都立高が男女定員枠撤廃へ enaに聞く高校受験への影響(2ページ目)

私立校とは異なる出願先の最終決定タイミング

制服が人気を呼ぶ学校とは盲点でした!合否のボーダーラインを踏んでいる塾生の出願に際しては、どのような注意点がありますか。

福家先生:事前に発表される倍率を見てから出願校を変えることは、行政の意図もあって難しくなりました。なぜなら、発表されてから出願するまでの期間が短く設定されている(発表翌日)からです。そんな理由で、倍率を見てから出願先を決定するのではなく、予想値の上下で選択肢を用意するように指導しています。例えば「倍率が2倍を超えていたらどうするか」といったものです。

米田先生:内申点が出されるタイミングの12月に、出願校の候補を3校選択させます。その頃に学校見学をする余裕は無いのですが、候補を3校までに絞り込んでおけば情報収集に間に合います。倍率発表日には本人の意思で出願校を本決定します。

福家先生:コロナ禍の時期からWEB出願が主流になり、以前と比べて2週間は前倒しで出願するように学校から言われるようになりました。なかには冬休み期間中に出願する場合もあります。模試の結果を見ることもできないほど早い時期に出願先を決めなければいけないんですよ。

米田先生:女子には出願先を変更しない傾向があるように思えます。もしかしたら、せっかく親子一緒で目標にしてきた志願校を変えなければいけないことに引け目を感じるのかもしれません。心の整理ができる時間的余裕を与えてほしいです。

男女定員枠の撤廃に関して、保護者からは不安の声が上がってきていますか。

福家先生:まだ表立って深いところまで聞かれたことはありませんが、潜在的な不安を解消するために、enaでは「内申点を意識して」学校の定期テスト対策に取り組み、制度の変更に左右されない程度に塾生個人のレベルを引き上げていくようにしています。多くの塾生に対して定期テスト対策を実施しており、今後もどう施策していくべきか、引き続き情報収集を続けている段階です。

さまざまな変化が続く教育業界ですが、enaの先生方はどのように対応されていきますか。

福家先生:2021年に学習指導要領が改訂され、今年で3年目です。評価する際の観点として、新たに「主体的に取り組む態度」が加わりました。今まで以上に、提出物の評価が重視されるようにもなりました。期限以内に提出するだけでなく、演習した際に間違えた理由や、授業外に調べたことなどを加えることで評価を上げることができます。
そこでenaでは、復習ノートを使用して「問題を間違えた理由を考え、記述して記録に残す習慣」を付けさせており、発言数ではなく主体的に取り組む姿勢を育てるようになっています。これは内申点にも反映される重要な要素です。
毎日の学習量から身につける知識や受検テクニックだけでなく、普段の受講態度からも学ぶ姿勢(内申点に響く要素)を育めるところがenaの強みです。今後も塾生の活躍にご期待ください。