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学力以外の強みを活かせる 私立高校の推薦入試

推薦入試の特徴は?

推薦入試とは、毎年1月~2月に一般入試より先に行われるもので、成績優秀な生徒や、優れた実績を持つ生徒が、受けられる入試形態です。
入試内容は①調査書、②面接、作文(小論文)があり、一言で推薦入試といっても大きく下の3つに分けられます。

単願推薦

その高校のみを受験し、他の高校は受けない受験方式。合格するとその高校に必ず入学しなければいけませんが、その分、合格ラインは下がります。受験する高校の推薦基準を満たして、推薦をもらえればよほどのことがない限り合格することができます。

併願推薦

埼玉・千葉などの私立高校で設けられている制度。多くの場合、2科目、3科目の適性検査があり、併願受験できる代わりに単願と比べると合格ラインは上がります。

自己推薦

学校内外で優れた活動実績、特技などを持つ生徒が、受けられます。面接では、実績・特技について聞かれます。

推薦入試の流れとポイントは?

①推薦の意志があるかどうか中学校の先生に申告

自分がなぜその学校を希望するのか、アピールできるところはどこなのかをしっかり考え、中学校の先生に伝えましょう。

②推薦で受験できるか中学校で審査

推薦入試はいわば学校の代表です。学校側もしっかり審査をします。もし通らなかった場合は気持ちを切り替え、一般入試を視野に入れましょう。

③願書、志望理由書を高校へ提出

願書、志望理由書はいわば、自分の思いを学校に伝える第一段階です。自分の言葉で、高校に伝わるように書きましょう。

④試験本番(1~2月)

面接では突飛な質問ではなく、「志望動機」、「中学校生活のこと」、「入学後に何をしたいか」などが聞かれます。緊張はすると思いますが、落ち着いて答えるようにしましょう。

⑤合否通知受け取り

合格すれば、入学は決定です。不合格であった場合は、一般入試で頑張るしかありません。スイッチを切り替えましょう。

推薦入試を受けられる条件は?

私立高校の推薦入試を受けるためには下記3つの条件をすべて満たす必要があります。

在籍する中学校の校長から「推薦状」がもらえること

推薦入試を受ける受験生はいわば中学校の代表です。中学校長が認め、推薦状をもらえた受験生が推薦入試にのぞむことができます。

受験する私立高校が第一志望

これは上記でご紹介した「単願推薦」の場合になりますが、単願推薦の場合、合格率が上がる代わりに公立高校や他の私立高校の推薦入試を受けることができません。

各私立高校が定めている推薦基準を満たしている

各校が定める推薦基準を満たしている必要があります。推薦を受ける基準は私立高校によって異なります。それを知るためには学校説明会などで配られる募集要項やホームページを確認しておく必要があります。

推薦基準を満たすために必要な「内申」とは?

推薦入試を受ける場合、「スポーツの大会で優勝」、「作品展で優秀賞を受賞」などの輝かしい功績だけでなく、「内申」が必要になってきます。

内申って何?

内申図

ほとんどの中学校では学期の修了ごとに通知表が手渡されます。この成績をもとに中学校から高校へ提出されるのが「内申書」です。主要5教科(英語、数学、国語、理科、社会)は主に中間テスト、期末テストの点数。課題の提出、授業態度。実技4教科(体育、技術・家庭科、音楽、美術)は上記に加えて実技発表や作品提出によって評価されます。

いつの内申が高校にはいくの?

多くの私立高校では中学3年生の成績の合計をもとに内申点が算出されます。しかしだからと言って、1・2年生の成績が無関係というわけではありません。中学3年生になってから例え主要5教科の成績が上がっても、それまでの授業態度が悪かったりすると、中学校の先生の印象は良くありません。推薦入試を受けるには、日頃のふるまいも大切になってきます。

ワンポイントアドバイス

私立高校では推薦入試では、部活動や生徒会活動の実績、英検・漢検などの検定・資格の取得などにより加点となる学校もあります。推薦入試はその内容上、全員が受けられるわけではありませんが、少しでも可能性を持ち、挑戦してみたい受験生は、中学校の先生に相談してみましょう。