3歳親子のキッザニア初体験リポート

inter-edu's eye

これまでスーパーバイザーへのインタビューやリピーターママの座談会でご紹介してきた“こどもの秘めた力”を検証するべく、保育園に通う3歳男児のキッザニア初体験に密着しました。エデュテインメント施設でこどもが発揮した力とは? そしてパパとママが得た気づきとは? ハラハラドキドキの家族の1日を追いました。

企画・編集:インターエデュ・ドットコム

プロフィール

莉玖くん

莉玖くん

3歳9か月。保育園の2歳児クラスに在籍。乗り物が大好き。初めての習い事として、英語の学童保育のサマースクールを体験。4月から幼稚園の年少クラスに入園予定。

【教育方針】
・人に対する思いやり、感謝の気持ち、誠実さを大切にする
・将来しっかり家族を守っていけるような自立心と強さを持つ
・視野を広げ、どこにいても自分を表現できるよう、コミュニケーションツールとして英語を身につける

パパ・ママの声

【体験前の気持ち】莉玖はとても活発で、保育園では1つ上のクラスのお兄ちゃんたちと遊ぶことが多いです。ただ、場所見知りする性格で、先日の幼稚園の面接ではひと言も話しませんでした…。本人は何日も前からキッザニアに行くことを楽しみにしていましたが、一人で何かをするのは今回が初めてなので、親としては不安でいっぱいです。

お仕事体験スタート!

訪れたのは平日の午前中。ママにべったりの莉玖くん、1人でパビリオンに入ったり、英語で挨拶したりできるかな?

消防署

最初に向かったのは消防署。受付が終わり、ママの手を離してパビリオンの中に入っていった莉玖くん。周りを探りながら、ぎこちなく歩く後ろ姿に、「緊張して足取りが重いですね。大丈夫かな」とママは呟きます。しかし、スーパーバイザーに「What’s your name?」と聞かれると、「My name is Riku.」と答えていました。離れた場所で見ていたママは「すごい!」とびっくり。

※キッザニアではすべてのパビリオンで簡単な挨拶や自己紹介を英語で行っています。毎週水曜日には、約半数のアクティビティが英語で行われる「English Wednesday!」も実施されています。

受付が終わり、ママの手を離してパビリオンの中に入っていった莉玖くん

スーパーバイザーの指示に従い、ピシッと整列。
消防士の仕事の説明に続き、緊急事態に備えて迅速に動く訓練が始まりました。

緊急事態に備えて迅速に動く訓練
防火服に着替え消防車で現場へ向かいます

すると火災発生の連絡が! てきぱきと防火服に着替え、消防車で現場へ向かいます!

消火作業
莉玖くん、自信に満ちた表情です

ホースを持って消火!立派に初仕事をやり遂げました。

莉玖くん、自信に満ちた表情です。
報酬として受け取ったキッゾを手に、パパとママの元へ元気に駆けてきた莉玖くん。周りを警戒しながらパビリオンに入っていったときとは別人のよう。その変化にママは、「挨拶できた莉玖を見て、開始5分で泣きそうになりました。ハラハラしっぱなしでしたが、ほっとしました」と胸の内を明かします。

通信会社

次に向かったのは、2020年11月にオープンした新しいパビリオン「通信会社」です。
仕事内容は、通信エリア設計士として基地局の設置計画を立てること。
携帯電話がつながる仕組みや、第5世代移動通信システム「5G」について学びます。

新しいパビリオン・通信会社

パビリオンの案内板には、おすすめの年齢が5歳からと書かれていて3歳には難しそう。
でも、スタッフは体験者の年齢に合わせた説明をしてくれるので、莉玖くんも最後までしっかり話を聞いていました。

莉玖くんはしっかり立ったまま話を聞いていました

仕事体験を見守るパパ・ママは、「人の話に黙って耳を傾けるタイプではないのに、今日は真剣にスタッフの方の説明を聞いています。莉玖にはまだ難しい内容かと思うのですが、私たちには目もくれずに集中していますね」と、普段との違いを語ります。

仕事体験を見守るママ
基地局の設置計画に挑戦試行錯誤して基地局の設置場所を考えます

パビリオンの中央にあるテーブルディスプレイで、基地局の設置計画に挑戦します。
ディスプレイに映るのは街の地図。基地局は「ビル局」「コンクリート柱局」「電柱局」の3種類があり、それぞれ設置できる場所に制限があるため、どこに何を設置すべきか考えなければいけません。基地局の模型を地図上に置くと、通信が可能になるエリアがディスプレイに表示されます。莉玖くんは、街全体が5Gのエリアになるように、試行錯誤して基地局の設置場所を考えます。
 体験後、計画内容がプリントされた「5G基地局計画書」を成果物として受け取りました。

ちょっとお疲れモードの莉玖くん

2つの仕事を真剣に取り組んで、ちょっとお疲れモードの莉玖くん。通信エリア設計士は、体験するたびに設置場所を変えたり、別のエリアを担当できたり、新しい発見がある仕事なので、再び体験した時には、自らの成長に気付くことができるかもしれません。

