適性検査型の入試を実施する私立中学に注意を｜掲示板スレッド

最近、公立一貫校人気に乗じて生徒数を増やそうと、東京を中心に適性検査型の入試を実施する私立中学が増えていると感じます。適性検査型の勉強一本で勉強してきた子供を持つ保護者のなかで、


「せっかく勉強してきたのだから、落ちたら公立中学進学ではもったいない。適性検査型の試験を実施している私立も受験しようかしら?」


と思う保護者もいるでしょうが、注意が必要かと思います。中途半端な私立中学入学は絶対に勧めません。

適性検査型の入試を実施する私立中学は、慢性的な生徒数不足で困っている学校がほとんどです。不況の影響で、生徒数不足に悩む私立中学は更なる生徒数減少が確実ですから、あの手この手を使って入学者を増やそうとしています。適性検査型の入試を実施する私立中学が増えているのは、学校側の生徒数を増やしたいという思惑があります。


どこの学校とはあえて言いませんが、入学者の3分の1以上が退学したことで有名な都内のブラック私立中学も、生徒数増を狙って適性検査型の入試を導入するようです。お気をつけください。


最初から私立中学との併願を前提に勉強しているケースならともかく、はじめから公立一貫校、都立一貫校一校狙いで適性検査型の勉強をしている場合、中途半端に私立中学を狙っても、本来の実力よりはるかに低い学校にしか合格できません。（なかには、小石川向けの勉強をしてお試しで御三家を受けたら合格してしまったというレアケースもありますが、例外中の例外です）


適性検査型の入試を実施する私立中学なら合格できるでしょうが、それらの学校は生徒数が極端に少なかったり、実は評判が最悪な学校であったりする場合が多々あります。（ブラック私立に入学してしまった保護者のほとんどが、入学前の説明会や見学会ではまったく見極められなかったそうです。）


また、公立一貫校残念組の多くが、公立中学校進学後に学力上位層をキープしているという現状があります。そもそも公立中学校では、勉強の習慣が中1から付いている子が多くはないため、勉強の習慣が既に身についていて、適性検査型の勉強で知識量や思考力で大きなアドバンテージのある公立一貫校残念組が、上位層を維持するのは当たり前ともいえます。


実際に、09年度高校入試組では、都立一貫校残念組が日比谷をはじめとする都立トップ校に相当数合格しています。都立一貫校への合格実績を売りにする某塾では、今年になって突然、今までほとんどいなかった日比谷などの都立難関校合格者が激増しました。都立一貫校残念組がそのまま高校受験コースに上がった結果といえます。


この時期、わが子が一生懸命に勉強してる姿を見て、「不合格ならかわいそう。どこか私立も検討しようか」と悩む保護者は多いはず。しかし、割りきって考えることが大切です。「公立一貫校がダメなら公立中から高校受験」と。さもないと、弱みに漬け込んで生徒数増加を狙うトンデモ私立中学によって、わが子の学校生活を台無しにされるかもしれませんから…