東京都立 白鷗高等学校附属中学校

基本情報

東京都立 白鷗高等学校附属中学校

学校紹介

東京都初の中高一貫校として平成17年に開校。府立第一高等女学校として創立した白鷗高校は30年度で130周年を迎える。

住所

台東区元浅草3丁目12番12号

電話番号

03-5830-1731

過去の入試データ

※一般枠の数値

募集人員

年度 2017 2018 2019 2020
78 66 66 67
73 68 68 66
151 134 134 133

応募者数

年度 2017 2018 2019 2020
390 411 395 382
556 547 537 514
946 958 932 896

受検者数

年度 2017 2018 2019 2020
378 394 380 362
536 520 515 484
914 914 895 846

合格者数

年度 2017 2018 2019 2020
78 66 66 67
73 68 68 66
151 134 134 133

実質倍率

年度 2017 2018 2019 2020
4.85 5.97 5.76 5.40
7.34 7.65 7.57 7.33
6.05 6.82 6.68 6.36

適性検査分析

  • 2020年度 適性検査分析
    • 適性検査Ⅰ

      【出典】
      資料A:ヤマザキマリ「国境のない生き方 私をつくった本と旅」による
      資料B:安西 祐一郎「心と脳―認知科学入門」による

      【出題形式】
      形式自体は昨年度から大きな変化はありませんでした。資料A、資料Bの二文章型で、問題の字数制限も昨年度と変わらず、問題1、2は100字以内、問題3は400字以上450字以内でした。
      資料Aは「自由に生きる」ことについての文章、資料Bは「問題解決」についての文章です。
      問題1は、資料Aで筆者が述べる「囲いの外に出る」とはどのようなことかを、100字以内で説明する問題です。「囲いの外に出る」が比喩的な表現になっているので、文脈を追いながらどのような意味なのかを考えていきます。「囲い」とはどのような意味かをつかんだうえで、その「外に出る」とはどのような意味かを考え、関連する文脈をまとめることができたかどうかがポイントです。
      問題2は、資料Bで筆者が「問題がわかれば解けたと同じことだといわれる」と述べた理由を100字以内で説明する問題です。傍線部を、「問題を解く上で、問題がわかることが大切だ」ということを意図して書いていると理解することで、傍線部を含む段落冒頭の「問題を解くには、まず問題を発見し、理解しなければならない。」という記述が関連していることを読み取ることができます。問い自体や、傍線部自体の意味をよく理解することができたかどうかが鍵になる問題でした。
      問題3は、資料A、資料Bをふまえたうえで、資料Aの「自分のことを誰も知らない場所に身を置く」状況になったとき、どのように問題を解決するか、具体例をあげながら400字以上450字以内で書く、という問題です。まず資料A、資料Bの傍線部を含む文脈を丁寧に拾い、意味を確かめます。その内容に関連づけながら、「自分のことを誰も知らない場所に身を置くという状況になったときに、どのように問題を解決していくか」という問いに対する答えを書きます。その後、資料Aの方の傍線部の「自分のことを誰も知らない場所に身を置く」の例を考え、資料Bの方の傍線部の「何が問題かを理解する」ことの例、「その問題を解く方法を見つける」ことの例をそれぞれ考えます。
      以上を整理して、1本の作文として構成します。資料A、資料Bそれぞれの読解、2つの資料の関連づけ、問いへの正対、その後の例示など、作文を書くうえで求められる力を総動員して書きあげる必要があります。昨年度と形式はさほど変化がないように見えますが、中身はより濃くなったと言える出題でした。

