第16回 元中受ママが伝授!中学受験のメリットとは?

… ごあいさつ …
はじめまして。私、かつて二人の息子で中学受験を経験しました、元中学受験ママでもあります、春野陽子と申します。
現在は受験ドクターという個別指導塾で国語講師をしております。
みなさまからお届けいただいた質問や掲示板でお困りの書き込みに対し、「先輩ママ」として、そして時には「プロ講師」としてお答えすることで、少しでも皆さまの中学受験成功の一助となりましたら光栄でございます。

Q 中学受験をするメリットは何ですか?
中学受験のメリットのお話をする前に、こんなこと があったのをご紹介します。私自身が体験したことなのでぜひご参考にしてください。

体験授業に来たお父さまから衝撃の一言?

衝撃の一言

今から2年前のことです。国語が苦手だというお嬢さんがご両親と一緒に体験授業に来ました。そのお父さまが授業に入る前におもむろに次のような質問をされました。

「私は自分が公立中、県立高校でして、大学も一橋、まあそこそこの職につけたわけですが、だからなおさら、お金を出してね、中学受験させる意味がわからんのですよ。」

中学受験は本人の希望だから受けさせはするし、受けるからには合格させてやりたいと思う。そのようなことをおっしゃって、「ただ、一度プロの方に聞いてみたかったんですよ。私立って、そんなにいいですかねえ。」 気づけば、私はプロ講師としてだけではなく、かつての中学受験ママとしても語っていました。

経験したからこそ語れるメリット3つ

メリット3つ

【人格形成に大きな影響】
長男は巣鴨中学に進学しました。行かせて良かったか、と問われれば、良かった、とお答えします。「億劫がらない男になる」という教育方針のおかげで、面倒なことでもスッと動ける腰の軽さを身につけさせていただきました。

他にも「線を引かない」教育や勉強の成果は、才能ではなく成果であると規定した働きかけ、青年期に必要な負荷の話など、ざっと思いつくだけでも長男にはどれもありがたい教育であったと思います。

我が家の例のごとく、6年間という長きにわたって、学校が考える理想教育を施されたことに感謝しているご家庭は多いと思います。と同時に、逆に影響力があるゆえに、結果的にお子さんと合わない教育であった場合は、後悔につながっているご家庭もあるでしょう。

結論としては、このように言えるかと思います。
「家庭方針と合った私立学校に進学すれば、6年と長く、各学校において教育方針の特色を出しているため、考え方、身のこなし、言動に大きな好影響を与えてもらえる」。 ご家庭の教育方針に沿った学校に進学できれば、という条件付きですが、好影響を受ける度合いが大きいのが私立中高一貫校の特長です。

【6年間で生涯の友人】
同じ釜の飯を食う、という言葉があるように、6年間の長きに亘って同じ環境に身を置いた者同士、得た友人は一生もの、という気がします。私自身、中高一貫校出身ですが、その時の友人たちとは今でも付き合っており、たまに会っても、価値観が似通っているのは、学校教育のおかげかと笑いあうときがあります。

【成績の底上げ力】
成績の底上げ力、といえば私立中高一貫校でしょう。超進学校を除けば、一部の成績不振の生徒には特に面倒みよいのが特徴です。逆を言えば、成績下位者に手厚く、中位者にはかえって放置、という声を聞くぐらい、教育の底上げに取り組んでいるのが、私立中高一貫校の特徴です。また、進学実績を出している学校であれば、成績不振者であっても、ある程度の進学先は得られます。

生きることは選択の連続

選択の連続

私立中高一貫校には、その良さ、公立校には公立校の良さがあります。私は、自分が私立中高一貫校出身なので、ついつい肩入れしてしまいますが、多様な価値観のなかでもまれる公教育のほうが、グローバルな世界には適応する部分があるのかもしれません。

でも、中学受験は意味がない、とか、無駄である、とかいう論争には真っ向から反発してしまいます。 私自身、勉強が一番楽しかったのは中学受験ですし、そのときの国語の成績が今の職業につながっています。子ども二人も中学受験をしてよかったか、と聞けば、「良かった!」と答えてくれる。苦労はしましたが、ともに一喜一憂した中学受験の日々は、子育て期のなかでも、甘酸っぱい思い出となっています。

生きることは選択の連続、という言葉があります。選択肢の一つとして中学受験がある、と思えば、選ぶも選ばないもそれぞれの生き方、互いに否定しあうものでは決してない、と強く思います。

先の体験に来てくださったご家庭も、2月には晴れて希望の学校に合格をもらって、今は多感な思春期のなかにいると、久しぶりにお会いしたお母さまが笑って教えてくださいました。

中学受験ギモン解決所

春野 陽子さんプロフィール
長男はSAPIXへ通塾し巣鴨中学校から東京大学理科Ⅱ類に進学、次男は転塾(日能研→SAPIX→市進)を経て海城中学校に進学。
大学院国文学専攻博士課程後期単位取得後満期退学。近代文学専攻。元私立高校教諭。日能研にて、約10年間、中学受験国語指導を担当したのち、2012年度から「中学受験個別指導塾ドクター」に非常勤講師として勤務し、2013年度から「株式会社受験ドクター」に入社。
国語のスーパードクターとして個別指導にあたっている。