想像力を育てて学力アップ!爆笑マンガの未来年表

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中学年~高学年のお子さまにプレゼントしてほしい新刊を見つけました。『将来何してる? キミの未来年表』です。ギャグ満載のマンガで「勉強」というよりは「遊び」感覚の本ですが、中身は大人にもためになる本格派。子どもの好奇心や想像力をかき立ててくれること請け合いです。そしてもう一冊、陰山英男先生監修の『頭がよくなる 時間の使い方』もご紹介します。

◆野村総研監修、小学生向けの未来予測

将来何してる? キミの未来年表,頭がよくなる 時間の使い方

『将来何してる? キミの未来年表』は、小学館の「小学生のミカタシリーズ」の一冊。このシリーズの特徴は、各テーマの専門家が解説する本格的な内容を爆笑マンガで楽しみながら学べることです。したがって本書の監修も、日本でも一流の研究機関、野村総合研究所の未来創発センターになっています。

少子化による人口減少、AI・ロボットによる失業予測など、大人の世界では暗い未来予測ばかりなのに、どんなふうに未来を描いているのだろうと読み始めたのですが、さすが専門家です。暗い部分を隠すことなく、夢を語れるところもたっぷり盛り込み、あらゆるジャンルの予測を網羅しています。

マンガは、勉強が大嫌いでグータラな小学四年生の昭和マモルを、31世紀からやってきたカパ吉が「未来のヒーロー」に変身させようと奮闘するという設定。子どもにとって身近な学校が、2050年にどんなふうに変わっているかを描く「第1章・学校の未来」から始まります。

続いて「第2章・仕事の未来」では、なくなる仕事、なくならない仕事、新しく生まれる仕事など、「第3章・日本の未来」では高齢化社会とはどんなものか、都会、田舎はどう変わるか、「第4章・地球の未来」では地球規模の人口爆発、異常気象、地球温暖化、宇宙のことと、扱う世界がどんどん広がっていき、最後の「第5章・わたしたちの未来」では、“未来のために今できること”としてエコロジーについても取り上げています。

◆マンガでわかる未来から子どもは何を発想する?

ロボット、AI(人工知能)、VR(バーチャル・リアリティ)、3Dプリンターなど今あるテクノロジーが進化してどんなふうに私たちの暮らしを変えていくのかが描かれている点では、大人が見てもとても参考になります。しかも、マンガならではの遊びやオチがあるので人間味もたっぷり。どんなにテクノロジーが進歩しても、それをやるのは人間だから…と思わされてホッとしたりもします。また、大人でも誰もが知っているわけではないシンギュラリティという言葉や宇宙エレベーターも登場し、最先端情報にも触れることができます。

とはいえ、本書をおすすめしたい一番の理由は、個別の未来予測そのものではありません。本書はきっと、子どもたちが本来持っている、際限のない想像力や発想力をかき立ててくれるだろうと思うのです。

本書の「はじめに」は、「みなさんは自分が将来どんな生活を送っているか想像できますか?」という言葉で始まり、「変わっていく未来にワクワクし、『新しい時代を切り開いていくぞ!』とみなさんに思ってもらえたら嬉しいです。」と結ばれています。

本当にその通りです。この言葉を心に置きながら読み進んでいくにつれ、この本を読んだ反応は、大人と子どもではだいぶ違うだろうと思うようになりました。

大人はつい予測が正しいか正しくないかなんてことを考えてしまうけれど、子どもたちは本書に描かれた具体的な事象をきっかけに、そこからどんどん想像力を膨らませていくことでしょう。自分のやりたいことやなりたいもの、どんな未来になったらいいかなど、大人になると失ってしまう想像力で、自分ならではの未来をイメージすることでしょう。自分の子ども時代を思い出しても、子どもにとっての未来とは、自分がどうなっているのか、いろいろと想像してみることでした。

こんなふうになったらいいなと考え、自分がなりたい職業を思い描き、だから今、これをやってみようと思いつくことこそ、学びへの第一歩ではないでしょうか。そこには、「これを覚えなさい」「この課題を解決しなさい」といった受け身な勉強スタイルにはない、主体性や意欲があります。従来の教育の反省のもとに作られた2020年度からの新学習指導要領で強調されている、「学びに向かう力」そのものでもあります。

長引く不況で日本の大人は、子どもたちに未来の夢を語ることさえ少なくなっているように思います。でも、未来を切り開いていくのは、大人ではなく子どもです。本書は、今の大人ができる最大限の予測を描いています。でも、子どもたちにはその予測を超える、よりよき未来を築いてほしい…、本書の監修者はそう願っているのだと思いました。そんな気持ちを共有していただけるなら、『将来何してる? キミの未来年表』を、まずはご自身で読み、それからお子さまにプレゼントしてみてください。

◆忙しい子どもたち必携の「時間の使い方」

さてもう1冊、同じシリーズ『頭がよくなる 時間の使い方』も、ご紹介しておきたいと思います。こちらは、時間を有効に使うためのさまざまなノウハウが、小学生の生活にあわせて爆笑マンガ仕立てで紹介してある本です。

