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投稿者: 戦艦武蔵 (ID:nNOCrDOjh0Y) 投稿日時:2009年 02月 13日 19:01
《特別編》青雲中学校非公式新入生ガイド
青雲中学校・高等学校卒業生による青雲中学校の新入生向けのガイドである。2009年2月制作。
目次
第1幕 青雲で学ぶべきこと
第2幕 血と汗と涙のコラム集
第1幕 青雲で学ぶべきこと
はじめに
今度青雲中学校へ入学なさる皆さん、合格&ご入学おめでとう。みなさんの中には「自分は青雲が第1志望だったから入学できて嬉しい」と思っている人や、はたまた「俺は久留米附設やラサールに落ちたから仕方なく青雲に来たんだ。何がおめでとうだバカ野郎!」と思っている人まで様々な人がいることであろう(ちなみに私は弘学館は受かったけど久留米附設落ちたから青雲に入学した)。
まあ、仕方なく青雲に来た人は過去にネチネチこだわるのはやめましょう。過去をいくら悔やんでも過去を変えることはできない。しかし、青雲で頑張れば未来はいくらでも良いものへと変えることができる(念のため言っておくけど、逆に言えば、青雲で頑張らなければ未来をつぶすこともできる)。医者になることも東京大学に行くこともできる。仕方なく青雲に来た人は、不合格通知が来た時の悔しさをかみしめて青雲で全力をつくそう。そして、久留米附設やラサールに合格していった同級生を6年後の大学入試で見返してやろうではないか!
もちろん、青雲が第1志望で入学する人も青雲で全力をつくして大学も第1志望の大学に行こう!そして社会に貢献できる一流の人材になろうではないか。
青雲で何を身につけるか
「何のために青雲に入学したの?」と聞かれたらみなさんのうちの大部分は「勉強するためです」と答えるであろう。もちろんそれで正解である。
しかし、ただ勉強するだけではダメだ。もちろん、社会に出てから活躍するためには勉強できることも大事だ。
しかし、勉強はできるけど他の人の迷惑を考えないリーダーに皆さんはついて行きたいと思いますか?大部分の人はついて行きたいとは思わないでしょう。
または、仕事はできてお金は稼げるけれど、性格が悪いから家族に嫌われている、そんな人間になりたいですか?
体が弱くてよく病気になってしまうならば社会でなかなか活躍できません(念のため言っておくけど、生まれつき体が弱い人はしょうがないことだから全然悪くない。しかし、努力で体を鍛えることができる人は努力せよ、と言っているのである)。
さて、青雲は知・徳・体の調和のとれた教育を目指している。
知はそのまま、知力、すなわち、学ぶ力。
徳は徳力、すなわち、他の人のことを考えることができる力。
体は体力。
これらの3つが調和の取れた、つまりバランスの取れた人間を育てることが青雲の目標なのです。
青雲の生徒の中には勉強さえできれば良いとか考えているアホがいるけれど、みなさんはそんな風にはならないように。
知・徳・体の調和の取れた一流の人間になってください。
つまり、みなさんが青雲で学んで身につけなければならないことは知力・徳力・体力の3つです。
ちなみに、社会でどのような人間が活躍しているのかを調べた研究によると、やはり頭がよいだけでなく、他人のことを考えることができて健康な人が活躍しやすいそうです。
どのようにして知力を身につけるか
知力を身につけるためにはとにかく考えることが大切です(もちろん、必要な知識を覚えることも大切です)。
英語・数学(中学校以上になると算数ではなく数学になる)・国語・理科・社会の5科目の授業を真剣に受けて学ぼう。
こんなこと書くとこれらの5科目以外の授業はサボるアホがいるけど、他の授業でも真剣に受ければよく考えるので知力を鍛えることができるし、役に立つ知識を多く得ることができます。しかも、サボるよりも真剣に受けた方が充実していて楽しい。青雲に折角入学したのに学ぶことの楽しさを知らないまま卒業していく人がいるけれどもったいないよね(もちろんどうしても嫌いな科目はあるけれど)。
さて、大学受験で重要となる英語・数学・国語・理科・社会の5科目の勉強についてちょっと話しましょう。もちろん他の科目も真剣に勉強しよう。
英語の勉強
さて、多分みなさんが青雲に入学してからまず一番苦労するのが英語でしょう。最近では小学校でも英語の授業をやっているところがあるそうだが、中学校からの英語は本格的なので最初はけっこう苦労する人が多いでしょう。まあ、できるようになれば英語は非常に面白いんだけどね。
青雲を卒業して東京大学に合格した人も中学入学したてのころは英語が中々できず苦労したとか言っているから、入学したてで英語が中々できないからってあせらなくて良い(ただし中2になるまでにはできるようになろう)。
少しは参考になるだろうから、入学したてのころはどうやって英語を勉強すれば良いのかささやかなアドバイスをしよう。
英語は、英語を読む力、英語を書く力、英語を聞く力、英語を話す力の4つの力をつけることが大事です。
英語を話す力は大学受験ではあまり出ないので大学に入学してからつければ良いです。
つまり、みなさんは青雲では英語を読む力、英語を書く力、英語を聞く力を中心に勉強すれば良いわけです。
この中で、青雲中学に入学してからまず身につけなければならないのは英語を読む力です(というか聞く力はともかく、書く力は英語が読めないと身に付かないよね)。
英語を読むために学ばなければならないことは主に2つ。
それは文法と単語です。
例えば、
I have a sister.
