1.本校,中1生男子の保護者です。
 さほどヒマというわけではないのですが,桐蔭がどのような方向に向かっているのか,学校がどういう説明を対外的に行うのか,に関心があり(今週土曜日の保護者懇談会にいけないこともあり)一人で出かけました。
 中1の息子に「もう一度,受け直して奨学生を目指してくれるか?」と皮肉を言って。
 やっぱり,預ける親としては,桐蔭がどこに向かおうとしているのかもっと情報が欲しい。学校説明会は,既入学者にとっても参考になるのです。まあ,毎年はよう行きませんが。


2.先の方のレス(「本日」さん)ではあまりに素っ気ないし,「本日」さんがおっしゃるように「得点さえとれれば入れる学校」であることは,否定はしませんが大半の学校はそうでしょう(客観化できないものを選考基準にすることは弊害も少なくない。)。
 ただ,何にせよ,人生で最も貴重かもしれない6年間通う学校を,生の説明を聞かず,校舎も訪れずに入学してしまうと,取り返しがつかないストレスを抱え込むかもしれません。
 学校の説明に「感じるところ」がなければ,受験するまでもなく「縁がなかった」と思うべきです。印象だけではだめだけれど,自分が受けた印象は案外大事でだと思います。


3.当日の様子を,議論の材料の意味もかねて,配付資料,自分のメモと記憶で少し紹介します(誤っていることに気付かれた方は,どうかご指摘ください。)。
 受験生同士はライバルであり,「努力をした者(時間をとって情報収集したもの)も,怠った者も同様の情報を得る」ことは不公平という気持ちも(善し悪しは別として)分かりますし,ある意味当然です。
 また,「突然の事情」など入試日に起こってしまえば言い訳などできない。
 やはり,受けるなら手間暇惜しむべきではないでしょう。
 産大体育館で(800名強の出席か。産大体育館の座席がほぼ満席。)
(1)学校長挨拶と,「大阪桐蔭の本年度の重点的取り組み」,(2)平岡副校長の「学校の歩み」,(3)寺川教頭の「学校の特色」,(4)平成20年の入試難易度,(5)試験の特徴と着眼点と,2時間に渡り,盛りだくさんでした。
 かつ,その後,希望者は「本館」(六貫生校舎)に移動して,施設案内と,個別相談会が行われました(私はさすがにこれは不参加。)。


4.話しの順序はおいて,「刺激的」(挑発的?)事項をまず紹介。
 森山校長談:「東大・京大」(ただし,連発はしなかった。)
(1)現高3生では50名はいけると考える(やたらと退潮を揶揄される今年の高3ですが,悔しさをバネにして頑張ってください。)。
(2)現高2生は70名
(3)現中2生は100名 *現中3生は聞き漏らし。
(4)現中1生は120名(入学式では,東大・京大・医学部200名と言っておられました。)
 現中1生が卒業する際には,「京大合格者日本1を目指す。」と公式の場で公約?。


5.同じく,受験対策について
 中2生担当の国語教諭から説明。
(1)国語は,「登場人物の心情を聞く問題」と「評論的文章」を問題にする。
 前者は,「誰の,何に対する,どのような気持ちなのか」というパターンにのせることが大事。
 「漢字」テストは「トメ」,「ハライ」をきちんと見る。
(2)算数は,一見難しいと思っても,問題文を良く読むこと。すると,必ず答に向かっての指針が見つかる。最終的には,極めてシンプルな「美しい」形になることが多い。しかし,他方で,とれる問題は確実にとることが大切。
(3)理科,社会は,各分野がまんべんなく出る。そして,地歴の区別,物理・化学・生物・地学の区別を超えた「融合的問題」を出している。
(4)「ユニーク入試」
 国語は,1000字程度の文章の朗読アナウンスが流れ,リスニングをして,その状況を文章で説明させ,そのシチュエーションに適合する「慣用句」を答えさせる。
 自分の考え,意見を述べさせる。その際,反対意見に触れ,それをどう考えるかに触れていると好印象。
 算数は,部分点をつけるので,考え方を記述すること。


6.受験手続について
(1)コース変更,「3科目受験・4科目受験」の変更は電話でも可。
(2)専願・併願の変更は,受験前は受け付けるが,「塾を通して欲しい。」とのこと。
*私は,必ずしも私学が塾と関係を持つことが,一律に良くないことだとは思いませんが,N研ではそんな話しはなかったので,去年も「えっ!」と思いました。
*別スレ(桃山台スレ)で,西大和は浜学園が,桐蔭は,馬渕とN研がバックアップしていると「塾講師」さんが述べられていましたが,ことN研は疑問ですね。
 会員専用「My日能研」ページでも,桐蔭は「学校レポート」はないですしね。
(3)プレテストは,昨年,2000人で受付をやめた。施設確保困難のため(ただし,現実の受験生は約1800名)。1200名くらいまでは「本館」(六貫生用校舎)で受験可能。残りは,「東館」(高入生の校舎)
*別スレ(桃山台スレ)の「塾講師」さんによれば,昨年の算数では,類似の問題が灘中入試に出て,積極的に受けさせていたN研が灘中合格者を増やした。良問があり「中学への算数」にも良く収録されるとのこと(真偽は知りません。ただ,複数の方が言っています。)。
(4)本年から,特進コースをなくしたが,だからといって,難易度を高めようとする意図ではない。昨年の「特進コース」がボーダーで変わりはないと思っていただいて良い。ただ,受験者層,入学者層がどのようになるのかは分からないので,何とも言えない。正直分からない。


