元中受ママが伝授! やる気が下がってしまったときは? 第24回

… ごあいさつ …
はじめまして。私、かつて二人の息子で中学受験を経験しました、元中学受験ママでもあります、春野陽子と申します。
現在は受験ドクターという個別指導塾で国語講師をしております。
みなさまからお届けいただいた質問や掲示板でお困りの書き込みに対し、「先輩ママ」として、そして時には「プロ講師」としてお答えすることで、少しでも皆さまの中学受験成功の一助となりましたら光栄でございます。

Q 勉強へのモチベーションが下がってしまったときはどうすれば?
達成感が得られるような工夫をしましょう。
どうも子どものやる気がないようだ、なかなか机に向かわない、机に向かっていても集中力に欠ける。こんなお悩みは枚挙にいとまがありません。
外部生向けに無料の学習相談をしているのですが、「得意だった算数が急に下がった」「偏差値が下がって、子どものやる気もなくなっている」というようなお悩みもよく聞きます。
本日は、長い中学受験生活の中で、突如襲われるいわゆる「スランプ」の脱し方、勉強に対してモチベーションが上がる方法についてお教えいたします。

小さな達成感を積む

小さな達成感を積む

モチベーションが低下しているときは、前述したように
「頑張ってきたことがうまくいかなくなったとき」

そんなときは、一旦苦手科目や苦手単元の学習をお休みして、得意科目や得意単元のブラッシュアップに時間を回す、という解決法が有効です。
そもそも自信をなくしている状態のときに、「できない」体験を積み上げるのは、NGです。
こういうときは、小さな自信を回復すること。

たとえば算数がスランプに陥っているなら、基本問題に立ち返って、丸を付けることから始めましょう。算数の学習の前に簡単な計算問題を数題解いて、気持ちよく正解してから、課題にとりかかるとスムーズです。

社会科ならば、簡単な知識問題を10題くらい解かせてください。
理科も、計算問題より基礎的な知識問題を解かせます。
国語は、簡単な漢字5題くらいを。

コツは、保護者が、お子さまの解いた簡単な問題の解答に、リズミカルに大きな赤丸をつけていくこと。
目に見える形で、お子さまのしたことを肯定してあげるのです。
うっかりミスをした場合は、×をつけずに、「惜しい!!!」と書きましょう。

「こんな単純な方法でモチベーションアップできたら、苦労しないわ。」
と思わないで、まずは試してみてください。

問題集なら、ばらして分冊しましょう。ホチキスを使って、きれいに分冊するのです。
その薄くなった分冊を最後まで解ききる。
一冊仕上げる、というのは、心理的効果の高い方法です。
達成感を視覚化してあげる、納得させてあげる。 形にすることは、実はとんでもない効果を生むのです。

息抜きをしてリフレッシュ!

息抜きをしてリフレッシュ!

小さな達成感を積み上げて、というよりももっと手軽なのが、息抜き。それも、健康的なことほど効果は高いのでお勧めです。

自転車でちょっと遠くまで一緒に出掛けて、景色の良いところでおにぎりを食べるだけで気分転換にはもってこいです。
ゲームをする、漫画を読む、テレビを観る、という息抜きだと、脳や視神経が疲れて逆効果ですので、お勧めしません。

見慣れた景色を少し変えて、息の詰まりかけた状態をゆるめてあげる。
単純ですが、即効性は高いのでお試しください。

時間がないときは、我が家ではお風呂好きな息子たちのために、入浴剤を日替わりにしました。
今は、いろんな種類の入浴剤が1袋から購入できますよね。ゆずを買ってきて、半分に切り、ゆず湯にしたことも。
こちらは、ほとんど気休めですが、「気遣ってくれている」と感じるだけで子どももささくれだった神経がやわらぐものだと思います。

目標は短いスパンで

目標は短いスパンで

モチベーションが低下しているときは、敢えて計画を立ててみましょう。
長いスパンだと果てしなく遠く感じて、始める前からやる気が出ませんので、短いスパン、1日の予定から始めてみるのをお勧めします。
1日の予定は、必ず達成できるくらい緩く立てます。達成した!という気持ちを生むのが大切なので、親はここではぐっと我慢です。

スランプの時は、心が疲れているサインです。精神的に追い込むのは、逆効果と心得ましょう。ただし、スランプだから、という理由でまったく勉強しなくなったり、甘やかしたりするのは、厳禁です。却って調子を崩して、復元力、回復力を失います。

どんなに疲れていても、軽い負荷はかけ続けましょう
その代り、「やった!できた!」という目標をやり通す体験を意図的に作ることで、少しずつお子さまの心のギアを上げていくことがコツです。

大人でも調子が上がらないときは、精神的にきついですよね。でも大人は、自分の状態を客観的に眺めて、「スランプだ」と意識の俎上に上らせることが可能です。

小学生ですとどうしてもそのあたり、自己把握が明確にできないので、大人から見ると単純に怠けているように見えてしまいます。
お子さまがいつもよりもだらだらしてみえたり、集中力が途切れたりする様子が見えたら、叱ったり追い立てたりするよりも、

1. 簡単な問題、得意な単元、教科の基本問題を解かせて、丸をつけてあげる
2. 健康的な息抜きをしてあげる
3. 短い計画を立てて、達成しやすい目標にする

上記3点をお試しください。

上手にモチベーションをコントロールできるよう、願っております。

中学受験ギモン解決所

春野 陽子さんプロフィール
長男はSAPIXへ通塾し巣鴨中学校から東京大学理科Ⅱ類に進学、次男は転塾(日能研→SAPIX→市進)を経て海城中学校に進学。
大学院国文学専攻博士課程後期単位取得後満期退学。近代文学専攻。元私立高校教諭。日能研にて、約10年間、中学受験国語指導を担当したのち、2012年度から「中学受験個別指導塾ドクター」に非常勤講師として勤務し、2013年度から「株式会社受験ドクター」に入社。
国語のスーパードクターとして個別指導にあたっている。