親御さん自身のプレッシャー対処法

2016年9月28日発行のバックナンバーです。

エリート育成「中学受験」サポートメール 2016/9/28号
親御さん自身のプレッシャー対処法
監修:西村則康(プロ家庭教師)
by inter-edu.com

【今週の必修語】紆余曲折 (うよきょくせつ)

「橘くんは広島カープのファンだよね? 優勝おめでとう!」
「ありがとう! 紆余曲折を経て、25年ぶりの優勝なんだよ!」

紆余曲折とは、成り行きがすんなりといかないようす。『紆余』も『曲折』も曲がりくねっていることを意味する言葉です。

プロ野球のセ・リーグでは10日、広島カープが巨人に勝利し、25年ぶり7度目の優勝を果たしました。9月10日の優勝決定は、2リーグ制後、2番目の早さです。

今年は開幕前にエースの前田健太投手が米大リーグのドジャースへ移籍。戦力がダウンするかと思われましたが、若手からベテラン、助っ人まで各選手が持ち味を発揮する1年となりました。

優勝した試合の生中継は、地元の広島地区で平均視聴率60.3%を記録。関東地区の平均視聴率も16.8%と、全国で高い注目を集めました。

クライマックスシリーズを突破し、日本シリーズで優勝できるのか、これからの広島カープからますます目が離せませんね。

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子どもが遊んでいると不安になって、「勉強しなさい!」と怒ってしまう。成績は悪くないのに、もっと勉強すべきなのではないかと不安になって、叱ってしまう。

ご自身に、こんな兆候はありませんか?

こんなふうにお子さまに対してイライラしてしまう場合、親御さん自身が、無自覚のうちに不安やプレッシャーにさいなまれている可能性が高いです。

実際、中学受験では、親御さんにも予想以上のプレッシャーがかかります。ご親戚に「うちの家系はみんな医者だからね」と言われたり、高学歴のお父さまから「なんだこの成績は?」とたしなめられたりすれば、それだけで大きなプレッシャーになります。

御三家出身の親戚が多い、代々医師の家系といった境遇だと、何も言われなくてもプレッシャーを感じてしまうこともあります。

プレッシャーはさまざまな原因から生じるものですが、どんな場合も、やはりお子さまにぶつけるのではなく、親御さんご自身で消化するようにしてください。そして、お子さまをプレッシャーから守る防波堤になっていただきたいと思います。

成績をあげることや志望校に合格することも重要ですが、子どもが勉強の楽しみを知り、生涯を通して自分のために勉強できるようになることの方が大切だということを心に留めておいてください。

そうはいっても、プレッシャーを消化するのは、とても難しいもの。そこで、おすすめしたいのが『ねぎらいのワーク』です。

1日の終わりの寝る前に、鏡の中の自分に向かって、「あなたは今日1日よく頑張った」と言ってみてください。これが、意外にも効果があるのです。

最初は抵抗があるかもしれませんが、声に出すことで効果が出ますので、頭の中で思うだけでなく、小さい声でもいいので声に出して言ってください。

また、友人や塾の先生、家庭教師などに話を聞いてもらうのもいい方法です。なかには精神科のカウンセリングを受ける方もいるくらい、中学受験で親御さんが感じるプレッシャーは大きいもの。

親子ともどもプレッシャーにつぶされてしまうことのないように、親御さんは自身を労いながら、お子さまをサポートしてあげてください。
(塾ソムリエ&プロ家庭教師の西村則康)

学年別・今週のスポットアドバイス

【 1~3年生 】単語の羅列で会話していませんか?

親子の会話は子どもの成長に大きな影響を与えます。

「今日学校は?」「楽しかった」といったように、単語の羅列でやりとりするのはNGです。「今日、学校は楽しかった?」「体育の授業でサッカーをしたのが楽しかったよ」といったように、文章にして話すことを心がけていただきたいと思います。

そのとき、助詞の『てにをは』、接続詞の『でも』『だから』の使い方が正しいかどうかも、気にかけてあげてください。

【 4年生 】わからない問題は空欄のままにしておく

お子さまがテストでわからない問題があったとき、どう対処しているかチェックをお願いします。もし適当に答えを書いて埋めているようだったら、注意が必要です。

適当に書いた答えがたまたま正解だったという経験に味を占めてしまうと、お子さまにとってよくないのです。5・6年生になって問題が難しくなったとき、「何か書いておけば○がもらえるかも」と、適当に解答欄を埋めるようになり、きちんと考えない子になってしまう可能性があります。

