いくらあげている? 何に使う? 小学生のお小遣い事情

inter-edu’s eye
小学生のお子さんをお持ちの方は、「みんなどれくらいお小遣いをあげているの?」「どんなふうに使わせたらいいの?」「最近電子マネーを使う機会が増えているけど、どうしたらいい?」などと悩んでいる方も多いことでしょう。
そこで、30代から50代の小学生の保護者にお小遣いについてのアンケートを実施。その結果をもとに、ファイナンシャルプランナーでコラムニストの西山美紀が、小学生のお小遣いに関するアドバイスをお届けします!

お小遣いはみんなどれくらい? どうやってあげているの?

みんながお小遣いをいくらくらい、どのようにあげているのかは気になるところ。そこで、アンケート「お小遣いをどのようにあげていますか?」の結果から見えてきたことをお伝えしたいと思います。

お小遣いを渡す方法としては、月に一度決まった額のお金を渡す『月額定額制』と、使う必要があるときに必要に応じたお金を渡す『都度払い制』がありますが、今回のアンケートでは、小学生の学年ごとの『月額定額制』の額について調査しました。その結果を見てみましょう。

お小遣いの金額 1年生・2年生・3年生
お小遣いの金額 4年生・5年生・6年生

※アンケートは以下の内容で実施
◆調査方法:インターネット調査
◆対象者:30歳以上50歳以下の小学生の保護者300名
◆調査エリア:全国
◆調査時期:2019年5月22日

小学校低学年(1・2年生)では、300円以下が1位。小学校中学年(3・4年生)でも、300円以下が1位ですが、500円以下や1,000円以下という家庭もそれぞれ約15%と増えています。小学校高学年(5・6年生)では、500円~1,000円という家庭が一番多いようです。

結果では、「まだお小遣いを渡していない」という家庭も多くありました。その理由としては、「お金の価値や管理を理解できていないから」「必要なものは親が買っているから」「一人で買い物をすることがないから」「特に欲しがらないから」などがありました。お子さんの状況を見ながらお小遣いを考えていることがうかがえます。

次に、子どもがお小遣いをどんなものに使っているのかを見てみましょう。1年生から6年生までの上位3つをお伝えします。

お小遣いの使い道 1年生・2年生・3年生
お小遣いの使い道 4年生・5年生・6年生

※アンケートは以下の内容で実施
◆調査方法:インターネット調査
◆対象者:30歳以上50歳以下の小学生の保護者300名
◆調査エリア:全国
◆調査時期:2019年5月22日

1年生から6年生までのすべての学年で、1位「お菓子」、2位「おもちゃ」、3位「文房具」となりました。4年生以上になると、その他(イベント・プレゼントなど)が若干多くなります。

お小遣いの額と使い道のアンケートから、学年が上がるにつれて額は増えますが、使い道は変わらないことがわかりました。

アンケート結果はこのようになりましたが、お小遣いをどのようにあげるか、いくらあげるか、何に使うかについては、もちろんご家庭それぞれの判断になります。大切なのは、「親の考え方と、子どもの考え方をしっかりすり合わせておくこと」です。たとえば、お母さんが『月額定額制』にしているのに、お父さんが、子どもが欲しいものをなんでも買ってあげていたら、お小遣いの意味がなくなってしまうからです。

お小遣いをあげることにしたら、「親が買ってあげるものと、お小遣いで子どもが買うものとの境界線」など、家庭内のルールをしっかり決めておきたいですね。

お小遣いをあげるメリット・デメリットとは?

ここで、お小遣いをあげるメリットとデメリットについて、確認をしておきましょう。

まず、メリットとしては、子どもがお金との付き合いを学ぶための第一歩を踏み出せることです。お金には限りがあり、欲しいものを次々と買っていったらもちろんなくなってしまいます。使うことをがまんしたら、その分貯まります。1か月分のお小遣いで買えないものでも、2か月、3か月分と貯めれば、大きな金額の買い物ができるようになることも学べるでしょう。

