インタビュー企画

2022年入試に向けて「アウトプット型学習」と「親子関係」が重要ポイント

「アウトプット」がより重視される入試に

6年生の4~6月が「インプットの最終段階」

「受験勉強」では、インプット型の学習が重視されがちです。大学受験をする高校生の頭脳では、インプットすれば、過去に大脳に収納された知識に結びつき、アウトプット可能な状態に変換されます。しかし、小学生の頭脳ではそれができません。つまり、中学受験ではアウトプットの訓練も重要になります。

6年生の4~6月が「インプットの最終段階」

アウトプット型の学習に時間を割くためには、6年生の4~6月でインプット型の学習に一旦の区切りをつけます。夏休み以降は、知識をもとに理解を深めていく、アウトプット型の学習に切り替えていきます。

昨年、教え子の中で、受験直前期に苦労したお子さんと、苦労しなかったお子さんがいました。その違いは、塾が休校となり、オンライン授業が始まった4~6月の単元をしっかりインプットできていたかどうかでした。

中学入試では夏休みが「受験の天王山」と言われますが、6年生の春こそ気を抜かずに、学習を進めることが大変重要です。

アウトプット型学習のポイント

中学入試ではここ数年、より文章を読み取る力が試されています。これはアウトプット型の学習が重要であることを示しています。

傾向として、問題導入文が長くなり、会話文も多くなっています。どの参考書にも書いていないような内容から問題が始まります。
導入文の中から、答えを導き出すためのヒントを探し出す、読み取る力が必要となります。
学校個々のやり方で、その力を試そうとしているのが昨今の入試問題です。

したがって、アウトプット型の学習では、過去問を最大限に活かすことが大変重要になります。「学校はどういった力を試そうとしているのか」を過去問から読み取り、その傾向に合わせた問題演習を行うことが、合格する力をつけていくことになります。

親子関係が試される入試に

問題文をしっかりと読み込んで正しく理解をする、じっくりと考え抜いて答えを導き出す学習は、お子さんの気持ちがささくれだっているとなかなか実行できません。
気持ちが落ち着いていないと、読むのも考えるのもいい加減になりがちです。

親子関係が試される入試に

昨今の入試問題の傾向を見ていると、毎日気分良く勉強していると自然に身につく能力を判定しているように感じます。

「これが終わったらあれをやるんだよ」「あれが終わったらこれをやるんだよ」いうようにあたふたと勉強している、やらされ感いっぱいで勉強をこなしてきたお子さんにとっては難しい入試になってきた、反対に、楽しむ気持ちでじっくりと学習するお子さんが、優位になる入試に変わってきたと言えるでしょう。

お子さんが気分よく落ち着いて学習するためには、親子関係がうまくいっていることが実は重要。つまり、「親子関係が試される入試」にもなってきたと感じています。

西村 則康

中学受験専門プロ家庭教師「名門指導会」代表、中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員、塾ソムリエ
西村 則康(にしむら のりやす)

40年以上、中学受験指導を一筋に活動し、開成、麻布、桜蔭中学などの最難関中学に2,500人以上を導く。
受験学習を、暗記や単なる作業だけのものにせず、「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で切り込んでいく授業は親からの信頼も厚い。『御三家・灘中合格率日本一の家庭教師が教える 頭のいい子の育て方』(アスコム)、『中学受験は親が9割 最新版』(青春出版社)、『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)など著書多数。

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