家族で力を合わせて受験を乗り切るために

2016年12月28日発行のバックナンバーです。

エリート育成「中学受験」サポートメール 2016/12/28号
家族で力を合わせて受験を乗り切るために
監修:西村則康(プロ家庭教師)
by inter-edu.com

【今週の必修語】順風満帆(じゅんぷうまんぱん)

「紅白の出場歌手が発表されたね!」
「デビュー時から今までずっと順風満帆に見えるKinKi Kidsが初出場なのは意外だったなぁ」

順風満帆とは、追い風を帆いっぱいに受けて船が軽快に進む意から、物事がすべて順調に進行することをたとえる言葉です。

今年も大晦日に放送される『NHK紅白歌合戦』。

テーマは『夢を歌おう』で、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に向かって、歌の力で夢を応援することを掲げています。紅組司会者は女優の有村架純さん、白組司会者は嵐の相葉雅紀さんが担当。

今年初出場となるのは、デビュー20周年を迎えたKinKi Kidsや、今年約5年ぶりに音楽活動を再開した宇多田ヒカルさん、大ヒット映画『君の名は。』の主題歌を担当したRADWIMPSなど10組です。

リリースしたシングルが37作連続でオリコンチャート1位を獲得し、ギネス記録を継続中のKinKi Kidsは、企画やバックダンサーで5度の出場経験がありますが、白組歌手としては初出場になります。

どのような紅白になるのか、当日が楽しみですね。

メルマガ特集

中学入試が高校入試や大学入試と大きく違うのは、受験生がどんなに優秀であっても、子どもの力だけでは合格することが難しいという点です。親御さんのサポートがあってはじめてうまくいくのが、中学入試の最大の特徴なのです。

そこで今回は、お子さまの力を伸ばし、中学受験を楽しく乗り切るサポートの原則をお伝えします。

中学受験を意識する年齢になったとき、一番初めにするべきことは、ご夫婦の意見を一致させることです。

ご夫婦の意見が合わなかったり、親御さんの片方が受験に反対だったりすると、中学受験が夫婦げんかの原因になってしまい、いい結果にはつながりません。

なんとなく中学受験を始めるのではなく、どんな中学に行きたいのか、どういうふうに勉強するのかなど、さまざまなことを家族でじっくり話し合ってください。親御さんがともに納得して同じ方向を向いていることは、お子さまにとって大きな力になります。

ご両親が揃って自分の受験を応援してくれていると感じられると、お子さまも安心して勉強に取り組むことができるのです。

中学受験に関する方針がある程度固まったら、塾選びを行います。

このとき、「○○くんは△△塾で難関校に合格したらしい」といったママ友情報に惑わされないように注意しましょう。

どんなお子さまにも万能といえるような塾はありません。お子さまの性格や現在の学力から、どんな塾が最適なのかを検討してください。

そして、受験勉強がスタートしたら、お子さまと過ごす時間が長いお母さまは、スケジュール管理をお願いします。「今日はこれをやればいいね」と促し、勉強が終わったら「よく頑張ったね」と褒めてあげましょう。

通塾に慣れてきたら、「明日は何をやろうか?」と問いかけ、お子さまが自分で学習計画を立てられるように導いてあげてください。

お父さまは、お母さまほど子どもと接する時間がないかもしれません。だからこそ、お母さまとお子さまを精神的に支えてあげてください。

お母さまの相談相手になり、時にはねぎらっていただくのがベストです。

お子さまを「こんな問題も解けないのか?」「もっと頑張らないとダメだ」と叱咤したり、「お父さんは昔こんなに頑張ったんだぞ」と自慢話をするのはよくありません。お子さまのモチベーションをあげるために良かれと思って言っていても、お子さまを追いつめてしまう可能性が大きいからです。

どっしりと構え、精神的支柱となってください。

親御さんが温かく応援し、頑張りをねぎらってあげることで、お子さまにとって家庭が一番の安らぎの場所になるようにしてあげてください。

受験を通じて家族のコミュニケーションが密になり、家庭内がどんどん明るく、前向きになっていくのが理想です。
(塾ソムリエ&プロ家庭教師の西村則康)

学年別・今週のスポットアドバイス

【 1~3年生 】 おすすめのお正月の過ごし方

お正月の風物詩も、中学受験の出題項目です。

たとえば慶応中等部や慶応湘南藤沢では、過去におせち料理の食材のひとつ『くわい』が出題されました。子どもの教養を高めるだけでなく、受験にも役立ちますから、ぜひお子さまと一緒におせち料理やお正月飾りを作ってみてください。