という文を見てみましょう。もちろん、まだ全然意味分からなくて
も大丈夫(というか英語を本格的にやったことがないのに小6でこの文を理解できたら神だ)。
この文の意味は「私には1人の姉(または妹)がいる。」という意味です。
この文の主語は「I(私)」、動詞は「have(持つ)」、目的語は「a(1人の)sister(姉妹)」です。
つまり、この文は「主語+述語+目的語」という構造なわけです。このように、文の構造を支配している規則が文法です(他にも規則はあるが多くはない。基本的なものはなんとたったの5つ!)。
そして、名詞「I(私)」、動詞「have(持つ)」、前置詞「a(1人の)」、名詞「sister(姉妹)」という4つの語がこの文では使われています(ちなみに「a(1人の)」と「sister(姉妹)」は1つのまとまりとなって目的語となって使われています)。
これらの各々の語のことを単語と言います。
動物の体で例えるならば文法が骨格で、単語が肉です。
英語の文章は、文法という骨格に、単語という肉をくっつけてできているのです。つまり、何種類かの文法から1種類を選び、その文法にいくらかの単語をくっつけたのが英語の文章なのです。
つまり、骨格である文法をまずは理解して覚えることが大事です。
単語は教科書の各ページのすみに今回の単語みたいな感じで書いてありますので先生から特に指示がないならばそれらの教科書の単語を覚えていけば良いです。英語単語集は中3以上になると授業で扱いますので中1ではやらなくて十分です。単語を覚えるぐらいなら先に文法を覚えましょう。
さっきの文は「主語+述語+目的語」という規則に従った文章でした。この規則に単語を当てはめれば文ができます。
例えば、主語に「My(私の(前置詞))friend(友だち(名詞))」、述語に「eat(食べる(動詞))」、目的語に「a dog(犬(名詞))」という単語をあてはめると
「My friend eat a dog.」(私の友だちは犬を食べる。)
というむちゃくちゃな意味になります(日本ではむちゃくちゃだけど、中国人や韓国人は犬も食べるらしいね)。
長くなりましたが、要するに、中1の時はまず文法を覚え、単語は教科書に出てくるような基本的なものを覚えましょう。
英語の入試問題の多くは、長い英語の文章が出てきて、この部分を日本語に訳しなさい、とかこの部分は何を説明しているのか日本語で説明しなさい、などと聞かれる問題が半分以上で(あるいはほとんどの所もある)、残りは英語で作文しなさい、とか、センター試験や一部の大学では英語の音声を聞き、その内容についての問題に答えなさい(リスニングまたはヒアリングという)といった問題である。英語の長文というのは雑誌や新聞の記事みたいなものから物語文までさまざまで、読めるようになるとこれが面白い(ついでに科学や社会などに関するいろいろな知識も身に付いたりする)。
しかも、だいたいどこの大学・学部も英語が試験科目の1つだから、英語が得意になれば受験にとっても有利なのだ。
英語の勉強で必要なのは、授業の予習・復習をすることだ。予習って何?っていう人も多いかも知れない。予習とは、授業の前に、教科書の授業で扱う部分の説明を見ておき、練習問題で解けるやつは解いておく(もちろん完全は理解できなくてよい。分からないところは授業で理解すれば良い)ことだ。
小学校や塾の授業では予習なんでやった人は少ないだろうから(私もそんな1人だった)、予習なんかで効果あるの?とか言う人も多いだろう。
しかし、これが効果大なんだな。まず、予習で理解できた部分は授業中でも扱われるため、授業自体が復習になる。予習で分からなかった部分は、この部分が分からないから授業中にはこの部分が理解できるようにならなければならないと分かっているので、授業中はその部分を集中して考えることができる。
だいたい成績不振者は予習をする習慣がない人が多い。中学校以上の英語の授業はスピードが速いから予習しないと理解できない。小学校や塾みたいに授業中だけで全部理解できると思ったら大間違い。
復習も効果的。授業が終わったその日のうちに(あるいは遅くとも数日のうちに)授業でやった部分の教科書やノートを見直し、文法はもちろんのこと、覚えるべき単語も覚えておく。予習や授業ですでにほとんど理解できている内容だから時間もそんなにかからない。
