在籍生徒の9割が東京と神奈川の学校
国立大学の存在意義とは?
指定国立大以外の国立大学の存在感が薄すぎる。
その存在意義とは?
◆ エンベロープ型ウイルスの模倣構造を合成分子のみから構築することに成功
鳥取大学と京都大学の共同研究により、インフルエンザウイルスやコロナウイルスのような「エンベロープ型ウイルス」を模倣した構造を合成分子のみから創ることに成功した。
エンベロープ型ウイルスは、核酸とタンパク質からなる複合体を脂質二分子膜が覆った複雑な構造をとっている。このようなウイルス構造から核酸を除いた構造は、均一な大きさの空洞を有する「ナノカプセル」となることから注目されているが、その構築には宿主細胞にウイルスを感染・培養するなどのプロセスが必要とされ、化学的に創ることはできなかった。
こうした中、本研究者らは、同グループが以前に構築に成功している「人工ウイルスキャプシド」(ウイルス由来タンパク質の集合体)を負電荷を有する状態に合成し、正電荷を有する脂質からなるリポソームで被覆することで、エンベロープ型ウイルスのような脂質修飾ペプチドナノカプセルを創ることに成功した。さらに、この脂質修飾ペプチドナノカプセルは、人工ウイルスキャプシドのみやリポソームのみの場合よりも、粒径が均一で安定性も高いことが確認された。エンベロープ型ウイルスを模倣した脂質被覆ペプチドナノカプセルを「合成分子のみ」から構築することに成功したのは世界で初めてとなる。
本グループは今後、脂質修飾ペプチドナノカプセルに様々な膜タンパク質(例えば、インフルエンザウイルスのヘマグルチニン等)を搭載することで、「ウイルスレプリカ」を合成し、薬物送達材料・ウイルス感染研究のモデル材料・ウイルスに対するワクチン開発のための材料として応用を目指した研究を展開していくとしてい
◆「謎のイモムシ」正体と基礎生態を鳥取大学などがスピード解明
鳥取大学農学部の中秀司准教授らの研究グループは、京都府病害虫防除所、京都府農林水産技術センター丹後農業研究所と共同で、京都府京丹後市内でナシの樹皮下を加害する「謎の芋虫」の正体とその生態を解明した。
芋虫の正体は、ガの仲間で、スカシバガ科コスカシバ属の新種。スカシバガ科は成虫がハチに擬態していることで知られ、多くの果樹害虫を含む。国内に約50種を擁するスカシバガ科の中でコスカシバ属は最もよく調査されている分類群で、本州の平地の、しかもナシ園から新種が発見されたのは極めて異例だという。今回の新種は、幼虫がナシの樹皮下を加害することから「ナシコスカシバ(学名: Synanthedon nashivora)」と命名された。腹部を裏側から見たときに太く白い帯が目立つのが特徴で、既知のどの種とも明瞭に区別できる。
ナシコスカシバは、ナシ園で発見された後、鳥取大学、京都府病害虫防除所、京都府農林水産技術センター丹後農業研究所の連携プレーで速やかに分類群の特定と基礎生態の解明が行われた。ナシ樹の加害部位、性フェロモンの成分、発生消長(1年を通じて成虫や幼虫がどの時期にどの程度発生するのかのサイクル)など防除に有用な知見は、防除関係者に知らせるべく、2019年3月の第63回日本応用動物昆虫学会大会で発表している。
◆「人間+植物」の細胞融合に世界初成功 大阪大学と鳥取大学
大阪大学大学院工学研究科の和田直樹特任助教らは鳥取大学との共同研究で、人間と植物の部分的な細胞融合に世界で初めて成功した。進化を通して保存されている生命の基本原理の解明と有用生物の育種が期待される。
植物と動物は、約16億年前に共通祖先から分岐し、それぞれ独自の進化を遂げてきたが、お互いのどのような機能がどの程度保存されているのかは不明であった。その解明のため、ヒトと植物双方の染色体を持つ融合細胞を作製する試みが40年前から行われていたが、実際に、増殖可能な融合細胞の作製に成功した報告は一つもなかった。
研究グループは、シロイヌナズナ(アブラナ科)由来の細胞とヒト細胞を融合する条件・方法の検討を重ね、部分的にヒトと植物の融合細胞の獲得に成功した。ヒトの全染色体が維持され、ヒト細胞と同等の細胞環境であるとみられるこの融合細胞には、植物の染色体領域を持つヒト/植物染色体が観察された。さらに培養するとヒト/植物染色体が構造変化を起こし、植物DNAのみを持つ独立した染色体となった。この植物染色体は安定に維持されていることから、これはヒト染色体を維持する仕組みが植物染色体にも働いていると考えられる。また、解析の結果、維持されているさまざまな植物遺伝子が融合細胞中で発現していることを確認。これは、ヒトと植物の間で遺伝子発現の仕組みが保存されていることだという。
今回開発したヒトと植物の融合細胞は、生物がどのような性質を残しつつ長い進化の道をたどってきたのか、その生命の基本原理の解明に貢献するとされる。また、異種ゲノム、染色体導入による人類にとって有用な生物の育種を加速化させることが期待される。
