大手塾に通わせないで、中学受験を目指す心構えとは?

inter-edu’s eye
おおたとしまささんが、「中学受験を家族にとっていい経験にする」というコンセプトで、中学受験のさまざまな相談にアドバイス! 今回のお悩みは…?

Q

大手塾に通わせず、父親の私が家庭教師代わりですが、受験対策が不十分と思いはじめて、悩んでいます。

中学受験希望で現在個別指導塾に通っています。

休日には私が家庭教師の代わりになって(家庭教師経験あり)、塾の教材を中心に練習問題などを繰り返し解かせて分からない問題の解説をしております。

個別指導塾には普通に通っていますが、息子に聞いてみると講師が学生アルバイトであること、受験塾のようにあまり授業に時間をかけないことなどを考えると、受験対策としては不十分かなと思いはじめています。

その個別指導塾は授業料が比較的安く、大手受験塾に通わせるには経済的に厳しいため、もし個別指導塾をやめた後は、

①Z会に入会し、受験対策をする。
②そのまま個別指導塾と併用して、スタディアプリで受験対策をする。
③現在の個別指導塾を信じてそのまま通わせる。

のいずれかなと考えております。

私自身どうすればよいか分からず迷っております。 どうかアドバイスをよろしくお願いいたします。
(kanjaro)

A

プロの力を借りない中学受験では、特にお子さまに、多大な負荷がかかる危険性があります。なぜそこまでして中学受験をさせるのかということも考えたほうがいいかもしれません。

大手受験塾に通わせるには経済的に厳しく、授業料が比較的安い個別指導塾に通って中学受験対策をされているとのこと。しかしそれでは不十分かなと感じているということ。そこで3つの選択肢を考えていらっしゃる。

結論から言います。どれがいいのかは私にはわかりません。しかしそれだけであればこのご相談に回答する意味がありません。そこで前提的な話を差し上げたいと思います。ご自身でご判断される参考になればと思います。

まず、どの程度の難易度の学校を目指すのかという問題があります。できる範囲での無理のない対策で入れるところに入ろうというのであれば、どの方法を選択されてもいいでしょう。しかし難関中学を目指すというのなら、いずれの選択も、お子さまの地頭がよほど良いのでない限り現実的ではありません。

世の中には塾に通わず中学受験をし、見事難関校に合格したという「美談」もあるにはあります。しかしそれは非常に危険な賭けです。合格・不合格を賭けているのではありません。塾というプロの力を借りない中学受験では、親子に、特にお子さまに、多大な負荷がかかる危険性があるのです。

どうやったら子どものやる気スイッチが入るのかと聞かれることがよくあります。親や塾の先生がけしかけても、子どものやる気スイッチはなかなか入りません。やる気スイッチが入るいちばんのきっかけはお友だちの存在なのです。塾で机を並べて切磋琢磨する中で、「よし、自分ももっと頑張ろう」という欲が湧いてくるのです。それがなくて、長くてつらい受験勉強に耐えることは精神的に強靱な子どもでないと難しい。

しかもいくらお父さまに家庭教師の経験があるとはいえ、毎年の中学受験を研究分析し尽くしているプロの指導にはかないません。プロの指導を受けている子どもたちよりも勉強の効率性が下がることは目に見えています。完全にマイペースでできるからムダがないというメリットも一部ではあるものの、そもそもどこまで頑張ればいいのか、素人には判断が難しい。下手をすれば、やらせすぎて、子どもを潰してしまいかねません。親子関係を損なってしまう可能性もあります。

そのことを十分に踏まえたうえで、上記3つの選択肢を選んでください。

もう一つ。なぜそこまでして中学受験をさせるのかということも考えたほうがいいかもしれません。お子さま本人の強い意志がなければ、塾に通わない中学受験は非常に厳しいものになります。

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