ここで、ほとんど理解できている内容なんだから復習でもう一度見直さなくても良いではないか?と思うかもしれない。しかし、人間はしばらく経つと物事を忘れるものだ。ここで、何回も見たものは、この情報は忘れてはならない重要なものだ、と脳が無意識のうちに判断するようになり、記憶に残りやすくなるそうな。
最後に、英語は積み重ねの科目である。つまり、前に習った内容が理解できていないと後に習う内容がほとんど理解できない。中1の終わりまでには英語がそこそこできるようになっておかなければ(もちろん入学してしばらくは苦手でも良い)、中2以降の英語が全然わからない、ということになってしまい、全然分からないから英語が余計嫌いになるという負のスパイラルにおちいってしまう。英語は文系だろうが理系だろうが受験で必要で、配点もそれなりにあるから、英語ができないとそのまま受験失敗に結びつくことになる。
数学の勉強
小学校では算数という名前であるが、中学校以上では数学となる。算数は普段の生活と関係する数の世界に慣れることが主な目的で、数学の入門バージョンといった感じがある。数学はより本格的になる。
数学では最後の答えを出すことよりも、その答えを出すためにどのように考えたかが重視される。大学の入試問題も多くが記述式だ(とくに国立大学の試験は全て記述式と言ってもよい)。
そのため、最後の答えが合っていても、途中でどう考えたかというのがあやふやだったり無茶苦茶だったりするとほとんど点数が入らない。逆に、途中でどう考えたかがしっかりと書かれていて、それが正しいならば、たとえ最後の答えが間違っていてもかなりの点数がもらえる。
数学も予習・復習が大事。予習では、教科書や問題集で、次の授業で扱うところの説明を見ておき、練習問題は解けるものは解いておく。解答がついているならば、解いた後に解答と比べて、あっているかどうか調べ、間違っているところはどこがどのように間違っており、どこを授業中に理解しなければならないかをはっきりとさせておく。小学校や塾と違って、数学は授業中に問題を解くための時間なんてまずないから(そんなことしていたら授業時間がいくらあっても足りまへんがな)、予習していないと命取りになる。復習は英語と同じようにすればよい。まあ、明らかに分かる問題は解答をすらっと読めばよいし、不安な問題は解き直せばよい。数学は、理系はもちろんのこと、国立大学の文系もほぼ全て試験科目だから(経済学部や経営学部は大学での勉強でも数学をけっこう使うらしい)、これができないと選択肢が大幅に縮まってしまう。
数学も英語と同じように積み重ねの科目である。中1の内容が理解できていないと中2の内容が全然理解できないし、中学の内容が理解できていないと高校の内容が全然理解できない。英語と同じように、途中でサボったら負のスパイラルにおちいってしまう。
国語の勉強
これは先生によって授業の進め方がけっこう違うからなんとも言えないけれど、次の授業ではどこそこの文章題をやるから授業前に解いておけ、と言われたら解いておきましょう。そうでない時も、次の授業で扱う文章は予習として読んでおきましょう。あとは漢字の暗記や熟語調べなんかも先生に指示されたらやっておきましょう。
さて、中1の後半になると、現代の論説文や物語文(両方を合わせて現代文という)以外に、昔の日本(江戸時代より前)の文章である古文や、昔の中国の文章である漢文が登場します。これは先生の指示にしたがってやっていけば良いでしょう。古文や漢文は言葉や文法さえ覚えてしまえば文章の内容自体はたいして難しくなくて面白い(その点では英語と似たところがあるが、古文や漢文は物語が多くて読めると面白い)。
国語の古文や漢文は英語のように積み重ねが大事(でも英語ほど積み重ねが多くはないけれど)だが、現代文は前の授業の文章題を理解していなければ(というか文章が意味不明なものもある)、次の授業の文章題が分からない、ということはあまりない(もちろん、基礎的な力がついていないならどの問題も分からないが)。
しかし、人間は文字を通して情報を得て、また他の人に情報を伝えることが非常に多い(試験問題だってそうだし、新聞や本、あるいは文字で書かれた記録なんかもそうだよね)。よって、文章が読めないと社会から取り残されてしまうかも知れない。