◆アトピー性皮膚炎の進行抑制にキチンNFが効果 鳥取大学が発表
鳥取大学農学部・東和生助教、工学部・伊福伸介准教授らの研究グループは、カニ・エビ殻を原料とする極細繊維「キチンナノファイバー(キチンNF)」の塗布がアトピー性皮膚炎の進行抑制に効果があることを発表しました。
カニの水揚げが全国トップクラスの鳥取県では、カニを食した際のカニの殻の有効利用が課題となってきました。鳥取大学の研究グループはこれまで廃棄物となってきたカニ殻から主成分である「キチン」をナノファイバーとして取り出した「キチンNF」を開発し、塗布することでアトピー性皮膚炎の症状の進行が抑えられ、かつ皮膚の炎症の進行も抑えることを確認しました。
研究では、アトピー性皮膚炎モデル動物に「キチンNF」塗布すると、炎症などの免疫反応において中心的役割を果たす転写因子「NF-κB※」の働きが抑制され、血液中の「免疫グロブリンE(IgE)※」濃度を減少させることがわかりました。一方で、従来の「キチン」には、それらの効果は認められず、幅が約10ナノメートルのナノファイバー(極細繊維)にすることで、皮膚のバリア機能の維持を可能にしていると考えられています。
今後、研究グループは、「キチンNF」の実際の使用に向けた研究を行い、アトピー性皮膚炎の予防や治療などへの応用を目指します。なお、この研究成果は、オンライン科学誌「Carbohydrate Polymers」で公表されています。
◆ 鳥取大学 カニから取り出したマリンナノファイバーを商品化
鳥取大学の伊福伸介准教授はカニの殻の成分であるキチンを繊維として取り出すことに成功していました。これを「マリンナノファイバー」と名付け商品化に向けてアサヒフードアンドヘルスケア株式会社と共同研究をしてきましたが、第一弾として多機能オールインワンミルク『素肌しずく うるおいミルク』が2015年9月7日より発売されます。
もともと樹木から繊維を取り出す研究をしていた伊福准教授が鳥取に来たことがカニの殻を有効利用する研究のきっかけでした。鳥取にはカニの水揚げが日本一の境港があり、殻が大量に廃棄されている現状がありました。殻を旅館などから提供してもらうなどして繊維を取り出す研究を始め、1カ月ほどで繊維の取り出しに成功しました。これまではキチンといえば粉末が一般的でしたが、これは水にあまりなじまず利用が困難でした。一方繊維状のキチンは水とよくなじんでゼリー状になるため、化粧品や食品への添加など様々な活用が可能です。その後の研究で優れた保湿効果、抗肥満効果、整腸作用などがあることが分かっています。さらにプラスチックに混ぜ込むことで透明性をそのままに強度を上げることもでき、スマートフォンなどのデジタル端末やフィルムといった工業製品にも使えるとしています。
これまで捨てていたカニの殻の有効利用は、これからも新しい産業の創出につながるでしょう。化粧品、食品のみならずプラスチックの材料にもなるという多機能性も今後の用途の広がりを期待させてくれます。
◆奇妙な原子「パイ中間子原子」の大量生成で真空とクォーク凝縮の謎に迫る
理化学研究所、奈良女子大学、鳥取大学などからなる国際共同研究グループは、「パイ中間子原子」という奇妙な原子を、従来の数十倍の時間効率で大量生成することに成功した。
原子の中には電子と原子核が存在し、原子核は陽子と中性子によって構成される。陽子や中性子を分割すると、素粒子であるクォークとなる。電子は他の粒子に比べ無視できるほど軽いため、原子の質量はクォーク質量の和となるように思える。
ところが、実際はその100倍も重いという。これを2008年にノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎博士は、クォークに「クォーク凝縮」がまとわりついているためだと考えた。
クォーク凝縮とは、クォークと反クォークが対となり真空中に凝縮している状態のこと。宇宙創成直後の高温・高密度状態では存在しなかったものの、その後宇宙が広がり冷えていく過程で発生したとされる。
クォーク凝縮の存在を実証する鍵となるのが、原子核内部の精密測定だ。原子核の中は水の約100兆倍もの高密度で、宇宙創生直後と同様にクォーク凝縮の量が減少していることが期待される。そこで本研究グループは、原子核に電子ではなくその300倍の質量を持つパイ中間子を束縛させた「パイ中間子原子」の精密測定に取り組んだ。パイ中間子は原子核表面をこするような周回軌道をとるため、これを詳しく調べることで、原子核内部の情報を得ることができる。
そして今回、理化学研究所が誇る世界最高強度の加速器を用い、従来の数十倍の時間効率で大量のパイ中間子原子のデータを得ることに成功。これにより、次のステップでは、より多くのデータから原子核内のクォーク凝縮の減少率を高精度で決定することを目指すとしている




































