『お手伝い』が子どもの力を伸ばす

2016年11月23日発行のバックナンバーです。

エリート育成「中学受験」サポートメール 2016/11/23号
『お手伝い』が子どもの力を伸ばす
監修:西村則康(プロ家庭教師)
by inter-edu.com

【今週の必修語】不眠不休 (ふみんふきゅう)

「今日は大事なプレゼンの日なんだって?」
「不眠不休で作業をして、なんとか資料を完成させたよ」

不眠不休とは、眠りも休みもしないこと。休まず事に当たることを意味します。類語に昼夜兼行(ちゅうやけんこう)があります。

今日11月23日は勤労感謝の日。勤労を尊び、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあうことを趣旨とした、国民の祝日の一つです。実は勤労感謝の日は戦後に制定された祝日で、元は『新嘗祭(にいなめさい)』という祭日でした。

新嘗祭が始められたのは、飛鳥時代(6世紀)頃。天皇が神様に豊作を伝え、自らも収穫物を食してその年の収穫に感謝をする儀式が行われていました。農作物の恵みに感謝する大切な祭日でしたが、第二次世界大戦後のGHQの占領政策によって、天皇と国民との繋がりを薄めるために、名前が変更になったと言われています。

新嘗祭は、現在でも宮中や全国の神社で行われており、TVのニュースで報道されることもありますから、注目してみてください。

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もうすぐ12月ですね。新しい年を迎える前に、家の掃除をしたり、お正月の準備をしたりと、いつも以上に忙しくなるご家庭も多いのではないでしょうか?

この機会に、ぜひお子さまにおうちのお手伝いをお願いしてください。実はおうちのお手伝いが、中学受験をする上で大切な『生活知識』と『身体感覚』を育むのです。

たとえば、台所で煮物を作って、「弱火で15分待とうね」と話すとき。大人にとってはなんということもありませんが、この会話には子どもにとっては意外と当たり前ではない、大事なことが含まれています。

1時間の半分が30分で、15分は1時間の4分の1だということが感覚的にわかるかどうかです。これは60÷30や60÷15といった計算ができるかではなく、数をまとまったユニットとして視覚的にとらえられるか、という意味です。

これが感覚的にわかると、計算問題の学習がスムーズになります。

また、部屋の掃除をしていて、段ボールを運ぶとき。同じ大きさの箱でも、本が入っているものは重く、洋服が詰まっているものは軽いと感じますよね。このようなことを経験的に知っていると、『比重』について習ったときに本質を理解しやすくなります。

さらに、電池が切れている時計に新しく電池を入れ、現在の時刻に針を合わせるとき。「今は4時36分。今時計は9時15分を示しているから、あと7回長針を回せば、短針が4時を指すな。そのあと、この場所まで長針を回せば4時36分になるな」というように、針の状態を予想しながら針を動かしていきます。

こういった体験が、『時計算』を学ぶときに役立ちます。

大人だけで作業した方が早く終わりますし、お子さまがお手伝いをしても「隅まで掃除できていないな」など不十分さが目につくと思います。しかし、こういったお手伝いによって身につく『生活知識』と『身体感覚』は、学習の基盤となります。

これらが乏しいと、本格的に受験勉強を始めた時につまずきの原因になることもありますから、親御さんはお子さまにお手伝いの経験をたくさんプレゼントしてあげてください。
(塾ソムリエ&プロ家庭教師の西村則康)

学年別・今週のスポットアドバイス

【 1~3年生 】 塾の情報収集、始めていますか?