      適性検査Ⅱ

      【大問1】
      大問1は割り算の余りに注意しながら、約束・ルールに従って作業する問題です。
      問題1は縦50cm横40cmの画用紙6枚を、縦2m横1.4mのパネルに規則的に貼るときの、はしと画用紙、画用紙と画用紙の間の長さを答える問題です。
      問題2は横向きの画用紙38枚と縦向きの画用紙21枚をパネルの両面に約束通りに貼ったときに必要なパネルの枚数を答える問題です。
      問題3は正八面体の辺上をさいころの目と〔ルール〕に従って進み、ゲームが終わったときの点数を答えさせたり、ある得点になったときの目の出方を答えさせたりする問題です。
      特別な解法や知識は必要ありませんが、問題をよく読み、決まりに従えるかがポイントになります。
      【大問2】
      大問2は、乗合バスに関する資料から、自分の考えを書く問題でした。解答はひとつに限られず、自分の考えが論理的に説明できているかが問われました。
      問題1は、乗合バスの合計台数の移り変わりや乗合バスが1年間に実際に走行したきょりの移り変わりを、乗合バスに関する主な出来事と関連付けて自分の考えを書く問題でした。
      問題2は、ノンステップバスの設計の工夫にはどのような役割が期待されているのか、自分の考えを書く問題でした。
      問題3は、「バス優先」の車線や「公共車両優先システム」の課題について、資料をもとに自分の考えを書く問題でした。
      【大問3】
      大問3は、車の模型を動かす実験を通じて、様々な条件下での結果を考察する問題でした。会話文をよく読み論理的に考察する力が問われました。
      問題1は、プロペラとモーターとかん電池を組み合わせた車の模型の重さについて、プロペラを回す前後の重さをそれぞれ計算する問題でした。
      問題2は、モーターの重さやプロペラの長さの組み合わせによって、車の模型の速さがどのように変化するかを実験結果から考察する問題でした。
      問題3は、ほを立てた車に角度を変えて風を当て、車の動きに関して考察する問題でした。

      適性検査Ⅲ

      独自作成問題です。大問2題、小問6題です。一昨年度、昨年度の小問9題から3題減り、1題にかける時間が増えた分、問題の難度も上がりました。
      大問1は的当てを題材とした数量を扱う問題でした。問題1・2・3ともに複数個の解答を求める問題です。会話文中からいくつかは求められますが、問われている解答の個数を求めるためにはもう一歩踏み込んで考える必要があります。また、「解けそう」な問題ではありますが、検査時間が30分なので時間配分に注意し、素早く判断をしないといけません。
      大問2は温度計を題材にした問題です。理科の単元ではありますが、理科に関する知識は必要ありません。問題1は体積と断面積の関係、問題2は割合の問題です。そして、問題3は変化の理由を問う問題ですが、会話文中にヒントがありますので、読解問題に近い形式です。大問2も大問1と同様に素早く読解し、積極的に手を動かし試行することが必要となります。

  • 2019年度 適性検査分析
    • 適性検査Ⅰ

      出典:
      資料A たかおまゆみ「わたしは目で話します――文字盤で伝える難病ALSのこと そして言葉の力」による
      資料B 丹羽宇一郎「死ぬほど読書」による

      出題形式:昨年度に引き続き、資料A・資料Bの二文章型でした。設問の字数制限も昨年度と変わらず、問題1・2は百字以内、問題3は400字以上450字以内でした。
      内容:資料Aは「翻訳者として大切にするべきこと」についての文章、資料Bは「ネットと比較した本のメリット」についての文章です。
      問題1は資料Aで筆者が「翻訳の力はすぐれた日本語力に負っている。」と述べた理由を百字以内で説明する問題です。理由を説明する問題形式は過去にも繰り返し出題されています。理由説明を行う手前で、傍線部中の「翻訳の力」の意味内容や、「~に負っている。」という表現を文脈に沿って正しく理解できたかどうかが点数を左右する問題です。
      問題2は資料Bにある「本当に『知る』」とはどのようなことだと筆者が考えているかを百字以内で説明する問題です。言い換えて説明する問題形式も、過去に繰り返し出題されています。「知る」の言い換えを拾うことは容易でしたが、「本当に」に着目できたかどうかがポイントです。「本当に『知る』」と述べていることから、そうではない「知る」との対比関係があることを読み取ります。
      問題3は資料Bの信頼性の欠落の例を一つあげ、なぜ信頼性が欠落してしまうのかその理由を説明し、その上で、その信頼性を高めるためにはどうしたらよいか、資料A、資料Bの内容をふまえて、自分の考えを四百字以上四百五十字以内で書く作文問題です。昨年度に引き続き、本文中で指摘されている問題点の例を一つあげることが求められ、それを解決するためにはどうしたらよいかを問う形式でした。資料A、資料Bでふまえるべき内容がつかみやすく、理由説明や解決策を示すことも比較的容易でしたが、いかに適切な「例」を示すことができたかが勝負の分かれ目になる問題でした。