地下鉄

休憩を挟んで地下鉄の運転士を体験。ユニフォームを着用し、ワクワクする気持ちを抑え切れない莉玖くんは足取り軽くパビリオンの中へ。運転席のシミュレーターはパパ・ママの姿が見えない奥まった場所にありますが、臆することなく進んでいきました。

地下鉄の運転士を体験
指差し確認をして「出発、進行!」一つひとつの作業を落ち着いて行っていました

任務は車両基地から豊洲駅まで地下鉄を走らせること。運転席に座り、加速やブレーキの仕方を学ぶと、指差し確認をして「出発、進行!」。莉玖くんは掛け声とともに地下鉄を発進させます。加速してからも、制限速度を確認したり、警笛を鳴らしたりと、やるべきことはたくさん。莉玖くんは、一つひとつの作業を落ち着いて行っていました。

保護者はパビリオン前のモニターで、運転中の我が子の表情を見ることができます。乗り物の中でも電車が好きで、家から電車のおもちゃを持ってきていた莉玖くん。パパは「休憩中とは目の輝きが違いますね」と笑います。

入り口では、モニターで運転中の我が子の表情を見ることができます

豊洲駅まで安全に地下鉄を走らせて、仕事体験は終了。初挑戦ながら、運転技術のチェックで6点満点のうち5点を獲得し、スーパーバイザー(キッザニアのスタッフ)に褒められていました。今度来たときにはパーフェクトを狙おう!

豊洲駅まで安全に地下鉄を走らせて、仕事体験は終了

仕事体験の合間には…

キッザニアでは、キッゾという通貨が流通しています。こどもは仕事体験をすると報酬としてキッゾを受け取り、サービスを受けるときにはキッゾを支払います。キッザニアにはデパートや銀行、電子マネーセンターがあるため、キッゾで買い物をしたり、銀行口座を開設して預金したり、電子マネーとしてチャージしたりと、リアルな経済活動をしながらお金について学ぶことができます。

銀行で口座を開設

銀行

貯まったキッゾを銀行に預金しました。なんと、金利は年利10%!口座開設をすると黄緑色の財布とキャッシュカードをもらえます。そのキャッシュカードを使って、キッザニアの街にあるATMで、自分の預金をおろすことができます。

電子マネーセンターで
「e-kidZoカード」をゲット

電子マネーセンター

キッザニアの街でもキャッシュレス決裁を体験できます。電子マネーセンターで、キッゾをチャージして「e-kidZoカード」を発行してもらいました。残高チェッカーでクーポンをゲットできるチャンスも!

バスに乗ってキッザニアの街を一周

乗り物好きの莉玖くんは、今度はお客さんとして観光バスの旅を楽しみます。作ったばかりの「e-kidZoカード」を使い、電子マネーで乗車料金を支払いました。
車内ではバスガイドが街の名所を案内してくれます。消防署の前を通ると、一緒に仕事体験をしたスーパーバイザーが手を振ってくれました。

バスに乗ってキッザニアの街を一周

お菓子工場

最後のパビリオンは、莉玖くん念願のお菓子工場です。
ハイチュウが好きな莉玖くん。お菓子工場では、自分の手でブドウ味の“うずまきハイチュウ”を作ります。

まずは入念に手洗いをします
まずは入念に手洗いをします。
スーパーバイザーと力を合わせて細長く引き伸ばします
作業台で板状の生地を丸めたら、細長く引き伸ばします。
ハイチュウを手作業で器に入れます
機械で均一にカットされたハイチュウをケースに入れます。
金属探知機で混在している物がないかをチェック
そして、金属探知機で混在している物がないかをチェック。
安全な食品を作るために必要なことを学びます。
シールを貼ってパッケージのデザインに挑戦
最後は、シールを貼ってパッケージのデザインに挑戦。箱の製造者の欄には莉玖くんの名前が印刷されていました。

完成したハイチュウを成果物として受け取り、上機嫌の莉玖くんでした。

体験を終えて

4つの仕事体験を終えた莉玖くんは、「楽しかった!」と笑顔。パパとママに「消防士になって火を消したよ」「街には救急車や宅配車もあったよ」と報告していました。

パパ・ママの声

パパ・ママの声

最初はかなり緊張していて、ぎこちないようすでしたが、途中から少しずつリラックスして楽しんでいました。運転士のおすすめの年齢は5歳以上でしたが、乗り物が好きな子だったら3歳でも十分楽しめると感じましたね。
一方で、対象年齢は同じでも、通信エリア設計士の仕事は莉玖にはまだ難しかったかなと思いました。本当ならワーッと泣き出しそうなところを、「いま、この仕事は僕に任されているんだ」と、自分の責務を理解して最後までやり切ったことに、「こんなに集中力があったのか」「3歳なりの責任感があるんだな」と驚きました。通信会社では莉玖のそんな一面を見ることができて、とても嬉しかったです。
2か月前の幼稚園の面接では名前が言えなかったのに、今日は英語で自己紹介をしていたので、こどもの成長を実感し、親子で大満足の1日になりました。

キッザニアの初体験で、ひと回りもふた回りも成長した莉玖くん。帰りがけ、「次はゲームクリエイターや救急救命士を体験してみたいね」と親子の会話が弾んでいました。

帰りがけ、親子の会話が弾んでいました

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:KCJ GROUP INC.