な目標に変化していくかもしれません。それに、“日本でいちばん難しい大学に入りたい”ではなく、“東京大学に行って○○を勉強したい”と思うようになれば、それこそが最強の動機付けです。本書で東大出身者の方々の生の声を知るほどに、そう確信するようになりました。

東大2018 たたかう東大 (現役東大生がつくる東大受験本)

東大2018 たたかう東大 (現役東大生がつくる東大受験本)
東京大学新聞社編、1500円+税

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