7.学校の特色など(寺川教頭先生)
(1)歴史
 S58年,大阪産業大学附属高校(現在もあり。)・大東学舎として誕生。当初は5年間限りの予定だった。学力がなく自信のない生徒たちにどうにかして抱負と自信を持たせようと頑張った。そこに桐蔭の原点がある。
 S63年,大阪桐蔭高校として発足。来年は20周年。産大も80周年。
 H7年,大阪桐蔭中学設立。1期生入学。
 H10年,1期生が高校進学にあたり,高校に1類,2類,3類を設ける。ただし,6貫生は1類でも高入生とはクラスは別(進度が違うため。)。
 H13年,7期生入学。コース制(特進,英数)導入。本年卒業。
 H19年,13期生入学。これで3巡目。1巡する度に質的変化を遂げていると思う。
(2)ポテンシャルの高い生徒が入学しているように思う。
 昨年の13期生は,「特進コース」ボーダーで五ツ木駸々堂偏差値55だが,これは7期生(本年卒業生)の「英数コース(当時は「英選」なし)」の平均偏差値より上である。
 偏差値55以上で入学した7期生19名(ただし,駸々堂模試の平均偏差のデータがある者のみ)は,東大1,京大4,阪大1,名大1,神大1,府大2,市大2合格。
 偏差値44.4(補欠入学)で京大合格者もいる。
 その他,46.3(補欠)神大, 47.0(特進)神大, 47.0(補欠)京大, 47.3(特進)神大, 48.2(英数)京大, 48.8(英数)阪大, 49.6(特進)阪大, 49.8(特進)神大, 50.7(特進)阪大, 51.8(特進)北大, 52.9(補欠)神大など,入学時から大きく伸びている生徒も多い。
*まあ,当時は,受験勉強を今ほどせずに「地頭」(この言葉はきらいなのですが。息子は「地頭」が良くないので。)のよい子が,環境に恵まれて伸びるべくして伸びたとも言えるかもしれませんが。
(3)学校と家庭の連携
 年6回の保護者懇談会(ただし,個別三者面談は年1回。教師と生徒の個別面談は1回)。これは,確かに多いと思います。上の子の私学では参観1回,懇談1回しかない。
 「生活と学習の記録ノート」(愛称:さくらノート)。先生は見るのも大変だと思いますが,質問すればきっちり返事を下さいます。やはり,これくらいやらないと,生徒の変化や躓きが見えないし,親と共有できない。
*同様のことは,例えば,清風中でもやっておられます(昨年のパンフより)。
(4)授業内容は毎年見直している。
 数年前まで60分授業だったが,質を高めて50分授業にし,週39コマを確保した。これで,ついて行ける生徒たちだと考えている。
(5)考えさせる授業を試みている。例えば,「保健」の授業で「代理母出産」の問題を取り上げた。
(6)クラブ活動についても,生徒が「こんなクラブを作りたい」と言ってきたら,「企画書」を出させる。それに対して教師が問題点を指摘して,生徒に検討させる。そうして納得の行くものができれば発足させる。


8.森山校長先生のありがた〜いお話し
 森山先生は,講演はお上手とまでは言えません。用意したペーパー(今回は7枚)を拾い読みするかんじ。ただ,内容はペーパーを読めばよいのでそれなりにきちんとメッセージは伝える。わけわからん漫談(?)のような話しをするどこぞの校長よりはよほどまし。
(1)本年度の重点的取り組み〜教養,自主性,学力を育む
 *「配布資料」にもとずく講演
  教 養  中3生の「カナダ語学研修」異文化との交流
    文化祭,音楽祭,芸術鑑賞会,文化講演会など,興味の幅を広める。
自主性  「総合」の時間(何をして良いのかわからないでいる学校も少なくない。)を利用して,学年の枠をこえた「プロジェクトワーク」(中学21テーマ,高校35テーマ)。パンフ(あるいはHP,p15〜16)参照。
       文化祭での発表に向けての「自主的取り組み」の重視など。
  学 力  中学高校段階では幅広く興味を持って,可能性を狭くするべきではない。
       授業日数 年268日
50分時間 週39コマ 数年前から60分授業を改めて授業コマ数を多くした。チャイム2分前には音楽が流れる。チャイムと同時にけじめをつけて授業をはじめる。
予復習 中学生は2時間はほしい。「予習→授業→復習」の循環を確立すること。
「目標を高く掲げよ」高次の目標を定めることで人間は最大限の努力をする。大志を抱く者は目標を高く掲げ,少しでもそれに近づく努力を続ける。こうした態度が好循環となり,さらなる高次の時限へいざなう。
(2)2007年進学実績(略)
(3)成績上昇のポイント
   勉強時間の確保(自宅での)
 学習環境の整備(自宅での)
   勉強時間の固定
  以下略
(4)広い意味での地域(近畿)への成果,人材の還元