親の勉強サポート法は「10歳の壁」で変える!

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親は、子どもの勉強をどこまでみるべき? 暗記学習はOK?NG? 考える力はどうすれば身につく? 子どものためを思えば思うほど迷うことばかり…。そんなお母さまにおすすめの本が登場! 中学受験生だけでなく小学生の親御さんなら誰でも、日々遭遇する具体的な場面で、なるほどこうすればよいのか!と納得のアドバイスがたくさんのっています。

◆12歳までなら、伸びない子はひとりもいない!

合格する親子のすごい勉強,松本亘正

親は子どもの勉強を、どこまでみるべきなのだろう? どんなサポートをしたらいいのだろう? 中学受験を目指す場合はもちろん、そうでなくても子どもの勉強への関わり方については、さまざまな迷いが生じます。そんなとき助けになる本として、中学受験専門塾の先生が書いた『合格する親子のすごい勉強』をご紹介します。

正直、これほどさまざまなケースについて、親の対処法が具体的にアドバイスされている本は初めてでした。タイトル中の“すごい”は、普通の人にはできないとか、特別なヒミツがあるといった意味ではありません。一つひとつは小さなことでも、それを積み上げていくことで“すごい”結果がもたらされる…というふうに受け取りました。

表紙をめくるとカバーの折り返し部分に、「12歳までなら、伸びない子はひとりもいない!」と印刷されていました。著者から読者への熱いメッセージです。

著者の松本亘正さんが代表を務める少人数制の中学受験専門塾では、4年生までは生徒を先着順で受け付け、選抜試験はないそうです。それでいて第一志望への合格率が60%を超えるというのですから、この言葉の信憑性も高まります。

◆毎日の生活の中で使えるアドバイスがたっぷり

本書を手に取ったら、「はじめに」に目を通し、太字部分だけでも読んでみてください。次いで目次をチェックしてください。目次は6見開き12ページにも及びます。Part1~Part5(下記参照)に分かれており、どのPartにも多数の小見出しが立てられています。ですから目次を見れば、どんなアドバイスがのっているのか、おおよそがわかります。

Part1 これだけは押さえておきたい「子どもを伸ばす親の関わり方」
Part2 子どもの能力が底上げされる「勉強習慣・生活習慣」
Part3 大人のなっても活きる「応用がきく子」の育て方
Part4 子どもをさらに伸ばす親の「言葉がけ」
Part5 子どもの学力が倍速で上がる「中学受験」の取り組み方


Part1は、「どんな社会人になってほしいかをイメージして教育方針を決める」からはじまり、「勉強と習い事は両立させることを当たり前にする」「《10歳以前なら》好きな科目を伸ばせばいい」など、6項目。

Part2は、「《10歳以前なら》親が教え込んでいく」「才能を感じさせる子より真面目な子のほうが伸び続ける」「『塾をやめさせる』『うちに入れない』など、現実的でない約束はしない」「《10歳以降なら》親の役割は、○つけと、間違えた問題の復習をうながすまで」など、17項目。

Part3は、冒頭に「これだけは知っておきたい大学入試改革のこと」があり、その後、語彙力・読解力・思考力・問題解決力・聴く力・集中力・応用力など、能力別に21項目。最後に「《10歳以降なら》わが子のタイプを見極められる親は子どもを劇的に伸ばす」。

以降、Part4は17項目、Part5は19項目と具体的なアドバイスが続き、最後に付録として「おすすめ書籍・問題集&映像授業リスト」がついています。このように、ほんの一部を紹介しただけでも、どういう意味? 具体的にはどうするの?と、気になる項目があることでしょう。うれしいことに、どの項目も2~7ページとコンパクトにまとまっているので、そこだけ先に読むこともできます。

◆「10歳の壁」を意識しておこう

本書の特徴(おすすめ理由)を、3つ上げておきます。

ひとつは「10歳の壁」の前後で、親の勉強サポート法を変える必要があるとしていることです。「10歳になると、学力面で個人差が大きくなり、差が目立つようになります。学校の勉強についていけなくなる子が出はじめるのもこの時期です。」として、著者は以下のように語ります。

