連載インタビュー 第2回 武蔵高等学校中学校
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男子校御三家の一校である武蔵高等学校中学校。1922年の創立から受け継がれている『三理想』の精神から服装・髪型・持ち物などについて規制はない。そんな自由・自主性を重んじる校風の武蔵高等学校中学校の教育方針や現在の私学について、梶取校長に話を伺った。
【第2回】『自由と自立を理解した人物を育てる教育とは』
エデュ:武蔵高等学校中学校の教育理念を教えてください。
~武蔵の三理想~
1. 東西文化融合のわが民族理想を遂行し得べき人物
2. 世界に雄飛するにたえる人物
3. 自ら調べ自ら考える力ある人物
梶取校長:創立当初、武蔵の教育を特徴づけるものとして『三理想』を掲げました。
この三理想をそのまま今の武蔵に当てはめることはできないところもあります。
しかし、この精神を活かしながらの教育を目指しています。
エデュ:自由・自主性を重んじる校風ですが、規則などはないのでしょうか。
梶取校長:服装・髪型・持ち物などについて規則はありません。武蔵は自由な学校だとよく言われますが、武蔵の目指す自由はそのような表面的なことではなく、どうするべきかを自分で判断し、その結果に責任を負うという、本人に考えさせることを基本としています。
自由を尊重することと身勝手を許すこととの違いは判断が難しいですが、すべてを任せたり、逆に規則で縛ったりすることはどちらも良い教育とは思いません。
武蔵高等学校中学校は、本当の意味での自由と自立を理解した人物を育てる教育を目指しています。
エデュ:教育方針について詳しく教えてください。
梶取校長:生徒がまず考えるべきことは『どんな大人になりたいか』ということです。どこの大学に行けという指導はしません。本校の教育の基本は『本物教育』と『自調自考』です。『偽物』とは、自分の『からだ』で感じたことでないものすべてです。
本校では、本物に触れ、自ら調べ考えるために、理科の実験も多く、原資料・原典にあたることを社会、理科などの授業でも行います。
自らが体験することや、間違えを恐れないことを大切にするように生徒に話しています。
学ぶことは楽しい!すぐに答えを求めることを繰り返していると、人間は大きく育ちません。
無駄や失敗は回り道ではないということを学んでほしいと思います。
⇒第3回『自由と自立のための校外学習と受験生へのメッセージ』
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