監修者は、「百ます計算」で有名な教育アドバイザーの陰山英男先生。時間の大切さからはじまり、1日、1週間の時間割の作り方、勉強がはかどり学んだ内容が身につくスケジュール法など、小学生目線にたったアドバイスが満載です。「親が言ってもきかないのでこの本を渡したら、効果満点!」という読者の声もあるそうで、読んでみて確かに、“勉強時間を増やすより、こんな知恵を身につけた方が成績があがりそうだ”と思いました。

大人の世界には、ビジネスマン向け、主婦向けなど、さまざまな立場の人、さまざまなジャンルのマニュアル本があふれています。これまで小学生向けには、こうしたマニュアル本はありませんでした。

でも考えてみれば、今の小学生は忙しい。中学受験生ともなれば大人以上に多忙です。とすれば、小学生向けのマニュアル本もあるべきです。なるほど、この「小学生のミカタシリーズ」は、子ども向けの実用書なんだなと実感した次第です。親が言ってもきかないことは、マンガですんなり頭に入る、こうしたマニュアル本の助けをかりるといいのではないでしょうか。

将来何してる?キミの未来年表,野村総合研究所監修,頭がよくなる!時間の使い方,陰山英男

小学生のミカタシリーズ
将来何してる?キミの未来年表 野村総合研究所監修、小学館刊、900円+税
頭がよくなる!時間の使い方 陰山英男監修、小学館刊、900円+税

小学生の未来を各分野のプロが応援するシリーズ「小学生のミカタ」は、各分野のエキスパートならではのスペシャルな知識が、爆笑マンガを読みながら身につけられるシリーズです。この2冊のほか『マンガで克服!体育の苦手種目』『自分を守る!身近な危険』『かしこくなれる整理整頓』などがあります。
■『将来何してる?キミの未来年表』は、未来研究のプロ「野村総合研究所の未来創発センター」の監修。みんなが思い描いている様々な夢や未来を実現するためには、社会の変化をいち早くつかみ、新しい社会に対応できる力を備えておくことが必要です。この本は、ギャグ満載のマンガとわかりやすい解説で将来起こるであろう未来について学んでいく学習マンガです。
【ストーリー】未来から舞い降りたカッパ型生物・カパ吉が、21世紀のグータラ男子・マモルの前にあらわれる。カパ吉が語るには、マモルは将来、地球を救う「未来のヒーロー」になるのだという。ヒーローになる自覚がないマモルを連れて、カパ吉は未来のあらゆる世界を案内していく。果たしてマモルは、本当に「未来のヒーロー」になれるのか!?…購入はこちらから
■『頭がよくなる!時間の使い方』は、教育のプロ、「百ます計算」の陰山英男先生が教える上手な「時間の使い方」。ギャグ満載のマンガとわかりやすい解説で、「時間の使い方」がスイスイ頭に入り、集中力と段取り力を鍛えることができます。遅刻が多い、時間内に終わらない、ミスやムダが多い、詰め込みすぎで疲れてしまう、といった悩みは一発解決! すべての小学生におすすめです。
【ストーリー】グータラ男子のトキオは、宿題を忘れるのは日常茶飯事。友だちとの約束にも遅れたり、サッカーの練習に遅刻でレギュラー落ちしたりしてみんなからの信頼も失ってしまった。そこにやってきたのが不思議なウサギ型生物・ミミット。ミミットは、トキオを立派な時間管理名人に成長させることになったが。さあ、トキオは、サッカーのレギュラーの座もみんなからの信頼も取り戻せるか!?…購入はこちらから

『将来何してる?キミの未来年表』監修の野村総合研究所未来創発センター
「野村総合研究所」は、新しい社会の枠組みを洞察し、その実現を担う「未来社会創発企業」として、コンサルティングサービスとITソリューションサービスを提供している。事業活動を通じて培ったノウハウを活かし、小学生・中学生・高校生向けのキャリア体験プログラムや学習教材の提供、小論文コンテストの開催も行う。そして、「未来創発センター」では、子どもたちが将来に大きな可能性を感じられる社会の実現を目指し、調査・研究に基づいた社会や企業などへの提言活動を行っている。

陰山英男

『頭がよくなる!時間の使い方』監修の陰山英男(かげやま ひでお)先生
1958年、兵庫県生まれ。教育アドバイザー、陰山ラボ代表。一般財団法人基礎力財団理事長、NPO法人日本教育再興連盟代表理事、徹底反復研究会代表。「百ます計算」や「読み書き計算」の徹底した反復学習と生活習慣の改善に取り組み、子どもたちの学力を驚異的に向上させた。その指導法「陰山メソッド」は、教育者や保護者から注目を集め、陰山メソッドを教材化したドリル「徹底反復シリーズ」ほかの発行部数は累計1500万部に及ぶ。文部科学省中央教育審議会特別委員、大阪府教育委員長を歴任し、全国各地で学力向上アドバイザーを務めている。「陰山ラボ」