埼玉県公立高校の入試制度、選抜の仕組みは? 2022年入試の内容は?

埼玉県公立高校の入試はどのように行われるのでしょうか。一般入学者選抜にスポットをあて、入試の特徴や2022年入試、また今後予定されている学校改編について紹介します。
(本記事は2021年8月17日時点で発表されている情報をもとに作成しています。)

選抜の仕組み

埼玉県では学区による受験校の縛りはなく、県内在住であれば、居住地に関係なく志願することができます。

調査書(内申書)

学習の記録(内申点)は、中学1年生から3年生までの各学年9教科の成績が考慮されます。
9教科の成績を5段階評価した45点満点の評定合計を使用し、学校ごとに決められた各学年の比率で計算していきます。例えば「1年:2年:3年=1:1:2」という学校の場合だと、内申点は45+45+45×2=180点満点ということになります。

このほか、学級活動、生徒会活動、部活動の実績や取り組みを評定した「特別活動等の記録」の得点、選択教科の学習記録、英検などの資格取得、ボランティア活動、出欠状況などの記録を評価した「その他の項目」得点が調査書に記載されます。

合否の判定は2段階の選抜

合否の判定は2段階の選抜

学力検査の得点(5教科合計500点満点)のほか、前述した調査書の得点および、その他の資料(面接や実技がある場合)の得点に、各校で定めた定数を乗じて得点を算出し、その合計値をもとに合格者を選抜します。

選抜は第一次選抜、第2次選抜の2段階による選抜です。

第1次選抜

一般募集の定員60〜80%を合格とします。学力検査と調査書の点数の比率を変えて選抜され、6:4〜4:6と各学校において定めた割合で選抜します。

第2次選抜

1次選抜で不合格となった20〜40%の中から選ばれます。また2次選抜では1次選抜と異なる観点から選抜すること目的に、学力検査:調査書の比率は7:3〜3:7と変わります。

埼玉県の高校入試の特徴

トップ校で出題される「学校選択問題」

埼玉県の公立高校入試では学校の判断で、数学と英語のみ応用問題を含んだ難易度の高い「学校選択問題」が出題されます。「学校選択問題」を出題するのは主に上位校が多く、2022年入試では新たに、さいたま市立大宮北高校でも実施されることが発表になりました。

2022年入試での学校選択問題実施校

浦和高校、浦和第一女子高校、浦和西高校、大宮高校、春日部高校、川口北高校、川越高校、川越女子高校、川越南高校、熊谷高校、熊谷女子高校、熊谷西高校、越ケ谷高校、越谷北高校、所沢高校、所沢北高校、不動岡高校、和光国際高校、蕨高校、さいたま市立浦和高校、さいたま市立大宮北高校、川口市立高校

特定の教科に配点比重を置いた「傾斜配点」

専門学科のある高校では一部で、特定の教科に比重を置く「傾斜配点」を行っています。
2021年入試では以下の高校で実施されました。

外国語科(コース)…英語の配点が2倍:大宮光陵、春日部女子、越谷南、坂戸、南稜、和光国際
人文科…英語・国語・社会の配点が2倍:春日部東
理数科…数学・理科の配点が2倍:大宮、市立大宮北、川口市立、熊谷西、所沢北、松山

配点は各校のホームページまたは埼玉県教育委員会のホームページで掲載されていますので、最新の入試要項をよく確認しておきましょう。