      適性検査Ⅱ

      大問1は、会話文中の様々な条件を読み取り、作業する問題でした。
      問題1は、1枚の紙を折ってしおりを作成する際、紙を折る前後で各ページの位置と各ページに書かれる文字の種類と向きを問う問題でした。
      問題2は8×8のマス目に模様を書いた際、模様の表現の仕方についての約束を読み取り、条件に当てはめる問題でした。
      問題3は、立方体にかかれたマス目の上を、すごろくのようにおもちゃを動かす手順を考える問題でした。各小問の難易度は高くありませんが、それぞれの小問の問題文が長く、条件を速く正確に読み取った上で、丁寧に作業する処理能力を問われた問題でした。
      大問2の問題1は日本人の出国者数と、日本への外国人の入国者数の移り変わりを表すグラフからわかることを考察する問題でした。
      問題2は外国人旅行者が増えている地域の具体的な取り組みを資料から考察する問題です。
      問題3は案内図記号の役割を考察する問題で、昨年度と比べて解きやすい問題が多く易化しました。
      大問3は「紙の性質」についての問題でした。
      問題1が「和紙とその他の紙の吸った水の重さを比較」をする問題で、昨年度と同様に単量当たりの数字を求めて比較します。
      問題2は「紙のせんいの向き」を実験結果から推察する問題です。実験結果をどのように判断すれば良いか会話文で説明されていました。
      問題3は「のりを作成する最適な水の重さ」について考察する問題です。すでに行った実験の結果から、次に行う実験の結果の仮定を考えて、目的とする水の重さを考察します。いずれも実験結果を読みとる力を必要とする問題でした。

      適性検査Ⅲ

      昨年度から導入された、独自作成の問題です。大問2題、小問9問の構成でした。昨年度と同様30分の短時間で解ききる力が必要です。
      大問1は、問題1が平均を求める問題、問題2・問題3が天秤を題材とした論理の問題、そして問題4がおはじきを題材とした同じく論理の問題でした。問題1については、計算力、問題2・3・4は順序良く考えをまとめ上げる力が問われていました。
      大問2は、問題1・問題2が立体図形、問題3が論理に関する問題でした。問題1・2は、展開図や立体の基礎がどれだけ押さえられていたかがポイントになります。問題3も“時間があれば解けそう”な問題になっています。これまでの問題をどれだけ素早く解けていたかが肝となります。
      総じて、会話文中に条件、ヒントが書かれていましたので、いかに素早く読み取り、運用することができたかが合否の分かれ目になります。

  • 2018年度 適性検査分析
    • 適性検査Ⅰ

      出典:
      資料A 本川達雄「生物多様性」による
      資料B 養老孟司「『自分』の壁」による

      出題形式:昨年の一文章型から二文章型になりました。設問の字数制限は昨年と変わらず、問題1・2は百字以内、問題3は四百字以上四百五十字以内でした。

      内容:資料Aは生物多様性についての文章、資料Bは現代人が環境を「個人」とは別の異物、つまりマイナスのものとしてとらえるのは思考停止であると指摘している文章です。どちらもはっきりとした対比がなされ、具体例もつかみやすいものでしたのでした。

      問題1は「生物」の特ちょうと「科学」の特ちょうの違いを百字以内でまとめる問題です。本文内ではっきりかき分けられている両者を、いかに対比を意識してまとめることができたかが勝負の分かれ目です。
      問題2は傍線部「マイナスです。」がどのような考え方かを問う問題です。傍線部の言い換えが書かれている箇所と、筆者の意見が書かれているところを読み取って、百字以内でまとめる力が問われています。どちらもこれまで繰り返し出題されてきた形式です。
      問題3は資料A、資料Bの内容をふまえながら、資料Bの「思考停止」してしまっている例を一つあげ、それを変え多様性を大切にしていくためにはどうしたらよいかを答える作文問題です。昨年と比較すると指定条件が増え、例をあげるという要素が加わっていますが、これまでの傾向をふまえた非常に取り組みやすい問題だったと言えます。

