日本の大学は何位?世界大学就職ランキング発表! 第48回
inter-edu’s eye
今回の大学リサーチでは、就職についての世界大学ランキングの結果について見ていきます。日本の大学は世界でどのぐらいの位置なのか、東大は?などリサーチしました。
世界大学就職ランキング発表!国内2位は東大、1位は…
大学を選ぶ際の一つの判断基準となる「就職率」。世界大学評価機関の英国クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds、以下QS)が調査して毎年出している、「QS Graduate Employability Rankings 2017」が発表されました。
このランキング、そもそもどうやって評価しているの?と気になる方もいると思いますが、以下の5つの項目によって評価されます。
1.雇用者による評価
2.卒業生の活躍
3.主要企業との共同研究実績(産学連携による収入)
4.企業などの学内採用活動
5.卒業生の就職率
まず、日本の大学に注目し、昨年度の結果と一緒に見ていきましょう。
世界大学就職ランキング(国内版)
順位 | 今年度 ※()内は世界の総合順位 | 昨年度 ※()内は世界の総合順位 |
---|---|---|
1位 | 早稲田大学(26位) | 東京大学(34位) |
2位 | 東京大学(29位) | 京都大学(37位) |
3位 | 東京工業大学(48位) | 東京工業大学(56位) |
4位 | 名古屋大学(51~60位) | 大阪大学(63位) |
4位 | 大阪大学(51~60位) | 東北大学(75位) |
※QSランキングを元にインターエデュで作成
国内版ランキングを見ると、京都大学と東北大学以外は、前年より世界ランキングを上げているのが分かります。そのなかで最も注目したいのが、早稲田大学です。この大学は国内版ランキングでは9位から1位、世界ランキングでは201位から26位と大幅にランクアップしています。
ちなみに世界ランキングの1位から10位は以下の通りですが、いうまでもなく世界の一流大学が名前を並べています。
1位 スタンフォード大学、2位 マサチューセッツ工科大学(MIT)、3位 精華大学、4位 シドニー大学、5位 ケンブリッジ大学、6位 エコール・ポリテクニーク、7位 コロンビア大学、8位 オックスフォード大学、9位 カリフォルニア大学バークレー校、10位 プリンストン大学
就職ランキング上位大学がやっていることは?
日本の大学がトップ10圏外なのは、教育力よりも国際性のスコアが低いことが影響しています。早稲田大学は、この国際性=世界を意識した人材育成に注力した点が評価された結果といえます。
早稲田大学では、「WASEDA VISION 150」と銘打ち、大きく4つのビジョンを持っています。
1.世界に貢献する高い志を持った学生
2.世界の平和と人類の幸福の実現に貢献する研究
3.グローバルリーダーとして社会を支える卒業生
4.アジアの大学のモデルとなる進化する大学
(大学HPより抜粋)
実質的な数値として同大学では20年後、国際化の取り組みとして、外国人学生を現在の4,362人から10,000人。海外派遣留学生を2,399人から全学生。外国人教員を147人から400人にという目標を掲げており、来年度どう評価されるかが気になる所です。
もちろん世界での就職ランキングを上げることがすべてではありませんが、人口減少に伴う優秀な人材の確保のためには、世界の留学生を呼び込み、日本の大学に目を向けてもらう必要が出てきます。ここが日本の大きな課題といえます。
就職ランキングが高い大学=良い大学なのか?
就職ランキングが高い大学は、「就職先の選択肢が広い大学」といえます。
大企業への就職実績が高い大学へ進学すると、大企業へ行けるチャンスが広がると同時に、違う道へ進むという選択肢もあります。しかし、残念ながら企業によっては、あまり有名でない大学は書類の時点で選考に通らないこともあります。こういう点では、圧倒的に就職実績が高い大学は有利といえます。
ただこれからの時代は、就職に関しての考え方も変わってくるかもしれません。マグロの養殖などで急成長を遂げている近畿大学や、新設されてそれほど年月が経っていないのに、独自性の高い教育を行い、卒業生が企業からも高い評価を受けている秋田国際教養大学など新しい価値を生み出している大学が出てきているためです。ブランド名ではなく、一体その大学に行って何を学べるのかをしっかり考え、そこに通い得られるものから選ぶようにしましょう。
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