入塾を予定している場合、12月は塾の情報収集を行いましょう。大切なのは、複数の先輩ママから話を聞くことです。

こんな講師がいる、宿題の量はこれくらい…など、実際に通っているからこそ聞ける具体的な話は大変参考になります。話を聞いたら、気になった塾の体験授業や授業見学、学習相談に行ってみましょう。

塾とお子さまの相性は成績の伸びを左右しますから、情報だけで判断せずに、実際に体験することが大切です。同じ塾でも教室ごとにレベルや雰囲気は違いますから、通うことになるであろう教室の雰囲気をチェックしましょう。

【 4年生 】勉強に対する姿勢をチェック

お子さまが勉強しているときのようすをチェックしてみましょう。

同じ内容を勉強しているにも関わらず、成績が伸びる子と伸びない子がいるのは、勉強に対する姿勢の差が大きいです。なぜなのかを知りたいと思ったり、次にどうなるのかを予想を立てるなど、頭も気持ちも動かしながら勉強できていれば、成績は伸びていきます。

嫌々取り組んでいたり、早く終わらせたいと思っているようすだったら、勉強の内容以前に、今のうちに勉強のしかたを考え直してみたほうがいいかもしれません。「なぜだろう?」と疑問を持てるように、「ここはどうしてこうなったの?」といった具合に声をかけてあげてください。

【 5年生 】 ミスの原因をつきとめて、点数アップ!

5年生のこの時期になると塾のカリキュラムがぐっと難しくなり、成績が伸び悩む子が増えてきます。得点力と学力は別ものですが、テストの点数がふるわないとお子さまも「このままで大丈夫かな?」と不安になってしまうものです。

そこで、テストの得点をあげる一つの方法として、ミスを減らす訓練をしてみましょう。

ミスの原因は大別すると、計算間違い・読み落とし・意味の取り違えの3つです。ミスの原因をお子さまと一緒に調べて、それぞれ対策をとっていきましょう。(詳細は次号以降)

【 6年生 】 入試過去問の間違い直しは効率よく行う

志望校の過去問に取り組んでいる時期かと思います。第一志望校だけでなく、併願校も合わせると、お子さまが解く過去問の量は膨大です。

満点答案を目指すのではなく、各教科合格点プラス10点の範囲で、わかっていたのに間違えてしまった問題やもう少しでできそうな問題に的を絞り、解き直しを行ってください。

「間違えた問題はすべて解き直すべきなのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そこまでする必要はありません。なぜなら、目標は合格することだからです。

ポイントを押さえて、効率よく過去問対策を行いましょう。

【 6年生 最難関志望 】書くことを面倒くさがらない習慣をつける

最難関校の問題に立ち向かうために、書くことを面倒くさがらない習慣をつけましょう。最難関校は、問題文を読んでも出題者の意図を捉えることが難しく、解答を導き出すための一手を見つけるのに手間がかかります。

図を描いたり、条件を整理して初めてどのように解いていったらよいかが見つかる場合も多いので、書くことを面倒に思っていると思わぬ落とし穴にはまってしまいます。

これは、頭の回転が速い子が陥りがちな点でもあります。

頭の中だけでできることが多いので、書くことを面倒くさがるお子さまには、書くとさらに解ける問題の幅が広がることを実感させるのが効果的です。

これで成功! 先輩ママの声かけ実例

6年生の10月頃に、なんと息子が手首を骨折してしまいました。体育の時間に友だちとはしゃいで高い跳び箱に挑戦し、手をついたときに滑って落下したとのこと。

幸い頭などに怪我はありませんでしたが、利き手であるため、鉛筆が持てません。治るには早くても4週間後だと診断されました。

それまで息子はどんなに悪い成績をとっても「受験本番は大丈夫!」とポジティブでしたが、さすがに弱気モードになってしまい、勉強に身が入らない状態が3日ほど続きました。

私も「もう第一志望校は無理かも」と思いましたが、息子と一緒に落ち込んでいてはダメだと考えを改め、「徹底的に社会や理科の暗記物を覚え直すいい機会だよ! 右手は受験本番までにきちんと治るんだし、むしろこの時期の骨折でよかったよ!」と励ましました。

早く治るように食事を工夫したり、暗記教材の問題を口頭で読み上げるなど、明るくサポートし、息子もリハビリを前向きに頑張り、4週間で見事に完治!

それからは集中して過去問に取り組み、本人が目指していた学校から合格をいただくことができました。

大切な時期に怪我などの不測の事態があっても、あきらめないことが大切です。別の方法で明るく勉強に取り組めば、神様がよい結果をもたらしてくれるのだと実感しました。(ハニーラテ)