2019年4月、世田谷に新しい学校が誕生!東京農業大学稲花小学校

inter-edu’s eye
第18回では、2019年4月開校の東京農業大学稲花(とうか)小学校を紹介します。教育内容や、求める子ども、ご家庭の理想像などについて、夏秋啓子校長にお話しをうかがいました。

教育理念は「冒険心の育成」

「3つの心と2つの力」の育成が教育方針

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東京農業大学稲花小学校校長 夏秋啓子先生。

エデュ:まず貴校の設立背景を教えていただけますか?

夏秋先生:本校の母体となる東京農業大学は、農学・生命科学分野に特化した個性の強い大学です。「農学」と聞くと、「農業」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は、食べ物や生き物、地球環境など、生活に身近で、人間が生きていくうえで大切なものをたくさん研究している分野です。

東京農業大学は、全国に3つのキャンパスと、農場などを抱え、実験・実習施設が充実しています。これらの資源を活用し、生活に身近な「農学」を題材とした学びに触れることで、子どもたちが生きる力を育む、そんな東京農大らしい初等教育ができると考え、小学校の設立に至りました。

エデュ:教育理念や方針を教えてください。

夏秋先生:教育理念は東京農業大学創設者、榎本武揚公の言葉から、「冒険心の育成」としています。そして、その理念を具現化するために、教育理念を5つの要素に整理した「3つの心と2つの力」の育成を、私たちの教育方針としています。

エデュ:「3つの心と2つの力」とは?

夏秋先生:「3つの心」は、「感性」「探究心」「向上心」、「2つの力」は「コミュニケーション力」、「体力」です。農大稲花小のカリキュラムを通して、これらを育んだ子どもたちを卒業させることが、私たちの目標となります。

1日最大7時間の授業体制

余裕を持ってじっくり教育を行いたい

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エデュ:実際にどのような教育が行われるのでしょうか?

夏秋先生:特徴的なカリキュラムを2つお話しします。
1つ目は、本来は中学年、高学年から始まる「理科」と「家庭科」の授業を、1年生から実施することです。「農学」と関連性が深い科目であるため、東京農業大学のコンテンツを活用して、生き物や食への関心を深める機会を早期から作っていきます。

2つ目は「英語科」です。1クラスを2グループに分け、英語をネイティブとする外国人講師によるAll Englishの授業を、1年生から毎日行います。カリキュラムには、グレープシティ株式会社の「GrapeSEED」を使用します。

また英語は、習得することが目的ではなく、コミュニケーションのための手段と考えています。そのため、外国人講師は授業以外にも、休み時間や給食の時間、多様な体験などにおいて、できるだけ子どもたちと一緒に行動します。子どもたちが、授業で学んだ英語を使って講師とコミュニケーションをする機会が増えることで、英語によるコミュニケーションの楽しさや喜びを感じ、新たな語彙の習得への意欲を高めていってほしいと考えています。

エデュ:カリキュラムは、かなり充実している印象ですね。

夏秋先生:おっしゃる通り、たくさんのカリキュラムを準備しています。そして、そのために本校では、1日最大7時間の授業体制をとっています。時間をしっかり確保し、子どもたちが余裕を持って授業に臨めるようにしていきたいと思っています。

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校内見学レポート
全教室に電子黒板が設置されていますが、先生いわく、「板書などの時間を短縮し、その分を『本物』に触れる時間に使うなど、デジタルとアナログの良いところを合わせていきたい」と話されていました。校内はシンプル&モダンで、全体的にすっきりした印象を受けました。とくに印象的だったのは図書室。開放感があり、誰でも入りやすい作りになっていると感じました。

新設校だからこそ、きちんと知って判断してほしい

求めるのは前向きなご家庭

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エデュ:ここまでのお話を聞くと、貴校は小学校受験をするご家庭にとって非常に魅力的に映ると思いますが、どのようにお考えでしょうか?

夏秋先生:そうですね、私が言うのも何ですが、校舎も新しく、世田谷区という私立小ニーズも高い立地です。体験重視のカリキュラム、アフタースクール、給食など、良い条件を揃えているとは思っています。でも、まだ児童がいませんし、一期生には先輩がずっといません。スクールバスもなく、中学校受験向けのサポートも基本塾任せですので、決して「何でもそろっている学校」ではありません。この点に関して、本校のホームページやパンフレットをご覧いただき、正しく理解し、納得してもらえるご家庭に受験してほしいというのが本音です。

エデュ:最後に貴校が求める受験生やご家庭の理想像を教えてください。

夏秋先生:繰り返しになりますが、本校にはまだ児童がいません。ですので、実際に子どもたちが入学し、学校生活を送るうちに、少しずつ教育手法を改善・更新することもあると思いますし、そうでなくてはいけないと考えています。そういった、「新しい学校」であることに対し、温かい目で見ていただき、一緒に学校を作っていきたい!と思ってくださる前向きなご家庭に受験してほしいと思っています。

そしてもう1つ。子どもは学校と家庭が切り離されてしまうと、上手に育ちません。学校で習ったこと、考えたことを子どもが家で保護者にお話し、それを一緒に楽しんでくれるようなご家庭をお待ちしています。

東京農業大学稲花小学校データ

学校名 東京農農業大学稲花小学校
URL: https://www.nodai.ac.jp/touka/
男子・女子・共学 共学
所在地・アクセス 〒156-0053 東京都世田谷区桜3丁目33番1号
小田急線「経堂駅」または東急世田谷線「上町駅」徒歩約15分
教育理念 冒険心の育成
制服の有無
給食の有無

編集部から見たポイント

いよいよ来年4月に開校する東京農業大学稲花小学校。教育業界、編集部としても大注目ですが、学校側は「カリキュラムは充実したものを準備しましたが、始まって見ないと分かりません」と謙虚だったのが印象的でした。今後注目していきたいところです。