      適性検査Ⅱ

      大問1はさいころを扱った問題でした。受検生にとってはなじみ深い題材です。
      問題1は展開図を書く問題で、実際にさいころの面のスケッチを描くものです。問題2はさいころの目を使って式を立てる問題でしたが、ルールに従うことができれば答えることは簡単です。問題3は鏡に映したさいころについて考える問題です。6の目以外が4個ずつ映ることに気が付けば正解にたどり着ける問題です。
      大問2は「日本のくらしと変化」をテーマにした問題で、昨年同様、小問は3問でした。
      問題1は距離の違いによる高さの見え方の変化について考察する問題、問題2は東海道新幹線の路線の沿線の都市と人口、または工業地帯の関係性について考察する問題、問題3は割合の計算を行い、その計算結果をグラフに表し、その結果の数値を資料と関連させて考察する問題でした。昨年と同様に基本的な問題ですので、資料を読み取って考察する力と割合計算のスピードと正確性が重要なカギとなりました。
      大問3は「花粉や黄砂の測定結果」について考察する問題です。
      問題1が「花粉を顕微鏡で観察し、花粉の数を求める」問題で、単位量当たりの計算を必要とします。問題2は黄砂を観測する装置の仕組みの説明から、計測結果を考察する問題です。初めて知る観測装置なので、会話文や図を読み仕組みを理解する力が必要です。問題3は「日本で黄砂が観測される原因と気象状況の関連」について考察し記述する問題です。身近な話題ですが、問題文や資料から観測の方法や分析の仕方を読み取る力が必要な問題でした。

      適性検査Ⅲ

      2018年から適性検査Ⅲが導入されました。大問2題、小問8題の構成でした。30分という短時間で解ききる力が必要です。
      大問1は、問題1・問題2が為替レートに関する問題、問題3・問題4・問題5が図形の問題でした。
      問題1・2については計算力が問われ、いかに短時間に答えを導き出せるかがポイントになります。問題3については、比較的容易ですので絶対に落とせない問題です。問題4・5は文中にある法則をいかに素早く読み解き、実際の問題へと運用させられるかがポイントになります。
      大問2は、規則を読み取り推理する問題です。
      小問3題の構成です。小問1から順に新しいゲームのルールを理解していく必要があり、“時間があれば解けそう”な問題になっています。決して目新しい問題、取りかかりにくい問題ではなく、あわてずに落ち着いていれば解ける問題でした。

  • 2017年度 適性検査分析
    • 適性検査Ⅰ

      出典:枡野俊明「日本人はなぜ美しいのか」による
      出題形式:文章数は、昨年では二文章型でしたが、今年は本文が一文章型になりました。設問の字数制限は、問題1・2は昨年と同様「百字以内」でしたが、問題3は「四百字以上四百五十字以内」と五十字少なくなりました。文章は、日本文化である「おもてなしの心」を題材にしたもので、具体例が多く要旨がつかみやすい文章でした。文章が読みやすく、例年の出題形式と変わらない点ではやや易化したと言えますが、問題1で「本文中の例をあげる」という条件が含まれていたり、問題3で「具体的に」という条件がついていたりと、設問自体の条件を読み落とすと失点しかねない入試であることには変わりはありません。
      内容:問題1は文章の中で、筆者が「跡を残す」とはどのようなことだと説明しているかを、本文中の例をあげて説明する問題です。「玄関前の掃除や打ち水」や「部屋に漂うお香のかおり」が例としてあげられている点をつかみ、「跡を残す」という表現が何を意味するかを考えることで解ける問題でした。問題2は「茶の湯の一連の所作をしているあいだは、ひとことも発することはありません」という部分の理由を問う問題でした。なぜことばを発する必要がないのか、傍線部付近から丁寧に読み込んで解いていきます。問題3は「あなたは将来、海外から日本に来た方にどのようにして『おもてなし』をしようと思いますか。」という内容の作文問題でした。本文をふまえることと、具体的に書くという条件があります。もし自分が「おもてなし」をする場面になったらどうするか、といったことを本文にある「おもてなし」にふれながらくわしく書くということを想定しています。適性検査Ⅰは、総じて昨年よりやや易化したといえます。