現代文が得意になるためには文字に慣れ親しむことが大切だ。国語の授業であつかう文章以外は読まない、というのではなくて、新聞記事を読んでみる(寮の各部屋には毎朝新聞が配られる)とか、本や雑誌を読んでみるなどすると社会を知ることもできるし、現代文を読む練習にもなるので一石二鳥だ。しかも、本の情報量というのはものすごく、本は読んだ人の人生をも変えることがある。寮生の諸君、せっかくゲームや携帯電話やマンガが持ち込み禁止なのだから、発想を変えて、この機会に読書をしてみては?
社会の勉強
社会は暗記が全てだ、って思っている人も多いでしょう(というか中学入試の社会はほぼ全て暗記だもんね)。もちろん、暗記が重要なのは事実だし、私立大学の入試やセンター試験の日本史・世界史(世界の歴史のこと)では暗記がほぼ全てであることが多い(センター試験の地理は理解力がやや必要)。
しかし、東京大学・京都大学・一橋大学といった難関国立大学の文系の社会の入試問題は、ある知識が他の知識とどのように関係しているのか、といったことを長い文章で説明せよ、という問題が多く出される(ヒントとなる文章がのっていることも多い)。知識をただ単に知っているだけではダメで、それが他の知識とどのような関係にあるかを考えて結びつける力を求めているのである。
例えば、
「平安京に都を移したのはいつ?」
とか聞かれると、
「794年で、ちなみにそれを実行したのは桓武天皇です!」
とは覚えていればみんな答えれるだろう。
「じゃあ、当時はどういう状況で、桓武天皇は何をたくらんで平安京なんかにわざわざ移したの?そして、都を移したことで何にどのような変化があったの?」
とか聞いてくるのが先に挙げた大学の社会の入試問題だ。もちろん、これぐらいのことなら暗記している人もいるだろう。しかし、平安京遷都みたいな有名な出来事ではなくて、それこそ教科書にはのっていないような小さな出来事についてここまで聞いてきたら、暗記だけでは答えることができず、自分の頭で考えなければならない(もちろん、そのためのヒントとなる文章が問題に書いてある)。
こういう問題に答えるためには、普段の社会の勉強でただ丸暗記するだけでなく(もちろん基本的な知識は暗記しておかなければならない)、その出来事が他の出来事とどのように関係しており、その時代の流れの中ではどのような位置づけだったのかを考えてみることが大切だ。
そんな難しいことできるか、と思うかもしれない。もちろん、最初からそんなことができたら神だ。つまりは、社会の勉強ではただ暗記するだけでなく、授業中に「この天皇は何を考えていたのだろうとか、当時の社会はこの事件でどう変わったのだろう」などとちょっと考えてみれば良いのだ。カッコイイ言葉で言えば知的好奇心ってやつ。そして、不思議なことにいつの間にか深く考えることができるようになる。それが勉強の面白みの一つだ。
ぶっちゃけ、ただ単に丸暗記するより考えながら暗記した方が楽しいし、考える習慣も身に付く。
とある私立大学で出たすさまじい問題
「現在の福岡県志賀島で発見されたものは何?」
これは金印だというのは分かる。
「では、その金印を発見したのは誰?」
そんなもん知るか!(ちなみに答えは「百姓忍兵衛」だったと思う。)
暗記だけが全ての問題。こんな問題は全然面白くない。他の科目でもそうだけど、面白い問題は良く頭を使う問題だ。
ちなみに、この[削除しました]暗記問題はブックマン社の『超速!最新日本史の流れー原始から大政奉還まで、2時間で流れをつかむ!』で覚えなくても良いオタク問題として紹介されていたものである。これは『超速!最新日本史』シリーズのうちの一冊で、このシリーズをお書きになった方は日本でも最高峰の日本史の先生である。教科書や他の参考書だと内容が多すぎて歴史全体の流れというものがとってもつかみにくいが、このシリーズは歴史の流れがメインとなっており、参考書として非常に優れている(雑談も入っており、面白い)。
歴史では、個々の出来事が動物で言えば肉で、歴史の流れがそれらの肉をつなげるための骨格である。骨がないのに肉だけたくさんつけてもいずれ肉は崩れてしまう。歴史の流れという骨格にしっかりとくっついた個々の出来事だからこそちゃんと知識として定着するのだ。他の科目でもそうだが、理解とセットになった知識は忘れにくい。
