「新大学入試」 小学生が入試を迎えるころはどうなっている?

inter-edu’s eye
オリンピックイヤーでもある2020年度は、センター試験が廃止され、新しい試験内容で大学入試が行われます。残り約3年と現実味を帯びてきました。
そこで今回は、大学入試改革において、どういう対策が必要だと考えているのかをアンケートしました。
その結果を見ながら、お子さまにどんな教育が必要なのか、一緒に考えていきましょう。

8割のご家庭がすでに対策を考えている!?

小学生のお子さまにとって、2020年以降の大学入試改革には、どういう対策が必要だと思いますか?

、2020年以降の大学入試改革には、どういう対策が必要?

アンケート結果で最も多かったのは「対策が分からない」でした。
どのようなテスト内容になるのか、未確定要素が多いこと、その逆で、そもそも対策は必要ないという理由の方もいるでしょう。
そして「対策が分からない」とお答えした方が2割程度というのも驚きです。
エデュママの教育への関心の高さがうかがえます。

◆「私立中高一貫校への進学」19%、「アクティブラーニングを重視する学校への進学」16.2%

私立中高一貫校の多くの学校では、主体的な学びとして、ディスカッションやプレゼンテーションを取り入れた、いわゆるアクティブラーニング型の対話型学習が行われてます。
新大学入試で問われる「思考力・判断力・表現力」を養う教育が、もともとあるのです。
さらに、大学入試改革を受けて、カリキュラムを充実させる傾向にあることも理由としてあげられるでしょう。

◆「英会話教室に通う」12%

英語は、「読む」「書く」の二技能に、「聞く」「話す」が追加された四技能を評価する試験が検討されています。
「聞く」「話す」は日本人が苦手とする技能。少人数でネイティブスピーカーの先生と会話できる場で、よりスキルを高めたいという理由からでしょう。

◆「大学付属校への進学」11.2%

近年、中学受験において大学付属校の人気が高まっています。その理由の一つは、「大学入試へのリスクヘッジがある」と森上教育研究所の森上展安先生は分析しています。
「新大学入試」の内容がまだ確定していない中、より確実に大学進学できる方法を考える親御さんも少なくないようです。

新小学5年生以下でさらに変化

では、大学入試改革はなぜ行われるのでしょうか? そしてどのように変わるのでしょうか。
その答えは、文部科学省が今進めている教育改革「高大接続システム改革」にあります。

「高大接続システム改革」とは、「高等学校教育改革、大学教育改革、及び大学入学者選抜改革をシステムとして、一貫した理念の下、一体的に行う改革」のこと。
そのねらいは、「大きな社会変動の中で、多様な人々と協力しながら主体性を持って人生を切り開いていく力、混とんとした状況の中に問題を発見し、答えを生み出し、新たな価値を創造していくための資質や能力を育むことができるよう、抜本的な教育改革を進める」ことにあります。
(「文部科学省高大接続システム改革会議「最終報告」より一部抜粋)

このような大きな教育改革の背景を踏まえて、大学入試改革の中身を見ていきましょう。

◆「高等学校基礎学力テスト」

2017年度時点の学年 中学3年生 中学2年生 中学1年生 小学6年生 小学5年生 小学4年生~
高校2年生となる年 平成31年度 平成32年度 平成33年度 平成34年度 平成35年度 平成36年度
2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
内容 試行実施期間
⇒大学入学者選抜や就職等には用いない(実施の目的は学習改善等に用い、定着を図ること)
本実施期間?
⇒大学入学者選抜や進学・就職等への活用の可能性もあり

◆「大学入学希望者学力評価テスト」

2017年度時点の学年 中学3年生 中学2年生 中学1年生 小学6年生 小学5年生 小学4年生~
高校2年生となる年 平成32年度 平成33年度 平成34年度 平成35年度 平成36年度 平成37年度
2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
内容 現行学習指導要綱下
⇒次期学習指導要綱改訂の議論の方向性を勘案
⇒試験の科目数については、できるだけ簡素化
次期学習指導要綱下
⇒思考力・判断力・表現力を構成する諸能力をより適切に評価
⇒「数理探究(仮称)」や、教科「情報」についても出題

出展:高大接続システム改革会議「最終報告」【概要】をもとにインターエデュにて作成

段階を経て移行すると思われますが、平成36年度の大学入試は、次期学習指導要綱の内容で行われる予定のため、新5年生以降は、今とは異なる内容になることでしょう。

また、科目ごとの出題範囲については、下記のように書かれています。

【国語・数学】

結論や結論に至るプロセス等を解答させる「条件付記述式」を中心に作問。
平成32~35年度は短文記述式、平成36年度からはより文字数の多い問題を導入。

【英語】

四技能の評価を推進。このうち「話すこと」については、特に環境整備や採点等の観点から、平成32年度当初からの実施可能性について十分に検討。

どんな設問になるのかは、「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」で評価すべき能力と記述式問題イメージ例【たたき台】(66ページ目)でも確認できます。

新大学入試に向けて考えておきたいこと

新大学入試への心得

高大接続システム改革のねらいには、
「身に付けるべき力として特に重視すべきは、(1)十分な知識・技能、(2)それらを基盤にして答えが一つに定まらない問題に自ら解を見いだしていく思考力・判断力・表現力等の能力、そして(3)これらの基になる主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」と書かれています。

学校教育の中で、知識や技能をしっかり体得した上で、「思考力・判断力・表現力」を身に付け、その能力を大学入試で図り、入学後はその力をともに学ぶ仲間と高め合って、アプトプットするということですね。

このような大きな教育改革が行われる過渡期では、学校の対応もさまざまです。
だからこそ、改革のねらいを踏まえた上で、家庭での教育方針をしっかり固め、ぶれないようにお子さまを導いてあげたいものですね。


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