      適性検査Ⅱ

      大問3つの構成でした。大問1は「図形」がテーマで、立体の見方・対称性・規則性を見つける問題です。簡単な例を具体的に書き出して、作業をする中で解答を導き出していけるとよいでしょう。特に問題1は必ず得点したいところですが、同じ大きさの正三角形を答えるというようなミスは禁物です。問題2は、Aグループの枚数が(3の倍数+1)、Bグループが(3の倍数)になっていることに注目し、その差の1は3本の対角線の交点がある「き」の三角形であることに気が付ければスピーディーに解答にたどりつけます。問題3は問題文の誘導に従って規則性を検証する問題です。
      大問2は「野菜の栽培と流通」をテーマにした問題でした。昨年同様、小問は3題でしたが、「資料を分析・考察し、記述する問題」と「割合を計算する問題」が出題され、一昨年と似た傾向でした。資料を読み取って考察する力と割合計算のスピードと正確性が勝負の鍵でした。
      大問3は「時間を計ることを題材にした理科実験」を考察する問題です。問題1が「太陽、ふり子、ろうそく」のいずれかの法則から時間が計れる理由を記述する問題で、教科書範囲の知識が必要とされました。問題2は実験結果を考察し、比例の関係を導く問題でした。問題3は対照実験について考察する問題でした。いずれも、決して目新しいものではなく、あわてずに考えれば正解にたどり着ける問題です。

  • 2016年度 適性検査分析
    • 適性検査Ⅰ

      出典:
      資料A 原研哉「デザインのデザイン」による
      資料B 後藤武・佐々木正人・深澤直人「デザインの生態学」による
      全体を通して昨年とほぼ同じ形式での出題であり、2文章型で文章自体はどちらもやや短めでした。ただし、抽象語句が多いため、注釈を頼りに理解していく必要がある比較的高度な内容でした。問題2の字数指定が昨年の「100字以内」から「50字以上100字以内」に変わり、同様に作文も昨年の「400字以上500字以内」から「400字以上450字以内」に変わり、昨年度に比べて字数が短い問題形式となりました。
      問題1ではデザインする人の認識がどのように変化したかをまとめる「変化を問う問題」が出されました。問題2では「多様性を残したデザイン」を説明している箇所を探してまとめる「言い換え問題」が出されました。問題3は「あなたの身近にある道具」について、3つの条件に沿って記述する作文問題でした。条件が多い作文を書きなれていることが必須ですが、白鷗中の過去問に取り組んできた受検生にとっては典型的な出題だったと言えます。

      適性検査Ⅱ

      大問3つの構成でした。大問1は「渋滞」を題材にした作業中心の問題で、ルールと条件に従い作業を行えば平易に解答を導き出すことができました。必ず得点しなければならない問題です。
      大問2は「資料の読み取り」の問題でした。小問は3つあり、そのうちの1つが「歴史」をテーマとした問題だったため、驚いた受検生も多かったのではないでしょうか。今回の大問2では、3つの小問を通して「資料内容を正確に読み取る」「関連のある事柄を探す」「条件に沿って考える」という力が試されています。取り組む問題を選び、解きやすい問題を確実に得点することが高得点のカギとなりました。
      大問3は「アゲハチョウの幼虫のからだのしくみと蛹化する環境についての実験」を考察するものです。資料から幼虫の体のしくみを考える問題が1問、実験結果から結論を導き説明する問題が2問の、小問3題で構成されています。

  • 2015年度 適性検査分析
    • 適性検査Ⅰ

      出典:
      資料A 福井謙一「学問の創造」より 資料B 羽生善治「大局観」より
      2つの文章を読む形式でしたが、本文読解を問われたのは資料Aが中心でした。問題1・2はいずれも百字以内、問題3は四百字以上五百字以内で、昨年と同様の字数指定でした。
      内容:資料Aは比較的難易度が高く、論理表現や比喩表現が多用されている文章でしたので、一読ではつかみづらい内容でした。問題1では比喩を含まずに答えるために「言い換える」力が問われました。問題2は「科学的直観」の定義を問う問題でした。問題3は将来の目標について資料A・Bをふまえる作文問題でした。指定条件が3つあり、その形式に当てはめて書く力が求められました。

