都道府県別“大学進学率格差”はどこで生まれるの?

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「高校卒業後は大学へ進学する」。多くの方がこの進路を思い浮かべるのではないでしょうか? しかしこの傾向は都道府県によって異なります。今回の大学リサーチでは都道府県ごとの大学への進学率の違いと原因をリサーチしてきました。

大学への進学率が高い県と低い県は?

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大学全入時代と言われ、大学への進学率は非常に高いというイメージがあると思います。しかし、実際には文部科学省の学校基本調査の2018年春のデータを見ると、4年制大学への進学率は全国平均で53.8%と意外と低い数値になっています。これを都道府県別に見るとどのぐらいの差があるのか、進学率が高い都道府県と低い都道府県に分けて見ていきましょう。

進学率が高い都道府県

順位 都道府県名 進学率
1位 東京都 72.7%
2位 京都府 65.5%
3位 山梨県 61.0%
4位 奈良県 58.6%
5位 大阪府 56.2%
6位 兵庫県 55.6%
7位 神奈川県 55.3%
8位 広島県 55.2%
9位 千葉県 53.8%
10位 愛知県 53.2%

進学率が低い都道府県

順位 都道府県名 進学率
1位 沖縄県 37.6%
2位 岩手県 38.5%
2位 大分県 38.5%
4位 鹿児島県 38.9%
5位 秋田県 39.5%
5位 山形県 39.5%
7位 福島県 39.6%
7位 山口県 39.6%
9位 長崎県 39.9%
9位 宮崎県 39.9%

2018年春の大学進学率の全国平均は53.8%、つまり2人に1人が大学進学を選択していることが分かります。この数字を基準に見ると進学率が高い上位3都府県は非常に高い数値と見ることができます。一方、進学率が低い県は平均値を大きく下回り、38%前後となっています。 最も高い東京都72.7%と最も低い沖縄県37.6%を比べると35.1%もの差があり、確実に地域ごとの格差があると言えます。

なぜ進学率格差は生まれるのか?

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次になぜこういった進学率格差が生まれるのかを見ていきましょう。

都道府県ごとの大学数と収容定員に大きな差

全国の大学設置数780校のうち東京都は何と138校、ついで大阪府55校と大学は中心都市に設置数が多くなっています。一方、進学率が低い県で1位の沖縄県では8校。最も少ない佐賀県・島根県は2校と東京都と比べ大きな差があります。また地方の大学の場合、いわゆる都心のマンモス大学と比べ、学部・学科数が少なく、収容定員も少ないという点もあります。

大きな壁となる学費や生活費

地方から上京させ大学に通わせるには、学費や生活費の仕送りが必要になります。しかし地方の場合、最低賃金が低く、なかなか捻出できないという現実もあります。地元を出て、華やかなイメージのある都市部の大学に行きたいと思いますが、親目線では、「学費が高く通わせることができない」という現実もあります。

大学進学以外の選択肢がある

地方の場合、農業や家業を継ぐという、大学進学以外の選択肢が多くあります。対して東京都では「農業をやるから大学には行かない」という選択肢はあまりありません。また都道府県によって差はありますが、男性より女性の方が、大学進学率が低い傾向にあります。最も差があるのは山梨県で男性が68.7%、女性が53.0%と、15.7%も女性が低くなっています。この傾向は東京都と徳島県を除き見られるものになっています。

進学格差は悪いことではないがもったいない

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大学に進学するための学費を捻出できず、奨学金を借りたはいいが返還できない学生の増加は依然問題となっています。こういった問題を見ると、無理して大学に行かなくても、何か進むべき道が見つかっていればそちらに進む方が幸せかもしれません。

しかし、全国学力調査ランキングで首位の秋田県は学力が高いにも関わらず、進学率は平均値よりも低い39.5%となっています。もしかすると、大学に通いたいのに何らかの要因で通うことができず、潜在的に優秀な能力を持った人が埋もれてしまっているかもしれません。

学費面に不安があるのなら、返還する必要のない「給付型奨学金」の利用。地元の大学に魅力を感じず、かといって上京もむずかしい。そんなときは、全国の大学に目を向けてみましょう。国による地方創生のため、地域に根差した研究を行う学部の設置など、地方大学の魅力もたくさんあります。大学で過ごす4年間は決して無駄ではありません。何か障害があるのであればこれまでとは違う視点を持って、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?

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