解答欄に何でもいいから書いておくのは、6年生の2学期の受験直前期からにしてください。それまでは、わかったことだけを解答欄に書きましょう。

答案用紙を見た時に、わからなかった問題が空欄になっていると、テスト直しも取り組みやすくなります。

【 5年生 】魚の体のしくみは頻出

理科の入試問題では、魚の体のしくみについて出題されることが多いです。実際に見てみる機会を、ご家庭で作ってあげてください。

切り身ではなく、一尾丸ごと焼いた焼き魚をていねいに食べて、骨をまるで標本のようにきれいに残すことをおすすめします。

哺乳類や鳥類の肋骨は前で閉じていますが、魚類の肋骨は閉じていません。この違いが問われることが多いのですが、この手の問題を今の子どもたちは苦手としています。

2020年の大学入試改変を前にして、子どもの経験値を尋ねる問題が増えてくると思われます。

「どちらがきれいに骨を残して食べられるか、競争してみよう!」と言った具合に、楽しく学ぶ機会を作ってあげてください。

【 6年生 】問題を3タイプに判別する力を養う

過去問学習は順調ですか?問題を3タイプに判別する意識をもって、学習を進めてください。

3タイプは、以下の通りです。

・確実に正解しなければならない問題
・できれば正解できた方がいい問題
・解けなくてもいい問題

解き終わって復習する際には、合格最低点や合格者平均点を考慮に入れながら、間違えた問題が、正解して点数を取るべき問題だったのか、解けなくてもいい問題だったのかを分析してください。

ただ、こういった判断は非常に難しいものです。難易度だけでなく、お子さまの得意・不得意も関係してきます。判断がつかなければ、塾の先生や家庭教師などに相談してみてください。

【 6年生難関 】計算ミスを減らすには?

最難関校を目指している子でも、計算ミスはするものです。計算ミスを減らすには、子ども自身が、暗算していい計算か、筆算すべき計算かを判断できるようになることです。

計算ミスを防ごうとして、「暗算しちゃダメ、全部筆算しなさい」と子どもにアドバイスする親御さんもいらっしゃいますが、これはいい方法ではありませんから、注意してくださいね。

たしかに、筆算を多くすると時間がかかってしまいます。かと言って、暗算をむやみに多くするとミスが増えます。この計算は暗算して大丈夫か、それとも、ミスをする危険があるのかを子ども自身が判断できることが大切です。過去問演習のときに、意識して解くように伝えてあげてください。

ほかにも、最難関校を目指す勉強に関しては、親御さんの経験に基づくアドバイスがマイナスになることもあります。勉強に関することは塾の先生などに相談し、親御さんは落ち着いて勉強ができるように、スケジュール管理や環境整備、心のケアに気を配ってあげてください。

これで成功! 先輩ママの声かけ実例

博物館や水族館、動物園など、家族揃って出かけることが多い我が家。

長男が受験生になってからは頻繁に出かけられなくなりましたが、夏休みや春休み、冬休みなどの長い休みがあれば、家族みんなで希望を出し合って、旅行に出かけていました。

しかし、6年生の1年間の予定表を見ると、さすがに旅行に行く余裕がないなと感じ、5年生の冬休みに受験前最後の家族旅行へ行くことにしました。

日本史が好きな長男のリクエストで、行き先は京都と奈良に決定。長男は旅行を楽しみに、集中して冬期講習に取り組んでいました。

しかし、冬期講習の最終日、塾から帰ってくるとひどく落ち込んでいたのです。理由を尋ねると、同じクラスの子から「こんな時期に旅行に行くの? 絶対成績落ちるよ」と言われたというのです。

そこで、「勉強は塾の机だけで行うものじゃないよ。きっとお寺や仏像の実物を見たら勉強にもなるし、思いっきり楽しんでこようよ」と励ましました。すると、「うん。せっかくの旅行だし、楽しむ!」と吹っ切れ、数日間だけ受験のことは忘れて旅行を満喫したのです。

結果、そのときの旅行で見た大仏が第一志望校の受験問題に出てくるというミラクルが起こりました。受験も全勝で終えることができ、「あのとき旅行に行ったのは間違いじゃなかったね」と、家族で喜び合いました。

旅行以外にも、家族で頻繁に出かけていたことで、塾で学ぶときに「これ、博物館で見たことある」「ここ、前行ったことある」といった具合に、自分の体験と重ね合わせながら学習できて、理解が深まったようです。

勉強ももちろん大切ですが、多感な時期に家族や自然と触れ合うことも大切だと思います。さまざまな体験をお子さまにプレゼントしてあげてください。(パンプキン彗星)