子どもを「紫外線」と「熱中症」から守る新常識!

inter-edu’s eye
楽天では、マタニティから子育てをしているママ・パパを、お買い物でサポートする『楽天ママ割』というプログラムがあります。今回はその『楽天ママ割』が主催する「ママの学校」を取材しました。
今回のテーマは、「これからの時期に気をつけたい『紫外線&熱中症』」。講師は「大学発!骨と情報の専門家集団『TeamBONE』」のお二人です。

紫外線は怖くない!上手に防いでお外を楽しもう

はじめに、順天堂大学の坂本優子先生から、紫外線についてのお話がありました。坂本先生は参加者にこんな質問をしました。

「紫外線は怖いと思っている人はいますか?」
「紫外線と白内障は関係があると思いますか?」
「紫外線と皮膚がんは関係があると思いますか?」

多くの方がすべてに手をあげましたが、紫外線は体にどのような影響があるのでしょうか。

まず白内障について。坂本先生は、紫外線量が目に溜まっていくと白内障になる確率が上がると説明しました。白内障は年配の方がなるイメージがありますが、最近では若い人でも白内障になる人が増えているそうです。
海外では、紫外線の量が多い地域でサングラスをかけるのが主流です。それらの地域に比べて紫外線量が比較的少ない日本であっても、紫外線の蓄積量は白内障に関係すると考えられています。よって、外で多くの時間を過ごす場合にはサングラスをかけるなどの対策も必要と、坂本先生からアドバイスがありました。

次に皮膚がんについて。ここ数年日本人が警戒しているがんの1つです。
なぜ、紫外線による皮膚がんが危険視されるようになったのでしょうか。それは、オーストラリアやハワイなどの紫外線の多い地域で悪性黒色腫(ほくろのようながん)が増加しためです。

ところが、坂本先生は紫外線による皮膚がんの危険性について、日本人はあまり考えなくてもよいと話されました。その理由は、日本で皮膚がんの患者は確かに年々増えてはいるものの、乳がんや胃がんなども含めたがん全体が増えてきているため、紫外線によるものと断定できないからだそうです。また、皮膚がんは日本人がなりやすいがんのトップ10にも上がってきていません。皮膚がんは「希少がん」と呼ばれるほど少ないのです。

坂本先生は、日本において紫外線を浴びると皮膚がんになるという根拠はないのに、紫外線になるべく当たらないでおこうとすると、別のところでリスクがあると指摘します。

それは、紫外線を浴びることで体内に生成されるビタミンDが関係しています。ビタミンDが不足すると、認知症、糖尿病、統合失調症や双極性障害、呼吸器感染症、気管支喘息、自閉症や注意欠陥多動性障害を引き起こす可能性があるということ。これは皮膚がんになる人の比にならないほどの割合だそうです。

そのため、坂本先生は積極的に太陽の光を浴びるようにと言います。ただ、紫外線を浴びすぎてしまうと、しみ、しわ、そばかすの原因にもなるので、夏であれば昼間の時間帯で1日に5分以上30分以内、冬であれば昼間の時間帯で1日に30分以上80分以内がおすすめとのこと。
国立環境研究所地球環境研究センター「ビタミンD生成・紅斑紫外線量情報」では、日にどのくらいの時間、紫外線に当たるとちょうどよいのかをリアルタイムで知ることができるので、活用していきたいですね。

では、雨や雪の日が続いたり、オフィスワークで日中外に出ない場合はどうしたらよいのでしょうか?
実は、ビタミンDは食事でも摂取できるとのありがたいアドバイスが。サーモンや干しシイタケ、鯖缶に多く含まれているそうです。

また、ビタミンDは骨を作る上でも大事な栄養素とのこと。15歳から18歳の間にどこまで骨を強くできるかで個人の骨の最大値が変わってくると坂本先生は言います。ビタミンDを摂取する食生活も心掛けたいところですね。

熱中症は予防が大切!正しい知識で対処しよう

続いて、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(健康情報コンソーシアムメンバー)本田由佳先生から「熱中症」についてです。

本田先生からも参加者に質問がありました。
「気象庁から、今日の気温予想は23度と言われていますが、この温度は熱中症になりやすいでしょうか?それともなりにくいでしょうか?」

23度でも熱中症になりやすいというのが答えです。たとえば、急に気温が上昇して体が適応できない状態になると熱中症にかかりやすくなり、実際、昨年においては、23度の気温でも何人もの方が病院に運ばれたとのこと。

熱中症とは、体内の水分と塩分が体外に出て体内の熱調整がうまくいかなくなり、体内に熱がこもって臓器が熱くなった結果、だるいなどの症状が出ることを言います。熱中症にかかるのは、気温が高いことだけが理由ではないのですね。
熱中症になりやすい日というのは、暑さ指数と言われる「WBGT」で予想ができます。環境省「熱中症予防情報サイト」では「WBGT」を公表しているので、出かけるときにチェックをするとよさそうです。

「熱中症は予防が何よりも大事」と本田先生は言います。1番の予防は、こまめに水分(+塩分)を摂取すること。水分は、体を冷やしたり、栄養を体のあちこちに運んだり、老廃物を流す役割もあります。それと睡眠をしっかり取ることと三度の食事が大事、と本田先生はアドバイスします。

子どもが熱中症にかかっているのでは?と感じた場合、チェックする方法として尿の色をチェックするとよいそうです。色が濃くなっていると脱水の危険があるとのこと。また、手の甲の皮を引っ張ってみて離した時、後が残っていればすでに脱水状態。特に小さいお子さんの場合、体の調子が悪いことをうまく言葉で伝えられないので、脱水状態を見逃してしまいがちです。このチェック方法は有効ですね。

熱中症にかかっているとわかったら、経口補水液で水分を取るのがベストとのこと。ない場合は自宅でも作ることができます。真水500mlに対して、砂糖20g、塩1.5gを混ぜて作れば手作り経口補水液のできあがりです。

子どもの体づくりで取り入れたい「食事」と「運動」

坂本先生と本田先生の授業が終わった後はワークショップが行われました。
最初に、縄跳びを使った「へび跳び」でのジャンプや、縄跳びを持ったつもりのエアー縄跳びで子どもたちは体を動かしました。なんでも、骨を強くする運動にはジャンプがよいとのこと。ジャンプをしたときの振動が骨に伝わり、骨の細胞が振動を感知して骨を作り出すのだそうです。

次に、親子で骨密度や骨量・筋肉を計測。なかなかこのような機会はないので、参加者は興味津々でした。子どもの成長において身長や体重を気にはするものの、骨や筋肉量のことまで考える親御さんは少ないかもしれません。丈夫な体づくりには骨と筋肉が大事なので、気を配っていきたいところですね。

ワークショップ中に来ていたママたちに「ママの学校」の感想を聞いてみました。

エデュ:  講演を聞いていかがでしたか?

女の子のママ: 今まで子どもの日焼け止めは大人用のものを使っていましたが、子ども用でというお話だったので変えようと思います。また皮膚がんは心配しすぎる必要はないということがわかってよかったです。

男の子のママ: 紫外線を浴びるとビタミンDが作られるということが発見でした。

エデュ: 今回のイベントに参加してこれからの生活に役立てたいことは何ですか?

女の子のママ: ビタミンDを食事でもたくさん取るようにしたいと思います。

男の子のママ: 偏食気味なので食事に気をつけたいと思いました。

これからますます暑くなります。子どもたちがお外で元気いっぱい遊べるように、紫外線と上手に付き合い、熱中症対策をしっかり行っていきましょう!