中学受験、志望校合格に近づく塾選びのポイント!

inter-edu’s eye
中学受験塾はどこも同じだろうと、家が近いから、お友だちが通っているから、大手だからと、何となく塾を決めると、あとあと後悔することになるかもしれません。中学受験を成功に導くためにも、お子さまの長い塾生活を充実させるためにも、どんな塾があるか調べ、納得するまで検討することが大切です。
そこで今回は、現在塾に通っているエデュママが塾を選ぶ決め手となったポイントを踏まえ、塾選びに大切なことをまとめました。

塾選びのポイント「合格実績」をどう捉える?

中学受験塾は主に、先生1人が生徒10人から30人前後を教える「集団塾」と、一人ひとりへの指導を中心とした「個別塾」に分かれます。
人数の特徴から見ても、「集団塾」を選ぶ場合と、「個別塾」を選ぶ場合には違いがありそうです。

【集団塾に通う方】入塾の決め手となったポイントを3つ選んでください。

集団塾:入塾の決め手となったポイント

アンケート結果の上位5つは、合格実績…17.5%、通いやすさ…15.7%、成績向上に期待できる…10.5%、教室の雰囲気…10.5%、カリキュラム…10.0%となりました。

一方、「個別塾」の結果はどうでしょうか。

【個別塾に通う方】入塾の決め手となったポイントを3つ選んでください。

個別塾:入塾の決め手となったポイント

上位5つは、通いやすさ…17.4%、教室の雰囲気…14.4%、成績向上に期待できる…12.1%、合格実績…12.1%、講師の質…10.6%となりました。

結果からも、「集団塾」と「個別塾」における塾選びのポイントには違いがあることが分かります。
その中でも5.4%もの差があったのは「合格実績」。「集団塾」で最も高い数値でしたが、「個別塾」では、3番目です。これは何を意味するのでしょう。

「集団塾」ではそもそも生徒数が多いため、「合格者数」が大きく目を引くこともあり、「合格実績」が注目されます。そして、入塾時に志望校が明確なご家庭や、目指す方向が決まっているご家庭では、志望する学校の「合格者数」が多い塾・校舎を選びたいという心理がありますし、難関校の「合格者数」が多いと、しっかりとした指導がなされていると考える心理もあるでしょう。

「個別塾」では生徒数が少ないため、「合格実績」を「合格者数」という数で判断はしがたいものです。
生徒の志望した学校への「合格率」が高ければ、優れた合格実績であるといえるでしょう。

このように塾を選ぶ上で「合格実績」を見るとき、「数」による強い印象があるということを、頭に入れておくとよいでしょう。

次に、合格実績を除いた上位3つを見ていきます。「集団塾」「個別塾」ともに、「通いやすさ」「教室の雰囲気」「成績向上に期待できる」となりましたが、これはなぜ塾選びのポイントで重視されているのでしょうか?

通いやすさ

塾にもよりますが、学年があがるにつれて、授業数も多くなり長時間になります。21~22時ごろに塾が終わって、そのうえ帰宅までに時間がかかると、復習もままならず、食事・睡眠時間といった生活にも影響を及ぼします。

エデュママリサーチ「中学受験、スケジュール管理が合否を分ける!?」でもご紹介したように、たいへん忙しい中学受験生活、通塾で体力と時間を奪われては、中学受験そのものの継続が難しくなります。また塾の迎えも親御さんの負担となるため、ご家庭に合った「通いやすさ」を考える必要があります。

教室の雰囲気

アットホームであったり、体育会系であったりと、塾や教室によって雰囲気は異なります。子どもの性格に合っているかどうか、また長時間過ごす場所になるので、「居心地の良さ」をお子さま本人が感じられるかは、成績にも影響を及ぼすぐらい大切です。

成績向上に期待できる

塾は独自に「成績向上」のための教本、カリキュラム、教え方などのノウハウを蓄積し、改善を繰り返しているので、どの塾もたいへん魅力的に映ると思います。しかし、わが子に合わないやり方であれば、成績向上は期待できません。合っているかが重要なのです。

「合格実績」以外の塾選びのポイントで共通することが見えてきましたね。それは「お子さまに合っているかどうか」ということです。

塾選びで大切なことは、志望校選びと実は同じ!?

塾選びで大切なこと

塾選びにおいて大切なポイントが見えてきたところで、中学受験の専門家からのアドバイスをご紹介します。

まずはおなじみのプロ家庭教師西村則康先生から。

ときどき、お子さまが難関校への合格実績が高い塾に入ると「これで安心だわ」と思ってしまう親御さんがいらっしゃいますが、これは大きな間違いです。通うだけで実力がつく塾などありませんし、無名の塾にも難関校に合格できるお子さまはいます。
そもそも、お子さまにとって合格実績の高い塾で学ぶことが、最良の選択とは限りません。成績優秀な生徒に囲まれたとき、競争心がモチベーションとなって頑張れる子もいれば、自信を失ってしまう子もいるからです。
実際に、合格実績が高い塾の下位クラスで伸び悩んでいたお子さまが、別の塾に移ったところ、相対的な塾内偏差値やクラスがあがり、やる気が出て、自信を取り戻したケースもあります。

(エデュまがアーカイブ「志望校のブランド・イメージにふりまわされない」より)

お子さまの性格によって、合う塾、合わない塾があるということですね。また小学生ですから、たとえば、塾の先生の口調が好きになれない、お友だちが優秀すぎるなど、まわりの環境に影響されてやる気が下がることもあります。

また、「中学受験心すっきり相談室」のおおたとしまささんは、著書「親が後悔しない、子供に失敗させない中学受験塾の選び方」にて、また違った視点でアドバイスをしています。

塾の1週間の学習サイクルには、「その塾の考え方や方針が色濃く反映されて」おり、「それが子どもの生活、ひいては家族全体の生活に大きな影響を及ぼすということです。子どもは入塾したら、塾のスモールステップ=一週間の学習サイクルを取り入れた生活を余儀なくされます。わが子の学習がスムーズに進むように願う親も、当然のごとく影響を受けます。」とのこと。
さらには、「わが子を塾に預けるということは、医者に自分の命を預けるようなものです。」と言い、塾選びを安易に行うのではなく、比較検討することの重要性を伝えています。

(エデュママブック『塾を決める前に読みたい「塾選びのバイブル」登場』より一部抜粋)

専門家のアドバイスからも、塾選びには、「念入りな下調べ」と「お子さま・ご家庭と合っているかどうか」がとても大切ということが分かりました。
これらのポイント、志望校選びのポイントに似ていると思いませんか? 志望校を選ぶような気持ちで塾選びをすると、通塾生活が充実し、志望校合格に近づくような気がしますね。

これから中学受験を目指すご家庭はぜひ参考にしていただき、今塾に通っているご家庭で不安要素がある方も、もう一度このような観点から、わが子に本当に合っているのかどうかを考えてみてはいかがでしょうか。


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