2019年中学入試【新設】日程と入試トレンド解説!

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中学入試の仕組みを知る機会は、塾からの説明以外なかなかありません。しかし、併願計画を立てる上で必要な知識となってきます。そこで中学入試でよく使われる用語を、森上教育研究所アソシエイトの高橋真美氏に解説いただき、最近の入試トレンドも盛り込みながらまとめました。さらに、2019年中学入試の最新トピック、共学化、午後入試を新設した学校などの情報もお伝えします!

「入試日」から見えてくる受験事情

中学受験初心者は「中学受験専門用語」に少々戸惑います。言葉の意味を知れば、中学受験の全体像も見えてきますので、入試に関する用語は押さえておきたいものです。「入試解禁日」「お試し受験」「サンデーショック」について高橋氏に解説いただきました。

「入試日」から見えてくる受験事情

入試解禁日

首都圏では入試解禁日を、埼玉県1月10日、千葉県1月20日、東京都・神奈川県2月1日と、各自治体の私学協会で定めています。東京都、神奈川県では、2月1日の解禁日に、難関校の入試が集中しているため、中学入試は「2月1日」とイメージを持つ方も多いでしょう。解禁日以前には入試を行わない取り決めですが、「帰国生入試」はこの限りではなく、11月から始まります。また、地方私立中学校の東京会場の入試では、1月に実施している学校も多数あります。

お試し受験

東京都、神奈川県の入試解禁日は2月1日ですから、その前に埼玉県・千葉県の学校を受験して、手ごたえを確認するというのが「お試し受験」です。埼玉県では1月10日の栄東中学校、千葉県では1月20日の市川中学校がお試し受験先として、代表的な学校です。栄東では、出願が6000人を超え、大学入試かというぐらい多いです。
なお、地方私立中学の東京会場入試をお試し受験として受けるケースもあります。

栄東に受験者が殺到する理由は、東大を含む難関大学への進学実績がよいこと、入試当日にネットで合格発表し、入学金を払わずに2月初旬まで入学の権利を保留できるという利便性などもあると思われます。
また、都内や神奈川からもJR湘南新宿ライン1本で通学可能なように、昨今の交通網の発達により、栄東の通学圏が広がったことも大きいでしょう。

サンデーショック

キリスト教の学校では、日曜日は安息日であり、教会へ行く日であるということを原則としています。したがって入試日が日曜日に当たる年は、プロテスタント系を中心に入試日をずらす学校があります。
代表的なのは、女子学院中学校です。2月2日に入試日をずらすことで、女子学院の受験者が、桜蔭中学校や雙葉中学校などと併願できるようになり、上位層の併願校が変わってくるため、ドミノ倒しのように、下の偏差値帯の学校への影響が見られます。

実はもう一つ、「小さなサンデーショック」というのがあります。2月2日が日曜日のときに、入試日を2月3日にずらすことを言い、代表的なのが青山学院中等部です。直近では2020年がその年にあたります。

最近の中学入試トレンドは?

入試のトレンドを理解しておくと、中学受験全体の動向を知ることができるので要チェックです。「複数回入試」「午後入試」「当日発表」「Web出願」についても高橋氏に解説いただきました。

昨今の中学入試のトレンドは?

複数回入試

御三家クラスやトップの大学付属校以外の学校では、現在ほとんどが2回から3回の入試日を設けています。入試の形態が多様化する中で、4科型入試にプラスして思考力型入試を設ける学校も増えています。すると「どうしてもこの学校に入りたい!」と同じ学校を数回受験する生徒も出てきます。学校によっては、そういった生徒を「熱望組」と呼んで加点の対象としたり、ボーダーラインでの優遇措置を行ったりするところがあります。こうした学校の場合、塾の先生も2回から3回の受験を勧めています。

午後入試

入試の回数を増やす中で、午後入試を導入する学校も増えてきました。実施している学校は、生徒の体力・気力面を配慮し、2科型としているところも多くあります。また、開始時間を15時と遅めに設定し、なおかつ、15時半までに会場に入ることができれば受験可としている学校もあります。

