塾に行く前の子どもたちに体も心も休める場所を。塾前ごはんを提供する場が自由が丘に誕生。
inter-edu’s eye
塾に通われているお子さんは、学校から帰ってきて塾に行くまで間、どう過ごしていますか?家に直接帰らずそのまま塾に行く子もいたり、またコンビニで買い食いしていたりという話しも聞きます。塾に行く前に子どもが安心していられる場所があれば便利では?と思っていたところ、そんなサービスが始まるとのこと!
場所は駅前を中心に多くの塾がある自由が丘。この場所に、塾に通う子どもたちに向けて「塾前ごはん」が食べられる場所が誕生します。このサービスを運営するティーチャーズ株式会社代表の中場牧子氏と、副社長であり専属管理栄養士の棚橋伸子氏にお話をうかがいました。
給食の爆食い、唐揚げの買い食い。成長期の子どもたちの食生活が心配に。
自由が丘駅から徒歩5分、熊野神社の参道脇にひときわ目立つ青い一軒家の建物が、今回ご紹介する「塾前ごはん」を提供する小学生専用会員制「KODOMOラウンジ」を提供するお店です。週末はハワイアン雑貨を販売するお店ですが、平日の空いている時間帯は同社が提供するサービス「まいんどふる・きっちん」による、ヨガや料理を教えるクラスやワークショップ開催されています。
それというのも代表の中場さん自身がヨガ教師。東京大学を卒業後、ストレスが高じて体調を崩し休職を余儀なくされたことがきっかけでヨガや瞑想を始めたとのこと。そして現在は、ヨガやマインドフルネスを取り入れたプログラムを提供しているのです。
そんな中場さんが、塾に通う前の子どもたち向けサービスを始めるきっかけとなったのは、中場さんの小学校4年生になるお子さんが言った「クラスに給食を爆食いしている子がいるんだよ」というひと言からでした。
どんなことかを聞いてみると、その子は塾に通い始めた子で毎晩遅くまで宿題をしていることで朝起きられず、朝食を食べないまま学校に来ているので、給食時に爆食いしているとのこと。
一方、棚橋さんも自由が丘近辺で見かける、子どもたちの買い食いの様子に心配になることがあると語ります。
「おそらく近くの塾に通う子どもたちだと思うのですが、コンビニで唐揚げやポテトを購入してその場で食べていたり、ファストフードによっている子もいたり、食生活大丈夫かなと思うような光景を何年も前から見かけていました。こうした食事は、空腹感は満たせても、その後の集中力が続かないのではないかと思っていました」
ほぼ同時期に塾通いの子どもたちの食生活に危惧していた二人。そこで、成長期の子どもたちの食生活を整える場として、また心身の健康を整える場を提供しようと「KODOMOラウンジ」を提供することになったのです。
注目の学校
旬の食材を使った育脳ごはんとマインドフルネスで体も心も整える
「KODOMOラウンジ」が提供する『塾前ごはん』は、棚橋さんが考えた“育脳レシピ”にもとづいた、おにぎりと汁物が中心の軽食です。
「国産の旬の食材を使い、冷凍食品は使いません。また発酵食でもある味噌を習慣的にとれるよう味噌汁もつけるようにしたいと思っています。脂ものは消化にも体の負担がかかるもの。旬の食材で体の負担なく栄養をとり、脳を活性化するような食事を提供したい」と棚橋さん。
「こういう食事を出そうかと」と、この日用意してくれたのはニンジンごはんと松の実のおにぎりと具だくさんの根菜汁。
ニンジンのカロテンは免疫力を高める効果もあり、インフルエンザ予防にも効果があるとか。ごはんと混ぜ合わせることでニンジンが苦手なお子さんも食べられそう。
お味噌汁はカブの実だけでなく、葉もたっぷり入っています。カブの葉はビタミンCや鉄分など栄養素もたっぷりの食材です。
保護者にはSNSを通してどんな食事を食べたのか、レシピや献立も提供するとのことで安心ですね。
またKODOMOラウンジでは30分に1度、塾前に体を整える時間として、マインドフル・タイムも設けます。中場さんが、瞑想法や、ストレッチなどを行い、体をほぐしたりしながら、塾前の時間に、脳を休息させる方法を教えるそうです。
マインドフルネスが心身の調子を整える意味で効果があることは知ってはいても、実際やるとなると集中できず難しい面もあります。とりわけ子どもには難しいという印象がありますが、実は食事をとることを通して練習できるそうです。
「これはどんな食材なんだろ、噛むと甘いな、噛むとカリカリっと音がするな、とか嗅覚、味覚、触覚といった五感を感じながら食べることも、いわば”食べる瞑想”ともいえるんです」(中場さん)。
こうしてしっかり感じながら食事をすることでもできるのであれば子どもでもできそう。またこれを習慣化することで、集中力や注意力をつける効果もあるそうです。
さらに、呼吸法を知っているといざというときの緊張をほぐす効果もあるそうです。
例えば、試験のときに緊張でガチガチになっていたときも、ゆっくり呼吸することで落ち着ける。こうした自分自身で緊張をほぐす方法を覚えていくと、いざというときの御守になると中場さんは話します。
「私は“緊張と弛緩”は大事だと思っています。子どもだってずっと張り詰めている状態では疲れるだけ。ですから体も脳もほぐす時間が必要なんです。なので、塾に行く前にごはんをたべて少しゆったりと過ごし、そのあとでしっかり勉強に集中する。そうやって心身を整え、本番で実力を発揮できる力をつけてもらいたい。そして、「本番」とは受験のその先にある、人生そのものです。子どもたちが幸せと健康を育む場としてKODOMOラウンジを利用して欲しいと思っています」と中場さん。
KODOMOラウンジではお子さんが入退出した場合、保護者にも連絡メールがいくよう、顔認証システムも完備されています。
塾前にこどもたちが安心して立ち寄れ、空腹を満たし、次の勉強に備える。こうした憩いの空間が塾の近くにあるのは親御さんにとっても安心なのではないでしょうか。
KODOMOラウンジの営業は3月23日をもって終了となりました。
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