駒場東邦中学校・高等学校
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2025年度、東京大学に39名、京都大学に12名の合格者を出した駒場東邦中学校・高等学校(以下、駒東)は全国屈指の男子進学校として知られる一方、さまざまなクラブ活動でも全国を舞台に豊富な実績を残しています。東京都世田谷区にある完全中高一貫校でなぜ“二刀流”が可能なのか、中高生4名に話を聞きました。
陸上部、囲碁部、山岳部、サッカー部で本気で競技に向き合う4名が駒東のクラブ活動について話してくれました。
K.F.さん
高校2年生|陸上部
クラブ活動での主な実績:第19回U18/第56回U16陸上競技大会 300メートルハードル 全国8位
駒東に入った理由:小学5年生のときに体育祭を見に来て、その熱気に引かれたのと、文武両道の学校だったからです
I.O.さん
高校2年生|囲碁部 部長
クラブ活動での主な実績:第49回文部科学大臣杯全国高等学校囲碁選手権大会全国大会 団体戦優勝
駒東に入った理由:囲碁で全国優勝をしていた憧れの先輩が駒東に進学していたからです
T.N.さん
高校1年生|山岳部 部長
駒東に入った理由:小学生のときに文化祭に訪れた際にクラブ活動が盛んだと知ったことと、進学実績が高かったことです
R.K.さん
中学3年生|中学サッカー部 キャプテン
クラブ活動での主な実績:第56回全国中学校サッカー大会 第3位
駒東に入った理由:父親とおじと祖父がみんな駒東の出身で、身近に感じていた学校だったからです
最初に、今のクラブ活動に入った理由を教えてください。
K.F.さん
小学生のときから陸上をやっていたのと、駒東の陸上部の雰囲気が良かったからです。6年間、楽しんで取り組めると感じました。
I.O.さん
小学4年生のときに始めた囲碁により真剣に打ち込みたかったからです。ただ、他のことにも興味があって、物理部と天文部にも籍を置いています。
T.N.さん
小学生の頃はピアノや水泳を習っていたのですが、より挑戦的な競技を始めたくて山岳部に入部しました。
R.K.さん
中学受験を機に一度サッカーをやめていたのですが、駒東は中学サッカー部が強豪なので、そこで全国を目指したいと思いました。
今のクラブ活動で好きなところはありますか。
K.F.さん
陸上部の一番の特色は、先輩と後輩の仲がすごく良い点です。自主性が尊重される環境なので、とてものびのびと練習ができる点も気に入っています。
I.O.さん
自主性が重要なのは囲碁部も同じです。和気あいあいとした雰囲気もありますし、他校との合同合宿で交流を広げられるのも特色です。
T.N.さん
何よりも自然体験ができるところです。さまざまな山に挑戦する中で4日ほどテント泊をすることもあって、先輩後輩、同級生たちと協力し合う姿勢が身につきます。
R.K.さん
みんなが本気で上を目指しているところが好きです。ライバルも多いですし、切磋琢磨できています。
駒東は進学校である一方、クラブ活動も盛んです。その理由をどのように感じていますか。
K.F.さん
運動部に限定した話になりますが、体育祭や校内体育大会、あるいはマラソン大会など、運動に関する行事が多い点は影響しているかもしれません。学校全体としてスポーツにも力を入れていると思います。
I.O.さん
どのクラブ活動にも輝ける場所があるからだと思います。運動部なら体育祭やマラソン大会で注目を集められますし、文化部なら文化祭で活躍できます。各自の好きなことをお互いに認め合う校風が、クラブ活動が盛んな理由になっている気がします。
T.N.さん
どのクラブ活動にも輝ける場所があるというのは同感です。僕自身はクラシック音楽部にも入っていて、芸術祭ではピアノを披露することができました。それぞれが好きなことに打ち込める文化があると感じています。
R.K.さん
運動部に関して言うと、施設が充実しているのは大きいかもしれません。人工芝のグラウンドや室内温水プール、柔道場や剣道場など、本格的な設備があるぶん、より本気で競技に向き合えるのだと思います。
クラブ活動に打ち込む中で人間としてどんな変化があったのか、4名にお話しをうかがいました。
駒東のクラブ活動を通して成長した部分はありますか。
K.F.さん
陸上部にも切磋琢磨する雰囲気があって、お互いを意識しながら自分が決めた目標を達成するまであきらめない姿勢が身についたと思います。