お金とのお付き合いは一生続きます。小さいうちから失敗も含めて経験しておくことは、将来必ず役に立ちます。

一方、デメリットもあります。お金をもらって当然だと思ってしまったり、本人が管理できる金額より多く渡してしまうと、散財を覚えてしまうことです。

このデメリットを補うためには、家事などのお手伝いができるようになってから、お手伝いのお駄賃としてお小遣いを渡すのも一案です。最初は100円などの小さな金額から渡していき、お小遣い帳に入出金をきちんと書き込めるように、親御さんがフォローしてあげたいですね。

子どもが習い事や塾に自分で通うようになると、電車やバスに乗るとき、自動販売機やコンビニで飲み物や食べ物を買うなど、お金を使う機会が増えます。その時のために、電子マネーに保護者がチャージして持たせているという話もよく聞きます。電子マネーなら細かい小銭を落とす心配もなく、利用するお子さんはこれから増えていくことでしょう。

しかし、電子マネーは子どもがどれだけ使ったのかをわからないうえ、手軽にものが買えるので、どんどん使ってしまうというデメリットもあります。まずは、現金を使ってお金の価値を実感してから電子マネーを使うのがおすすめです。「電子マネーは電車賃やバス代、万一のときの飲み物代」などと用途を決めておくのも一案。とはいえ、子どもがどんなものに使っているのか親御さんが管理しきれない場合もあるので、ときどき利用履歴をチェックするとよいでしょう。

また、電子マネーでお金を使った場合も、現金で使ったときと同じように、お小遣い帳に書きこむことを忘れないようにしましょう。

お小遣いを渡したら、「使う」「貯める」「シェアする」を教えよう

お小遣いを渡すようになったら、「お金の使い方」も親子で一緒に考えていくようにしましょう。お金は「使う」「貯める」の2つだけに目を向けがちですが、「シェアする」意識も大切です。この3つのバランスを子どもに教えてあげましょう。

まず「使う」際には、欲しいものを次々に買うともちろん、お金はすぐになくなってしまうので、「自分が本当に欲しいもの」を考えさせ、一緒にリスト化してみてください。「こっちを買わなければ、あっちが買える」などと理解できれば、本当に必要なものにお金を使えるようになります。

「貯める」では、子ども名義の銀行口座をつくるのがおすすめです。

ただし、「すべて貯める」のはNG。お金を使うことは、悪いことだと勘違いしてしまうからです。お小遣いが少額のうちは、たくさん貯めることは難しいかもしれません。お年玉などの大きな額のお金をもらったときに、「先に一部を貯めて、残ったお金を使う」という順番にして、貯蓄の大切さを身につけたいですね。

通帳の余白に、鉛筆で「おじいちゃんからお年玉」などと書きこんでおくと、大きくなったときにいろいろな人からのサポートを実感できると思います。

そして、「シェア」とは、友だちや祖父母などへのプレゼントとして使ったり、必要としている人への寄付をしたりすることです。たとえ小さな額でも「誰かが喜んでもらうお金の使い方をする」という経験は、情緒を育てる面でも大切なことでしょう。

ただし、「使う」「貯める」「シェアする」のいずれも、親がすべて先回りすることはやめましょう。もし、親がすべて「これに使いなさい」「これを貯めなさい」と指示をしてばかりだと、大きくなったときにどのように使ったらいいのか、どのように貯めたらいいのかがわからなくなるからです。

子どものうちに、お金の使い方で失敗をして親御さんから叱られたり、自分で反省したりする経験も必要。うまくいかないときは「どうすればよかったかな」「お母さん(お父さん)の場合はね…」などと、一緒に考えてあげられるといいですね。

お子さんがお金の扱い方で失敗をしても、親御さんは多少のことなら目をつぶってあげましょう。その経験を通して、「お金との付き合い方」を学んでいけるのですから。

西山美紀さん

西山美紀さん
出版社で編集・マーケティングを経験後、2005年に独立。ファイナンシャルプランナーの資格を取得。『with』『LEE』『日経ウーマン』『日経DUAL』等で取材・執筆を行うほか、『Oggi』『ミモレ(mi-molllet)』『クルール』等でマネー連載、All Aboutで貯蓄ガイドをつとめる。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)。自身も横浜の私立中高一貫校出身。小学生男女2児の母。