中学2年生SGプレコース体験授業に密着!【エデュスタッフ訪問記】

前回に引き続き、日本大学高等学校・中学校(以下、日大中高)の授業をレポートします。
今回訪問したのは総合進学プレコーススーパーグローバルクラス(以下、SGプレコース)。この日は中学2年生が次年度のコース選択に向けて、希望者による授業体験が行われます。2年生にとっては次年度どのコースに進むのかを選択するにあたっての大事な時間です。どのような授業が行われたのでしょうか。

SGプレコースとは

「世界を舞台に活躍したい」という目標を持つ生徒に向けたクラスです。海外大学や国公立大学・難関私立大学のグローバル系学部への進学を視野に入れ、英語をツールにさまざまな体験学習を行います。ネイティブ教員による授業で英語力を深めるほか、コミュニケーション能力、思考力を備えた高い英会話スキルを育みます。習熟度別に取り出しクラス、ノーマルクラス(TTクラス)に分かれて授業を行っています。

躍動感あふれるネイティブ教師による授業

生徒を迎えるネイティブの先生
 ”Welcome!”と先生の明るい挨拶からスタートしたTTクラスの体験授業

2024年度にスタートした中学3年プレコース。スタートして1年目ということもありますが、2年生が3年生の授業を見学すること自体、同校では初めての試みとのことです。

授業参加は希望制。まずは授業を見てみたいという生徒から、SGプレコースに進級を希望する生徒と動機はさまざまです。今年度の中学2年生はAFコース(アカデミックフロンティアコース)、GLコース(グローバルリーダーズコース)あわせて6クラスあり、この日体験授業を希望した生徒は両コースから82名になりました。

授業では4つのグループに分けて、取り出しクラスとTTクラスの授業を10分ずつ体験します。もちろんどちらのクラスも授業はすべて英語です。

英語の4技能を楽しくゲーム形式で−TTクラス

TTクラス(ノーマルクラス)の授業はアカデミーコモンズで行われました。実践的な英語の学習として4技能(Reading、Writing、Listening、Speaking)をゲーム形式で学ぶ内容です。まず2年生は3〜4人ずつのグループに分かれます。そこに3年生が1〜2人ほど加わり、一緒に考えながら取り組んでいました。

問題は英検準2級から2級レベルのものです。

例えば、Readingではタイムトライアル形式で次のような問題が出題されました。
SGプレコースの生徒と中学2年生には、異なる4つの求人広告が提供されます。さらにこの広告について6つの問題が出題され、生徒たちは協力して正解を考え、回答はロイロノートで行います。100%正しい回答を最初に送信したグループが勝ちです。

練習問題を考える生徒たちの写真

3年生の先輩を中心にみんなで話し合いながら問題を解いていく

生徒をサポートするネイティブの先生

授業を進める先生、生徒をサポートする先生の2人体制。困っている生徒にはすかさずサポート

idiomをテーマに授業を展開した取り出しクラス

TTクラスの授業が終了すると、取り出しクラスが行われる図書閲覧室へ移動します。

取り出しクラスの授業は、普段使用することのない英語のことわざ(idiom)について考え説明するという内容です。

取り出しクラスの授業もグループに分かれて進行。各グループには取り出しクラスで学ぶ生徒1名がサポート役として配置されていました。

授業ではまず先生が例としていくつかのことわざを紹介し、生徒たちはそのことわざについてどのような文脈で使われるものか、その意味について話し合い、調べた結果をクラスで共有します。ただ話し合うだけでなく、ことわざを使った例文を作成したり、絵で表すなど、ことわざの多様な世界を知り理解を深めていくような内容です。

ことわざを紹介するネイティブの先生
英語のことわざについて説明する取り出しクラス担当の先生

先輩が自己紹介している写真
まずは先輩から自己紹介

用意された全員参加型のクイズ形式で答える練習問題もあり、グループで話し合いながら楽しい授業のようにも見えますが、あまり聞き慣れない英語のことわざや、ネイティブの先生からの説明を聞き逃さないよう生徒達はとても真剣な様子。3年生がリーダーとなって適宜サポートを入れながら、限られた時間の中で一生懸命考えていました。

サポート役だった取り出しクラスの生徒からは、「2年生の英語力が高くて驚きました。私が2年生のときよりすごい!」という感想が聞かれました。

タイムトライアル形式の練習問題

点数が高いチームを発表している写真
正解数が多いチームに拍手!

「まずはチャレンジしてほしい!」生徒たちへの期待

体験授業終了後、中学2年生担当の藤原くみ子先生にお話をうかがいました。

エデュ:3年生と一緒に授業を受けるというのはなかなかない機会だと思います。本日の体験授業についてご感想をお聞かせください。

藤原先生:実は当初、授業は見学するだけという予定でした。でも募集をしたところ思いのほか希望者が多く、グループ制にしないと教室に入りきらないくらいになったのです。そこで、グループ制にするのであれば、せっかくだから一緒に授業を受けてみませんか、とネイティブの先生からもご提案があり今回のような体験授業形式になりました。

取り出しクラスの写真

エデュ:初めての試みということでしたが実施されていかがでしたか。

藤原先生:まずSGプレコース生の英語力の高さに改めて驚くと同時に、コミュニケーション能力の高さを感じました。2年生に対し、とても優しく積極的に声をかけてくれて、2年生たちも安心して授業を受けていたようでしたし、とても良い試みになったと思います。

エデュ:取り出しクラスの3年生が、先生からの説明を補足しながらリードしていた様子が見られました。

藤原先生:3年生がとても大人に見えました。先輩という対場に立ったときにしっかり対応できる生徒たちに成長を感じました。

エデュ: SGプレコースで体験授業を実施しようと思われた理由を教えてください。

藤原先生:2年生から見ると、「SGプレコースの英語レベルが高すぎる」「ハードルが高い」というイメージがあるようでした。でもこのコースは「英語を頑張りたい、スキルアップしたい」「海外研修に行きたい」「将来は海外で仕事をしたい」という生徒に向けたコースです。また3年生はあくまでも「プレ」の段階であり、高校に入る際、また進路変更することも可能なので、まずはやってみてほしい、意欲的に取り組むことが大事、ということを分かってもらいたいと思い企画されました。

参加した2年生からは「先輩たちすごい」「レベル高い」という感想がありましたが、「先輩かっこいいな」「こんな風になれたらいいな」という思いを持って挑戦してくれたらと思います。

編集後記

今回のような体験授業は先生たちにとっても初めての試みです。2年生を受け持つ先生方も生徒たちの様子や、SGプレコースの授業に関心を持っている様子が見られました。3年生の授業を体験したことで新たな目標を持った生徒もいたはずです。

プレコースの選択は1月に行われたとのこと。この日見学した生徒たちはどのような選択をしたのでしょうか。きっと新年度のプレコースに向けて期待を馳せていることでしょう。

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