さて、長くなったが、社会で世界史が出てくるのは高校になってからで、中学のうちは、地理歴史は日本史と地理だけで(中3で現代社会というのも少しやることはやるが)、日本史と地理は中学で1通り学んだ後、高校では中学でやったことを繰り返すように学ぶ(もちろん高度な内容も追加されるが)。どうせ、中学で銅像の名前などの細かすぎる言葉まで覚えても大学入試までには忘れてしまう。そんなもんは高校で覚えるとして、中学のうちは基本的な知識のみを全体の流れの中でしっかりと理解して、しっかりと定着させた方が効率的だ。そして、高校では、中学で得た全体の流れというしっかりとした骨格に細かい知識を肉づけしていけばよいのだ。もちろん、定期試験は細かい知識も覚えた方が得点できるから、点が取りたいなら細かい知識を定期試験前だけ丸暗記すればよい。しかし、丸暗記に集中しすぎて全体の流れや理解を無視することのないように。
社会に関しては、先生が指示しない限り予習は必要ない。ただし、授業を真剣に聞き、ただノートに写すだけでなく、じっくりと考えることを楽しんでほしい。中学の場合、基本的に自習での勉強は定期試験前だけで十分だ。
理科
私は文系で理科は専門ではないので何とも言えませんが、理科もただ丸暗記するだけでなく、理解をしながら暗記することが大切だと思います。中学のうちは、社会と同様に、特に先生の指示がないならば、授業を真剣に受けていれば後は定期試験前だけで十分だと思います。
さて、次は体力だ。
体育と武道
青雲は進学校なのに体育や武道(剣道と柔道)も重視している。これは、社会で活躍するためには体力をつけていなければならないという思想だからである。もちろん、体育や武道を通して他の人のことを思いやり、協力する力をつけることも目的である。
ここでいう体力をつけるとは、別に運動が上手になれ、ということではなく、健康な体を育めということである。別に、運動が上手でなくても社会で活躍することはできる(ちなみに、運動神経というものは5歳位でできあがってしまい、6歳以降は鍛えてもあまり向上しないそうだ)。しかし、体が健康でなく、よく体調をくずすなら、社会で活躍したくてもなかなか難しいだろう(もちろん、生まれつき体が弱い人は本人が悪いわけではないので仕方がないが)。
健康な体を育むためには体育や武道を下手でもいいから真剣に受ければ良い。最初の方はかなりきつい人もいるだろうが(私もそうだった)、いつの間にか体力がついていることに気づくだろう(それでもやはり体育や武道はきついが)。私は中学校に入学したばかりのころは寮の階段を2階上がっただけでもぜぇぜぇ言っていたが、青雲を卒業した今となっては5階分の階段ぐらいへっちゃらだし、病気にもなかなかならない(運動神経が鈍いから運動は下手だが)。このような体力は受験とは直接は関係ないが、未来のことを考えたら大切である。しかも、成長期に体力はたくさんつくので、成長期に
きたえておかなければならない。大人になってからでもいちおう体力をつけることはできるが仕事でなかなか時間がなく効率も成長期より悪いので、やはり成長期に体力をつけるのが一番よい。それに、体力をつけておけば受験勉強や受験本番にも強い。
青雲の生徒の中には勉強さえすればよいと思い込んでいて体育でサボるやつがいるけど、みなさんはそんなことのないように。同じ授業料をはらうんだから、体力をつけないよりもつけた方が得なのは当たり前だろう。
しかも、真剣に取り組むことにより忍耐力(がまんする力)なんかもつく。
その他の科目
受験に関係ないからといってサボらないように。真剣に学ぶことで得られることは必ずある。同じ授業料をはらうんだから何かを得たほうが何も得ないより得だ。
知・徳・体の最後は、人間の心そのものにして一番大切なものである徳力である。
徳を身につける
徳とか聞くとなんとなく難しい気がするが、簡単に言えば、徳を身につけるとは、他の人のことを思いやれるようになることである。少々ニュアンスが違うかもしれないが、つまり、性格の良い人間になることですな。
君は、仕事はできるが性格の悪い人間と、仕事は下手だが性格の良い人間のどちらと友だちになりたい、あるいは結婚したいと思うか。ほとんどの人が後者を選ぶだろう。
