中学受験と高校受験の違いは?
inter-edu’s eye
本コンテンツでは、高校受験で悩まれるすべてのご家庭に向けて、情報を提供していきます。第3回では、高校受験に向けて、中学受験との違いを、いくつかの視点で見ていきます。
大きく違う部分は?
まず、中学受験と高校受験の大きな違いは、受験生の数です。中学受験の場合、受験者数が多い東京都でも、教育に関心が高い層のみが受ける傾向にあります。対して高校受験は、国立・公立・私立を合わせ、ほとんどの方が、受験を経験します。
さらに入試問題にも違いがあります。中学受験の場合は、志願者が多くなると、全員を受からせるわけには行きませんので、入試問題を難しくする必要がでてきます。誤解しないようにご説明しますと、倍率が低い学校でも、試験は行います。対して高校。公立高校の場合は、受け入れる層が幅広いので、基礎学力を身につけていれば十分合格を狙えるような問題が出題される傾向にあります(学校によって合格基準などは異なります)。私立高校の場合は、中学受験同様、各校独自の試験問題が出題されますので、それぞれ対策が必要になってきます。
また、選択肢の幅が広いのも、高校受験の特徴です。中学受験でも、国立校・公立校・私立校、そして、共学校・女子校・男子校と分かれます。高校受験ではさらに、学科の選択があり、普通科の他に専門学科、理数・外国語・農業・商業・工業・家政・体育・芸術・情報など多種多様です。さらに、単位制高校(学年ごとではなく、3年間で定められた単位を修得すると卒業できる)、総合学科高校(普通科目から工業・商業・情報まで幅広く履修できる)など選択肢が多くなっています。
偏差値に対する考え方は?
受験の際に指標のひとつとなる偏差値。中学受験と高校受験では、ここにも違いがあります。
偏差値とは、簡単にいうと、あるテストを受けた人の全体平均を50とした場合の、自分の位置を表した数値のことです。そのため、テストの規模や、実施する地域、時期によって大きく数値が異なるので、一概に比較できません。
中学受験は母集団が少ないうえ、比較的に成績の上位層が受けるので、偏差値は低くなります。参考例ですが、最難関校で70以上、中堅校で約50~60の間になっています。対して、高校受験では、勉強があまり得意でない人も含まれますので、偏差値は高くなります。あくまで目安ですが、高校受験の偏差値は、中学受験の偏差値と比べ10~15違うといわれています。つまり、中学受験で偏差値50の学校は、高校受験では60~65相当となります。
中学受験は「親の受験」、高校受験は…
中学受験は一般的に「親の受験」と言われています。なぜなら、塾選び・学校選び・普段の生活・勉強に対するフォローなど、合格までに親のサポートが必須だからです。実際に、エデュナビの人気コンテンツ「東大・京大生が育つまで」のインタビュー内でも、ほとんどの方が、親から何らかのサポートを受けていますし、それ専門の本が出るほど一般的なものとなっています。
しかし、この傾向は年齢が上がるにつれて変わっていきます。「東大・京大生が育つまで」でも「大学受験では何のサポートも受けなかった」という方がほとんどで、理由としては「自分で進路を選択できる年齢だから」、「勉強が難しく親では教えることができない」という声が数多く挙がりました。
では、ちょうど中間にあたる高校受験はどうなのでしょうか。結論からいいますと、親御さんのサポートは必要です。ですが、あくまで「脇役」に徹してください。高校受験をするお子さまは、親の予想以上に自分の意見・意思を持っています。しかし同時に、気持ちが不安定で、誤った選択をしてしまう時期でもあります。
そんなときに親御さんができることは「お子さまの意思を尊重し、否定から入らないこと」です。受験はモチベーションが大事と言われます。もしお子さまが希望する学校と親御さんが行ってほしい高校が合わず、否定から入ってしまったら、お子さまは一気に勉強に対してやる気を失ってしまいます。まずはしっかり話を聞き、それが間違っているのであれば否定するのではなく、真剣に話し合うようにしましょう。
ココがポイント!
高校受験でも中学受験同様、モチベーション維持は重要になってきます。そのためには周りの協力、とくに親御さんの存在は大きく影響します。まずはお子さまの声に耳を傾け、何かあったらアドバイスをするという形をとりましょう。
次回は、県ごとの入試内容の違いについてです。
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