将来の選択肢が広がる学部合同説明会
AIリストラとベーシックインカム
そもそも日本政府は、現時点でBIを正式な政策として導入する方針を示しているわけではありません。
内閣官房
一方、BIという制度の一般的な概念では、「最低限の所得を無条件で保障する」ことが中心です。
つまり「ゆとりある豊かな生活」を保障する制度というより、最低所得・貧困ラインを下支えする仕組みと考えるほうが正確です。
生活保護受給と何が違うのでしょう?
これまでホワイトカラーとして働いていた人が、AI化などで仕事を失って生活保護を受けるのは体裁が悪いから、「ベーシックインカム」という名前に変えただけ…という話ではないですよね?
>失業保険が3年間あるいは5年間支給されるという制度の方が効果的かもね。
一般の離職者(自己都合・定年など)で、65歳未満なら:
10年未満 → 90日
10年以上20年未満 → 120日(約4か月)
20年以上 → 150日(約5か月)
厚生労働省
一方、会社都合の解雇・倒産など「特定受給資格者」なら、年齢によってかなり手厚くなります。たとえば45歳以上60歳未満で勤続10年以上20年未満なら270日(約9か月)
失業給付には、受給資格や給付期間に制限があります。
また、首都圏で事務職約200万人の余剰が見込まれるような規模のAIリストラが起きた場合、生活保護も、資産を活用してなお生活に困窮していることが前提になります。
そう考えると、失業給付にも生活保護にも収まらない人が大量に生じる可能性があります。
そこまで追い込まれてからBIを導入する、という政策なのでしょうか。
議員は、困りませんから、ね…
>失業給付には、受給資格や給付期間に制限があります。
こんなもの、法改正でいくらでも対応できるでしょう。
AI化によるリストラに限り、AIを導入する当該企業が納めるAI税を財源にして、AIリストラされる事務員に5年間の失業保険給付を行う。
財源の何割かは政府が別の財源から引っ張ってくれば、企業はAI化へのモチベーションを得られ、オフィスのAI化が進む。
リストラされた人々は、5年間遊んで過ごせるし、その間にゆっくりリスキリングして次の職に備えればいい。
東京圏の失業者は、東京圏の労働市場が生み出す新産業による需要で満たされるべきなのです。それが経済原理に則っているのです。
東京圏のAIリストラ者を田舎の現業につかせろというのは、まったくのナンセンス。
田舎者のアポカリスト的情念が生み出した嫉妬の幻想です。
だいたい、田舎の老人の「地方創生」の要求など、経済原理に逆行する嫉妬の妄想にすぎない。
論理飛躍が激しく、支離滅裂です。
疑問点を整理しましょう。
「東京圏のAIリストラ者は、東京圏の労働市場が生み出す新産業による需要で満たされるべき」とのことですが、いくつか質問にお答えください。
【質問①】
5年間の失業給付を支給すれば、なぜ東京圏に新産業が生まれるのでしょうか?
【質問②】
「若者が消費する」ことと、新しい産業や雇用が生まれることは、本当に同じなのでしょうか?
【質問③】
東京圏で事務職が余剰になる一方、地方を含めて現場人材やAI・ロボット等の利活用人材、理系人材が不足するなら、なぜ人手不足地域への労働移動が「経済原理に反する」のでしょうか?
【質問④】
「東京で失業した人は東京で再就職すべき」というのは、経済原理なのでしょうか、それとも単なる地域固定の前提ではないでしょうか?
【質問⑤】
そもそも、「AIリストラ→5年間給付→東京で新産業誕生→東京で再雇用」という一連の流れを裏付けるデータはあるのでしょうか?
【質問⑥】
「東京圏の労働市場が生み出す新産業」とありますが、なぜ新産業が東京圏で生まれることを前提にしているのでしょうか?
【質問⑦】
「経済原理に則っている」と言うのであれば、願望ではなく、産業・投資・人材需給・地域間労働移動まで含めて説明する必要があるのではないでしょうか?
>東京圏の失業者は、東京圏の労働市場が生み出す新産業による需要で満たされるべきなのです。
この記述の意味をあなたは理解しておられないようですね。
「多様性選好」というのは地域経済市場で働く原理なのです。
多様な財を適宜選択できる地域市場に存する消費者の効用が大きいのと同じように、多様な人材を適宜採用できる地域市場に存する生産者の効用は大きい。
新産業の創出は多様性選好の効用によって東京圏市場においての方が有利なのです。
なるほど、「多様性選好」という言葉で説明されたわけですね。
ただ、これでは質問①〜⑦への回答にはなっていないように思います。
【質問①】
5年間の失業給付を支給すれば、なぜ新産業が生まれるのか?
→「多様性選好があるから」では、給付と新産業創出の因果関係が説明されていません。
【質問②】
若者の消費が増えることと、新産業・雇用が生まれることは同じなのか?
→消費者の効用と、生産者の人材採用の効用を並べても、なぜ消費増加が新産業創出につながるのかは別問題では?
【質問③】
地方の人手不足分野への労働移動が、なぜ「経済原理に反する」のか?
→東京圏のほうが人材市場の「多様性」が大きいとしても、それは地方への労働移動が非合理だという根拠にはなっていません。
【質問④】
東京で失業した人は東京で再就職すべきなのか?
→「東京の人材市場は多様だから有利」という説明は、「だから東京に留めるべき」という結論を証明していません。
【質問⑤】
「AIリストラ→5年間給付→東京で新産業→東京で再雇用」という流れを裏付けるデータは?
→ここにも具体的なデータはありません。
そして何より、
「多様性選好があるから、東京圏のほうが新産業創出に有利」
という命題を、ほぼ結論として置いてしまっていますよね。
東京圏に人口・企業・大学・資本・情報が集中していること自体は否定しません。問題は、それを「東京圏で新産業が生まれる」という予測に直結させていることです。
TSMC熊本、ソニーのイメージセンサー、エッジAI、自動車、ロボットなどを見れば、現在の産業は東京のオフィスだけで完結していません。
「東京には多様な人材がいる」→「だから東京で新産業が生まれる」→「だからAIリストラ者は東京に留めるべき」
この「だから」の間にある因果関係を説明していただきたいですね。
「東京に多様な人材がいる」という話だけで、地方の産業・現場人材を「嫉妬」と片付けられるほど、現実の産業構造は単純ではありません。
「多様性選好」という言葉を知っていることと、産業構造を理解していることは別です。
難しそうな言葉を一つ覚えて、説明したつもりになっているだけではないでしょうか。






