I.O.さん
部長としてみんなをまとめ、後輩を指導する上では自分から熱意を見せることが大切だと感じ、より意欲的に取り組むようになりました。
T.N.さん
僕も部長を務めているのですが、山岳部は自分たちである程度行き先を調整できるので、自主性が強まった気がしています。
R.K.さん
僕は中学サッカー部の3人いるキャプテンのうちの1人なんですが、日頃の行動から信頼される人間になろうという意識を持っているので、責任感が強くなりました。
自分の成長を促してくれた競技について、今後どのように関わっていきたいですか。
K.F.さん
僕は今、ハードル以外にも投てきや跳躍にも取り組んでいるので、陸上を続けるなら十種競技にも挑戦してみたいです。
I.O.さん
大学でも囲碁を続けるかは分かりませんが、囲碁部で培った自主性や思考力などを活かし、大学進学後は合成生物学をテーマにした国際的なコンテストに出てみたいと思っています。
T.N.さん
僕は大学でも山登りを楽しみたいですし、大学を出た後も続けていきたいです。ひたすら全力で山頂を目指す過程は本当に楽しいんです。
R.K.さん
直近の目標で言えば、駒東の高校サッカー部で結果を出したいです。都大会でなるべく上位に行けるように頑張ります。
駒東では勉強とクラブ活動の両輪をしっかりと回すことができる、と4名は口をそろえます。
クラブ活動に励む一方、勉強にはどのように取り組んでいますか。
K.F.さん
学校の授業のレベルがとても高いので、なるべく授業で吸収するように心がけています。先生との距離も近いので、授業であまり理解できなかった部分などは休み時間などに質問しています。
I.O.さん
勉強については囲碁の経験が活きています。囲碁は高い集中力が必要な競技なので、おかげで勉強にも集中して取り組めています。また、教養を広げるために図書室で本を読むようにしています。
T.N.さん
山岳部はトレーニングが週に2日なので、クラブ活動がない日は勉強するようにしています。それから、行き帰りの電車で往復1時間くらいあるので、その間に参考書を読むなどしています。
R.K.さん
サッカー部の活動は平日に3日で、練習のない日に自宅学習をするなどメリハリをつけています。定期テストの1週間前にはクラブ活動が休みになるので、その期間に集中して復習するように意識しています。
勉強とクラブ活動を両立できる環境が整っているんですね。
K.F.さん
勉強については生徒同士で教え合う光景も多く、教える側も教わる側もわかりやすさを重視するので、より知識や思考が定着しやすいのではと思います。
I.O.さん
勉強とクラブ活動の両立については、先輩たちの影響も大きいです。クラブ活動に熱中しながら東京大学などに合格している伝統があるので、「自分たちにもできるんじゃないか」という自信につながっています。
T.N.さん
駒東には優秀な仲間がたくさんいます。高いレベルで勉強とクラブ活動をこなしている姿には刺激を受けますし、周りに優れた先輩や同級生がいる環境だからこそ、自分も成長できている感覚があります。
R.K.さん
駒東には、自分が好きなことに向き合うときのエネルギーをそのまま大学受験に向けられる気風があると感じています。
最後に、駒東を目指す受験生やその保護者に向けて、駒東らしい魅力を話していただきました。
K.F.さん
駒東には同好会も含め、さまざまなクラブ活動があります。その多様性が魅力ですし、6年間熱中できる何かに出合えるはずです。どの学びでも「自分で考え、答えを出す」習慣が重視されている点も特色です。
I.O.さん
中学2年で鎌倉、中学3年で奈良と京都に行くのですが、その研修前に研究テーマを決めて、研修後にレポートをまとめる活動も「自分で考え、答えを出す」学びだと思います。また、理系に強い学校なので、特に理科実験室は充実しています。
T.N.さん
「自分で考え、答えを出す」点では、グループワークが多い環境も刺激になっています。好きなことを追求してきた先生方が多いですし、どの授業も面白い点も成長を促してくれます。
R.K.さん
行事にも力を入れる雰囲気が好きです。特に文化祭では、仲間と協力する濃厚な時間が過ごせます。それから、奈良と京都を訪れる研究旅行の行程表は自分たちで作りますし、高校2年の修学旅行の行き先も生徒たちの投票で決めるので、主体性が育まれます。
