中学入試では入試問題そのものについてのコメントは少ないようですので、
今回、2024年のJG入試問題の「社会」について書き込みさせていただきます。
最難関校とされる学校についてはとりわけ、受験する側の質だけでなく
出題する側のそれも問う視点が、もう少しあってもよいように思われるからです。
なお、問題は、四谷○塚の過去問データベースで確認できます。

大問Ⅳ
問4(人権について)
人権(の観念)は普遍的で自然権的なものであるという理解を確認する問題と考えられますが、選択肢オについては「あてはまらない」と言えるのでしょうか。
人権は実際的には各国の法や法律が「保障」している面があることは否定できないのではないでしょうか(保障とは、侵されたり損なわれたりしないように守ること)。
日本国憲法第11条には、次のようにあります。
「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」
日本では、少なくとも国民の人権は、憲法に明記されることよって保障されていると言えるのではないでしょうか。
このような理解に立つと、この問題では該当する選択肢を2つ挙げることができない可能性があるように思われます。

問8(一人当たりのGDPと水使用量の関係についての散布図)
散布図の対象国が示されていません。そのため、対象国の選択によっては、正答とされるもの以外のパターンを示す散布図(誤答とされるパターンを示す散布図)もありえるのではないでしょうか。
入学後に科学的思考の養育・向上を目指すのであれば、少なくともデータ元および条件設定を明示し再検証を可能にする必要があるように思われます。

大問Ⅱの問5や大問Ⅲの問4についても細かなところで指摘したいことはあるのですが、
ひとまず以上にとどめます。