また、お正月には、オセロや五目並べで遊んでみるのもおすすめです。これらは、方陣算や図形の補助線の理解に役立つので、ぜひご家族で楽しんでみてください。

【 4年生 】 時間に余裕のあるうちに、分数計算の予習を

お子さまが冬期講習に行っていると、周囲から「年末年始ぐらい、のんびりさせてあげたらいいのに」と言われることもあるかもしれません。おじいさまやおばあさまからそのような声が聞こえることが多いようですね。

でも、子どもが元気に楽しそうに塾に通っているなら心配はいりません。

講習があるとはいえ、4年生はまだまだスケジュールに余裕があります。この時期に、分数計算の予習をしておきましょう。

新5年生になると、異分母分数の足し算や引き算、分数同士のかけ算やわり算を使った学習が本格化します。短期間で一気に学ぶため、かけ算なのに通分してしまったりするなど、混乱する子が多くいるのです。

いざ塾で分数計算を学ぶときには、やり方を確認するくらいの気持ちで望めるように準備しておくといいですよ。

【 5年生 】家族そろって初詣に出かける

来年のお正月は、受験直前で忙しくなります。今年のお正月ぐらいは、ご家族でどこかに出かけるのもいいですね。

初詣のはしごなどはいかがでしょう。神社仏閣は歴史の宝庫です。由来の書いてある立て看板や石碑を読むのもなかなか楽しいものです。

さて、この時期は1年先輩の6年生たちの緊迫感が、塾の中に満ちていると思います。

冬期講習は、次は自分たちの番だと感じることができる大切な講習です。カリキュラムも、受験直結の最重要項目ばかりですから、予習→授業→復習→宿題の学習サイクルを崩さずに学習できているか、見守ってあげてください。

【 6年生 】年末年始は、受験生を中心に

この年末年始は、受験生中心のスケジュールになっていることと思います。

毎年帰省されている方も、この年末年始はちょっとがまんして、受験生に負担がかからないようにスケジュールを立ててあげてください。

孫に会えることを楽しみにしていらっしゃるおじいさまやおばあさまには、お子さまから電話してあげるといいですね。お年玉のお礼を兼ねて、元気な声を聞かせてあげてください。

【 6年生 最難関志望 】試験中の気持ちのコントロール

受験本番で合否を左右する要因の1つが、問題を解き始めてからの気持ちのコントロールです。

ポイントは、最もコントロールが難しい『残り15、10分』。

「あと15分しかないのに全然解き終わってないから、このままのペースで行くと最後まで解けない」と焦って、無理に最後の問題まで目を通し、どうにか答えを埋めようとするのは得策ではありません。試験スタートからはトップギアで問題を解き、残り15分、10分になったらギアを上げるのではなく、逆に下げましょう。焦らずに、目の前の1問で確実に5点得点できるように集中するのです。

まず1問で5点確保、それができたらもう1問でまた5点… というように、全部を解こうとせずに、1問ずつ着実に点数を上乗せしていく気持ちに切り替えさせてください。

このような気持ちのギアチェンジを行えるよう、お子さまが過去問を解いているときに、「は~い、あと10分。ギアチェンジして。まず1問、確実に5点とれる問題を探して…」といった声かけをお願いします。

これで成功! 先輩ママの声かけ実例

小学5年生の秋頃、娘が情緒不安定になりました。

思春期かしらとあまり気にしていなかったのですが、ある日、娘と口論になり、こう言われて驚きました。「お母さんは私のこと、頑張ってないと思ってるんでしょ!」なぜそんなふうに思うのかと尋ねてみると、私とママ友との会話が原因でした。

娘は新5年生になった頃からグングン成績が伸び、ママ友から褒められる機会が増えました。

「Y美ちゃん、成績優秀者に名前が載っていたわよ! すごいわね」「うちの子にもY美ちゃんの頑張りを見習ってほしいわ」などと言われても、私は謙遜して「そんなことないわ」「きっと今だけよ」と、何気なく返していました。娘はその会話を聞き、ずっと傷ついていたというのです。

私には他人の前で自分の子を誉めるとイタい親と思われるかもと、人目を気にする気持ちもありました。それに、受験を応援する親の気持ちは、娘に届いていると勝手に思い込んでいたのです。

家に帰ると「よく頑張ったね!」と言ってはいましたが、「なんでいい成績をとったのにもっとすぐ褒めてくれないんだろう」と不満に思っていたといいます。

この話を聞いてから、ママ友にお褒めの言葉をいただいたときは、「ありがとう」「褒めてもらえてよかったね」といった返しをして、娘を否定しないように気をつけました。また、いい成績だったときは、すぐにきちんと褒めるように努めました。

すると、徐々に娘の気持ちも安定していき、精神的に落ち着いた状態で受験本番を迎えることができました。

謙遜が美徳というのは大人にはわかりますが、子どもには理解できないようです。子どもの目の前で子どもを否定するのは避けること。

そしてタイミングを逃さずに褒めることも忘れずにしてあげてください。(メトロポリス)