      適性検査Ⅱ

      大問3つの構成でした。大問1は「うるう年」を題材にした計算中心の問題でした。うるう年の計算法がきちんと説明されていたので、受検生は得点しやすかったはずです。
      大問2は会話文形式で、図が5つに表が1つ、小問3つで5ページというボリュームのある問題構成でした。話題自体は東京オリンピックをテーマに展開しますが、各小問はそれぞれ人口推移と世代別割合、物価の変化、地図の読み方に関する問題でした。どの問題も資料を読み取れば得点できる問題でしたが、計算・解答では条件があり、それぞれの設問で細かい条件が多く提示されているので、条件を丁寧に確認して答える必要があります。
      大問3は「発泡スチロールでできた立体を水中に沈め浮力により水面上へ打ち出す実験」について考察するものです。小問3題で構成されています。

  • 2014年度 適性検査分析
    • 適性検査Ⅰ

      今年から、作文の問題が適性検査Ⅰとして出題され、適性検査Ⅱが作文だった昨年までと順番が変更されています。作文の問題は、開校初年度から一貫して「資料」と名付けられた出題でしたが、今年は一般的な読解問題と同様の体裁で出題されました。出典は大岡信「みち草」による文章で、昨年は2つの文章から出題されていたのに対し、今年はこの文章のみでした。設問は3つで、問題1が百字以内、問題2が同じく百字以内、問題3が四百字以上五百字以内で、合計で六百~七百字程度となっています。
      問題1は「梅の花」と「桜の花」のちがいを対比する問題で、白鷗中では頻出する設問形式でした。それぞれの花についての記述を丁寧に追い、対比のバランスに注意しながらまとめることができているかがポイントです。問題2は文中に引用される「『西行の桜の歌』が特別に愛されてきたことについてどのように説明されていたのか」を答える問題でした。説明部分がはっきりしていますので、流れに沿って具体表現に偏り過ぎないように言葉を選んでまとめれば得点できました。問題3は作文問題で、「現代の私たちは、桜とどのように親しんでいるとあなたは考えますか。」という問題に、「文章をふまえつつ、思い出や体験をふくめて」という条件がついたものでした。条件に対して正対しながら段落を構成し、現代の私たちの体験として納得・共感できるような体験を書くことができたかが合否を分けそうです。

      適性検査Ⅱ

      大問3つの構成でした。大問1は「水の状態変化」に関する問題でした。基礎的な問題が並び、受検生は得点がしやすかったはずです。
      大問2は「資料の読み取りと割合の計算」の問題でした。資料をじっくりと読み込んで、人数と割合の区別をしっかりつけることができれば、正解できる問題でした。
      大問3は「パズル・規則性」の問題でした。条件を理解し柔軟に対応できる力を試される問題です。問題自体はシンプルでした。粘って注意深く考えることが求められる、得点差のつく問題だったと言えるでしょう。

      ボーダーラインについて

      適性Ⅰは昨年度と比較しても、難易度はさほど変わりません。65~70%の得点を取っておきたいところです。適性Ⅱは昨年よりもやや易しめの出題でしたので、75%がボーダーラインとなりそうです。

  • 2013年度 適性検査分析
    • 適性検査Ⅰ

      昨年度は「算数系」→「文系」→「白鷗中の特色である江戸と東京に関する問題」というならびでした。今年は江戸と東京の問題の代わりに「理科系」→「文系」→「算数系」というならびになりました。
      [1] 虹の反射についての問題でした。近年の問題傾向とは異なり、平成21年度大問3の「月の動き」のような理科系の問題でした。しかし、問題を比べてみると図は比較的わかりやすく、会話文中で説明もされていたので、多くの受検者が正解を導き出すことができたことでしょう。
      [2] 読書と学習時間の表やグラフを用いた資料読解問題でした。文系の資料読解問題の中では計算しやすい数値であり、また[問題3]の表の特徴を答えさせる問題もオーソドックスなものでした。この問題は落とせないところです。
      [3] パズルの問題でした。昨年に比べて問題数は一問多くなりましたが、作業の説明が丁寧に書かれており、少なくとも[問題2]までは確実に得点したいところです。
      問題傾向は昨年と大幅に変わり、手がつけやすい問題が多く出題されました。一方、毎年出題されていた俳句の問題、そして江戸と東京に関する問題が今回は出題されなかったことが、今年度一番の特徴と言えるでしょう。難易度はここ近年と比べて比較的易しくなりました。