性格の良い人はそれだけ他の人に好かれる。そして、そのようにして作られた信頼関係が大切な仕事はたくさんある。臨床医はその最たるものである。また、良い家族関係を築くためにも性格が良いことは大切な条件である。
さて、徳を身につけるのはやろうと思えばそれほど難しいことではない。常に、他人のことを考えて行動すればよいのである。しかし、それを続けるためには君のたゆまぬ努力が必要だ。そして、勉強と同じように真剣にやっていればいつの間にかできるようになっている。
しかも、教育学の研究によれば、人間の性格というのは中学・高校までにほとんど決まってしまい、大学以降はほとんど変わらないそうな。ということは、中学・高校で徳が身につかなかったらほぼ手遅れになるということ。青雲にいるうちに徳を身につけなければならない。
ぶっちゃけ、青雲を卒業するまでに徳が身につけば、たとえ成績が悪くてもそれはそれで成功だと思うよ。性格なんて点数では評価できないが、一生重要なものだから。もちろん、徳が身に付いている上に成績も良いならばなお良いけどね。
学力は大学に入ってからでも勉強すれば身に付く。もちろん、いまのうちに学力をつけておくに越したことはないけれどね。
青雲卒業までにどれ位の知力・徳力・体力を身につければよいか
これは簡単には決めがたいが、あえて決めてみよう。
まず、知力は、現役(つまり高3)で旧帝国大学クラス(北海道大学、東北大学、東京大学、一橋大学、東京工業大学、早稲田大学、慶応大学、上智大学、国際基督教大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、九州大学)あるいは国立・公立大学の医学部のどこかに合格するぐらいのものを身につけておけば成功としてよいだろう。別にこれらの大学・学部に行けと言っているわけではない。これらの大学・学部に合格するぐらいの知力を身につけろ、と言っているのである。それぐらいの知力を身につけるためにはそれなりに努力しなければならないし、それぐらいの知力があれば大学での学問のスタートラインとしては十分だろう。自分はもっと入試の簡単な大学(だからといって教育内容はすばらしかったりするところもある)に行きます、という人もそれ位の知力を身につけていれば入試も余裕で突破できるし(ぎりぎりで突破するよりも余裕で突破する方がいいよね)、入学後も周りの人々よりも高い学力からスタートできる(だからといって大学での学問をサボると落ちこぼれるが)。
まあ、人間というものは目標がないとやる気がおきないものだ。勉強の目標として、旧帝国大学クラス合格に相当する知力を身につけることを目指そう。
徳力は、はっきりとは決めがたいが、他人に迷惑を極力かけないように考えて行動できるようになることが最低限だろう。まあ、徳力は君自身が身につけることのできる最高のものを身につけてほしい。ちなみに青雲には学年が上がるにつれて徳力が低下していく人種がいます。みなさんはそうはならないように。
体力もなんとも言いがたいが、授業を真剣に受けて、体がほとんどいつも健康であれば良いのでは?
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【1385204】 投稿者: 夏休みの中1保護者 (ID:VgyZZFeN05.) 投稿日時:2009年 08月 01日 08:20
戦艦武蔵 様 古文のアドバイスありがとうございます。単語と文法が重要ということをこどもに話し、参考書については自分に合ったものをものを選ばせたいと思います。今後ともよろしくお願い致します。
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【1386213】 投稿者: 戦艦武蔵 (ID:ivAUD.LgBSE) 投稿日時:2009年 08月 02日 10:37
こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。お役に立つことができれば何よりです。
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