当日発表

インターネットの普及により、今ほとんどの学校が当日に結果を発表しています。午前中の4科型入試であっても、当日21時か22時半にはネットで発表され、午後入試でも翌朝の3時頃にネット発表する学校もあります。受験生は結果が早く分かることで、次の動きを決められますし、合格であれば気分よく次の受験にも臨めます
また、早く楽になりたいという気持ちもあるのでしょう、2月1日で合格が見えれば、2月2日以降はもう受験はしないとするご家庭もあるようです。このように受験生にとってのメリットが大変大きいのが「当日発表」です。

Web出願

昨年までは、紙での出願とWeb出願を併用している学校もありましたが、2018年入試ではほとんどの学校でWeb出願オンリーとなりました。ネットで申し込みすることに親御さんが慣れていることもあり、一気にWeb出願が広まりました。

高橋氏は、2018年中学入試から分かった!最近の中学受験動向でも、入試スタイルの変化から最近の受験生の親の傾向として、「できるだけ子どもに失敗させたくない、親御さん自身が早く安心したいという気持ちがある。」と述べています。

2019年中学入試最新情報! 共学化・入試新設日程

2019年中学入試、昨年との変化点とは?

昨今続いている共学化や入試変更の動きは、2019年もまだまだ見られます。共学化と併せて新設された学校や、2019年に新設の入試を行う学校についてご紹介します。

2019年に共学化・新設する学校

【共学化】

桐蔭学園中等教育学校
中学校(男子部・女子部)の募集を停止し、男女共学化した中等教育学校(現在は男子のみ)に。

横浜富士見丘学園中学校・高等学校
女子のみの中等教育学校が男女共学の中学校に。

武蔵野女子学院中学校・高等学校
蔵野女子学院中学校が共学化し、2020年から武蔵野大学中学校へと名称も変更される。

【新設校】

細田学園中学校
中学校が新たに開設され、男女共学の中高一貫校に。
アクセス:東武東上線・東京メトロ有楽町線「志木駅」から徒歩12分。

ドルトン東京学園中等部(設置認可申請中)
東京学園高等学校の教育改革として、中学校を新たに開設し、共学の中高一貫校「ドルトン東京学園中等部・高等部」に。
アクセス:小田急線「成城学園前駅」より小田急バスで約6分、京王線「つつじヶ丘駅」より小田急バスで約12分。

※インターエデュ調べ。最新の情報は各学校サイトをご確認ください。

2019年に新設の入試を行う学校

学校名 入試日 試験科目 募集人数
晃華学園中学校高等学校 2月1日午後 算数・国語2科 30名
聖学院中学校高等学校 2月1日午後 ものづくり思考力 10名
世田谷学園中学校 2月1日午後 算数特選新設 30名(特待20名)
桐朋女子中学校 2月1日午後 英語入試 10名
普連土学園中学校・高等学校 2月1日午後 算数1科 20名
宝仙学園中学校 共学部 理数インター 2月1日午後 新4科入試(特待選抜) 10名
山脇学園中学校・高等学校 2月1日午後 算数・国語から1科選択 40名
香蘭女学校中等科・高等科 2月2日午後 算数・国語2科 60名
桐蔭学園中等教育学校 2月3日午前 算数選抜入試(4科との選択) 40名(4科または算数)

※インターエデュ調べ。最新の情報は各学校サイトをご確認ください。

上記に加えて、慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部では、2019年の中等部の入試の予定として、
一般入試、帰国生入試とも本人の選択により(1)または(2)のいずれかの方法で受験ができます。
(1) 国語・社会・理科・算数の4科目による受験
(2) 国語・英語・算数の3科目による受験

と公表しています。(「2019年度 湘南藤沢中等部の生徒募集について(予定)」より)

一般入試にて、上位校、しかも今人気の大学付属校での英語入試導入が確定すれば、ほかの学校にも影響を及ぼす、大きな動きとなるかもしれません。

このように入試は毎年変化点があります。いち早く確実な情報を取得することが、併願計画を立てる上でとても大切なので、常にアンテナを張っておきましょう。