10歳になるまでには、覚えたほうがいいことは親が教えていく。
そして10歳以降は、自分の頭で考える力、自分で答えを導き出す力、物事をつなげて考える力を伸ばしていく必要があるのです。
(「はじめに」より)

要所要所に、《10歳以前なら》あるいは《10歳以降なら》と書いてあります。お子さまの成長を見ながら対処法を考えるとき、とても参考になると思います。

2つめは、塾の先生だけあって、過去の生徒さんのエピソードが多数のっていることです。たとえば、Part2の「才能を感じさせる子より真面目な子のほうが伸び続ける」には、4年のときには塾で最下位だった女の子が親も驚くほどの集中力を発揮して難関校に合格した話、中学受験では偏差値55程度の中学に入学した男の子が東大文一合格、司法試験にも合格して弁護士になった話などがのっていました。

そして、大学入試改革を前にして“考える力をつけるにはどうしたら?”と悩む親御さんの救いともいうべきパートが、Part3の「大人のなっても活きる『応用がきく子』の育て方」。考える力をつけるのに、“考えなさい”といったところで何にもなりません。具体的にどんな方向づけやサポートが、子どもの考える力を育むのか、Part3を読んでいくとわかってきます。

最後にもうひとつ。この本には、具体的なマニュアルがたくさんのっている本にありがちな、バラバラ感がないことも強調しておきたいことです。Part1の冒頭が、「どんな社会人になってほしいかをイメージして教育方針を決める」になっているのは、ブレない親であってほしいという著者の願いでもあると思います。著者の松本さんが生徒たちにどんな思いを抱いて教えているのかを理解することで、親としての無理のない接し方や方針が自ずと見えてくるように思います。お子さまへの対応に迷いが生じたとき、いつでも手にとれるように身近に置いておきたい一冊です。

合格する親子のすごい勉強

合格する親子のすごい勉強
松本亘正著、かんき出版刊、1512円+税

「早いうちから本物の学力を身につけさせたい」「勉強もそれ以外のこともできる子どもになってほしい」「まずは中学受験で結果を残せたら……」、 多くの親御さんはこんな風に思うのではないでしょうか。 中学受験業界では「10歳の壁」と呼ばれるものがあります。10歳ごろになると、学力面で個人差が大きくなってきて差が目立つようになります。学校の勉強についていけなくなる子が出始めるのもこの時期です。だからこそ、10歳になるまえに覚えたほうがいいことは親が教え込んでいきます。そして10歳以降は自分の頭で考える力、物事をつなげて考える力を伸ばしていきます。 本書には、そのために知っておきたい子どもへの関わり方、応用がきく子にするための方法、子どもを伸ばす言葉がけ、中学受験への取り組み方など、受験を考えているご家庭でも、そうでないご家庭でも、今日からすぐに家でできる内容が詰まっています。「叱らない」「よくほめるといい」など抽象的な解説ではなく、親の「こんなときどうしたらいい?」にズバリ応える使える教育本です。著者は、難関中学合格率60%超の人気塾講師!…購入はこちらから

松本亘正

著者の松本亘正 (まつもと ひろまさ)さん
中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表。 ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校し、運営会社の代表に就任。現在は提携塾を含め、東京・神奈川の6地区に校舎がある。「伸びない子はひとりもいない」をモットーに、少人数制で家族のように一人ひとりに寄り添う指導を徹底。開成、麻布、駒場東邦、桜蔭、女子学院、武蔵、筑波大附属駒場、慶応中等部、早稲田実業、渋谷教育学園渋谷、栄光学園、聖光学院、浅野、ラ・サールなど、毎年超難関校に合格者を輩出している。生徒は口コミと紹介だけで9割を超え、募集時には毎年満席になる。これまでののべ指導人数は2000名以上。第一志望校への合格率は一般的に25%といわれるなか、ジーニアスは約60%超の合格率を誇る。中学受験だけでなく、高校・大学受験時、就職試験時、社会人になっても活きる勉強の仕方や考える力の育成などに、多くの支持が集まっている。100万人以上が視聴している家庭教師のトライの映像授業「Try IT」の社会科を担当。高校受験生からの支持も厚い。著書に『中学入試カリスマ先生の合格授業日本の歴史』(学習研究社)がある。