勉強しろと言わないとやらない息子。やるまで待つべきか言うべきか…。【最終回】

Q

勉強しろと言わないとやらない息子。やるまで待つべきか言うべきか…。

最難関校に合格する子どもは親から勉強しろと言われなかった、とよく聞きます。息子は私が言わなきゃ全くやりません。やるまで待つべきか、やはり言うべきか悩みます。

A

親が望むように勉強に対して「やる気」が向いてくれることはないので、「その気」にさせることが大事。いますでにできていることに注目して、そこを認めること。子ども自身が意識していなくても自然にできていることを指摘してあげるのです。

たしかに東大生や中学受験で最難関校に受かった子どもの多くは「親から勉強しろと言われなかった」といいます。

でもそれって「勉強しろ」と言われなかったから勉強をし始めたわけではなくて、物心ついたときには「勉強しろ」と言われなくても勉強する習慣が付いていたというケースがほとんどではないかと私は感じています。

だからといって「勉強しろ」と言ったほうがいいと言いたいわけではありません。だって「勉強しろ」といってイヤイヤ机に向かったところでその学習に効果があるとは思えませんし、ずっと言い続けているとそのうち「勉強しろ」と言ってもしなくなるでしょう。

子どもの「やる気」はいろいろなところに向きます。それが自然です。親が望むようにいつでも勉強に対して「やる気」が向いてくれることなどまずありません。それでも勉強してほしいなら、「やる気」にならなくても「その気」にさせるしかありません。

「その気」にさせるには、いますでにできていることに注目して、そこを認めることが大事です。子ども自身が意識していなくても自然にできていることを指摘してあげるのです。

たとえば、「塾の授業のノートをしっかりとれているね」とか「テストをがんばって最後の問題までぜんぶ答えたんだね(正解していなくても)」とか。それを続けることです。するとだんだんと前向きな気持ちになってきます。そして少しでも努力の結果が表れたらそれを見逃さないことです。「(たとえ100点満点の20点しかとれなかったとしても)やったぶんだけちゃんと点が取れたじゃない!」と認めてあげることです。

これをくり返していくしかないでしょう。親の期待通りの「やる気」なんて幻想だと、私は思っています。ハラハラ、ドキドキ、モヤモヤしながら見守るしかありません。でもそれが楽しいんです、子育ては。

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2014年より連載してまいりました「おおたとしまさの心スッキリ相談室」は、今回を持ちまして最終回となります。長きにわたりご愛読いただきました皆さま、誠にありがとうございました。