中学受験と小学校受験、どちらを選ぶ?

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有名私立幼稚園や私立・国立小学校が近くにあるご家庭や、教育熱心なご家庭では、子どもがまだ幼いときから「受験」を意識する親御さんが多いようです。そこで、子どもに受験をさせるタイミングとして「中学受験」か「小学校受験」で迷っているご家庭が押さえておきたい、それぞれのメリット・デメリットについてまとめました。

小学校受験のメリット・デメリットとは?

小学校受験のメリット・デメリットとは?

小学校受験のメリット

親が学校を選択できる

小学校受験をする最大のメリットといえば、「理想とする教育方針を掲げた学校を選べる」という点です。私立小学校では、各学校独自の「建学の精神」に基づいた情操教育が行われています。施設設備が充実した学校も多く、最先端の教育を受けられるのも特徴です。また、一人の先生がすべての教科を教えるのではなく、それぞれの教科ごとに先生がいる学校もあり、専門性の高い授業を受けられるもの魅力です。
国立・私立小学校インタビューでは、取材した約20校の教育方針や独自のカリキュラムなどを紹介しています。

内部進学で受験を回避

次に上げられるメリットは「内部進学」です。大学附設の学校であれば、受験勉強を全くせずに大学進学できます。受験勉強に時間が割かれることがないので、じっくりと得意なことを伸ばせます。また、受験で分断されることもないので、やりたいことを長期にわたって続けることもできます。

高い水準の教育環境

小学校受験をする家庭は、教育熱心な人たちが集まってきます。つまり合格後は、そのようなモチベーションの高い家庭で育った子どもたちと一緒に学べるということです。朱に交われば赤くなる、という言葉もありますし、子どもが日々過ごす環境はとても重要です。小学校時代の過ごし方によって、将来が変わってくるといっても過言ではないでしょう。小学校受験は親の面談もあるため、親自身のマナーや知性も一定のレベルに達していなくてはなりません。それだけ高いハードルを乗り越えてきた家庭が集まるわけですから、学ぶ場としてはベストに近いでしょう。学力の向上や、心の発達が良い方向に進むことが期待できます。

小学校受験のデメリット

小学校受験のデメリット

金銭的負担がかなり重い

何と言っても金銭的負担が重い点です。6年間もの期間を私立校で過ごすわけですから、公立校とは費用が雲泥の差になります。費用は学校によりますが、初年度納入金が100万円前後、2年目以降は60万円~100万円ほどかかります。これ以外にも、制服代、遠足・旅行などの行事参加費などがかかります。また、内部進学をせずに中学受験をして、私立中高一貫校に進学をするご家庭も少なくありません。すると塾費用がかかり、金銭面での負担はさらに大きくなります。

友好関係が狭まる

私立小学校に通うことで友好関係が狭まる可能性も否定できません。内部進学ですと同じメンバーで過ごす時間が長くなります。また、同じ価値観を持った人間関係の中で長く過ごしますから、学校から一歩出て、異なる価値観を持った人に出会ったときに受け入れられなくなってしまう…という心配もあります。

通学時間がかかる

通学にかかる時間についてもよく考えておく必要があります。住んでいる場所にもよりますが、私立小学校への通学は電車通学が多い傾向にあります。仮に通学時間が45分だとしたら、往復で1時間半かかる計算です。地元の公立小学校であれば、10分から15分もあれば十分でしょう。このケースで単純比較すると、約1時間も通学時間に違いがでることになります。小学校は6年間ですので、この積み重ねは大きな差になり得ます。

中学受験のメリット、デメリットとは?

中学受験のメリット、デメリット

では、小学校受験と比較したときの中学受験のメリット・デメリットは何でしょうか?

中学受験のメリット

子が学校を選択できる

小学校受験では、子どもがまだ幼く親が学校を選ぶのに対し、中学受験では、子どもの意思で学校を選べます。首都圏であれば選べる学校数も多く、男子校・女子校・共学、伝統校・新興校など、自分に合った学校選びが可能です。そして自分で選んだ学校だという気持ちがあるので、学校生活はより一層充実するでしょうし、学業へのモチベーションも高まるでしょう。

「中学受験」という経験

東大や京大のような難関大学を目指すために、中学受験は必須という考え方もあります。東大京大といったハイレベルな学校に合格するためには、中間ゴールを体験しておくことが大切です。難関中学に合格するというのは、中間ゴールとしてふさわしいでしょう。中学受験は学力だけで勝負が決まる過酷な世界です。小学校受験とはそこが大きく違います。厳しいかもしれませんが、中学受験を乗り越えることで、人生における大きな自信を持つことができるはずです。中学受験と本気で向かい合った経験が生涯の財産になったというエピソードはよく耳にします。

中学受験のデメリット

「中学受験」という経験は、メリットととして捉えられる一方で、新4年生の2月からの塾通いが一般的で、トータル3年間という長期間にわたる受験勉強を強いられるのは、小学校受験と大きく異なる点です。勉強量も多く、時間的制約も大きいため、続けてきた習い事を整理したり、やめたりするご家庭も多いようです。また共働き家庭にとって3年にも渡る受験サポートは、かなりの負担となります。「塾弁」が必要な塾や、塾から配布される膨大なプリントの整理が親の役目だったりもします。

親が決めるか、子どもに決めさせるかが受験の分かれ道

中学受験、小学校受験、どちらの方が良いとは一概には言えません。小学校受験は親のリードが大切になり、中学受験は子どもの意思が何より重要になるでしょう。それぞれの受験対策は異なりますし、費用も変わります。メリット、デメリットをしっかりと理解し、どちらが子どものためになるか、また親として納得できるのかをよく考えるようにしましょう。


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