      適性検査Ⅱ

      出典:資料1 日高敏隆「人間はどこまで動物か」 資料2 秋野翔一郎「イソップ寓話集」
      最近の3年間は、資料文書1題、設問2題の形式でしたが、今年度は、平成21年度と同じ資料文書2題、設問2題と少し形式が変わりました。「問題1」では、動物行動学者である著者の作品から、「熱帯と日本とギリシアと南フランスにおけるセミの生活の様子」から、イソップ寓話集の話でギリシアで生まれた「セミとアリ」の話が、日本に伝わる間に「セミ」が「キリギリス」に変わった理由を200字以内でまとめる問題です。
      まずイソップ物語は、動物や植物を擬人化して教訓や風刺を伝えようとする寓話で、最初話は口伝えで広まったため、同じような話が多く、題名は同じでも違う話になっているものもあります。資料1から、セミは、熱帯系の昆虫で、ヨーロッパや北アメリカでは種類も少なく知名度が低かったため、セミがキリギリスやコオロギなどの昆虫に変わったことが読み込めているかが解答のカギとなります。
      「問題2」では、生き物が登場する日本の話を取り上げ、生き物が日本人の社会やくらしの中で親しまれてきたことを昨年と同じく600字程度で記述する問題です。比較的書きやすい設問ですが、「題名」「登場人物や生き物の名前」「その生き物を用いてことわざや俳句を書く」という3つの条件が満たされていないと条件違反となります。 昨年まで適性Iで出題されていた「短歌・俳句を作る」問題がこの問題2に含まれました。適性Iで「短歌・俳句」の問題が見当たらず安心していた受検生も驚いたことでしょう。総合的にみて例年の適性検査Ⅱよりも多少易しくなったといえるでしょう。

      ボーダー

      適性Ⅰ、適性Ⅱともに、全体的に易しくなった予想されるので、65%は確保したいところです。

  • 2012年度 適性検査分析
    • 適性検査Ⅰ

      大問3題構成でした。都立中全体で理系重視の傾向が強まる中で、文系的要素の問題も多く出題されています。特に特徴的なのは大問2の問題1で、東京スカイツリーの展望台からの眺めを想像して五・七・五の十七音で表現させるという内容。俳句のように表現するために幅広く想像する中で、五・七・五にあてはめて表現させる問題でした。想像したものをそれぞれの音で表現し答えていく力が求められます。その他大問1は規則性を正しく理解して答えれば比較的得点しやすかった問題でした。また大問3は方角と干支を絡め、23区の順番と位置の関係を問う問題が出されており、東京都の学校ならではの視点が特徴的でした。ここでは、なぜ千代田区が東京23区の中心かの知識ではなく、正確に記入していくことからわかることをまとめるのがポイントで、単なる知識ではない思考力を高めていくことが求められています。

      適性検査Ⅱ

      適性検査Ⅱの出題形式は、初年度から一貫して「資料」と名づけられた文章についての記述問題と作文で構成されています。「資料」に採り上げられた文章は、平成19年度に物語文が一度だけ出題されたのを除くと、「資料」の文章がA・B二つの文章だった年度もふくめてすべて説明的文章からの出題になっています。 これまでに出題数の変化などがありましたが、本年度は2題構成で、[問題1]は本文についての120字の記述問題、[問題2]はテーマを二つの中から選ぶ選択式の作文というものでした。ここで特筆しておきたいのは、これまでに比べて本年度は600字程度と字数が増えたことです。本校の出題形式が次年度以降どうなっていくのか想像するのは難しいところですが、200字という短い作文・600字の長い作文のいずれについても対応できる柔軟さが要求されていると考えておくのがよいでしょう。