【中学受験2022】都立中高一貫校の応募倍率! 10校の平均倍率は4.66倍

2月3日に行われる東京都立中学校の受検が迫ってきました。そこで、1月21日(金)に東京都教育委員会から発表された、令和4年度(2022年度)東京都立中等教育学校及び東京都立中学校入学者決定応募状況(一般枠募集及び特別枠募集)を踏まえて、応募状況を詳しく見ていきます。

10校合計の応募人員は7,152、昨年から約300名の減少

東京都立中学校の一般枠応募人員・倍率(2022年度および2021年度)

東京都立中学校の一般枠応募人員・倍率(2022年度および2021年度)

はじめに、2022年度と2021年度の違いについて見てみましょう。

両国高等学校附属と大泉高等学校附属の募集人員が2021年度の120名から、2022年度は160名に増えています。これは2022年度の高校募集を停止し、中学募集の規模を拡大する計画によるものです。

10校合計の募集人員が80名増加したことと、10校の応募人員が7,461名から約300名減少したことにより、平均倍率は5.13から4.66に減少しています。

加えて、2017年度から2020年度まで約6倍だった倍率が2021年度、2022年度と減少していることも見て取れます。

その理由は、両国高等学校附属と大泉高等学校附属の募集人員増と少子化の影響、ならびに都立中受検はこれまでが過剰な高倍率であり、私立難関校や人気校と同様の倍率(約3~4倍)に落ち着く動きであることが挙げられます。

富士91名、立川国際62名、2021年度より応募人員

10校合計の応募人員が減少した中、富士高等学校附属と立川国際中等教育の応募人員が増加しています。

富士高等学校附属は、2021年度からSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されました。都立中高一貫校としては、小石川中等教育に続く2校目の指定校です。6年間にわたる理数教育カリキュラム、さらに、東京メトロ丸ノ内線「中野富士見町」駅より徒歩1分とアクセスがしやすい学校として、受検生の評価を得たと言えそうです。

立川国際中等教育については、2022年4月から東京都立立川国際中等教育学校附属小学校が開校し、全国初の公立小中高一貫教育校となることで注目されています。

校名に「国際」とある通り、帰国生の受け入れ、英語教育・国際教育に力を入れています。

また、進路実績も好調で、2021年度は東京大学現役合格者が4名、卒業生数149名に対し国公立大学現役合格者は合計51名、早慶上理・GMARCHの合格者数も多い結果となっています。こういった点から応募人員が集まったと言えるでしょう。

コロナ感染拡大を受け、2月25日「特例による検査(面接)」を実施

1月21日(金)に東京都教育庁は、オミクロン株による新型コロナウイルス感染症への感染拡大を受け、一般枠募集の2月3日の検査日に受検できない者に対し、2月25日(金)「特例による検査」を実施することを公表しました。

応募資格は、「新型コロナウイルス感染症の感染者等であったため、出願した都立中学校を受検することができなかった者のうち、特例による検査の措置を申請し、当該都立中学校長から承認を得た者」となります。

検査内容は「個人面接」となり、選考方法は、「報告書点が一般枠募集合格者の報告書点の最低点以上である者のうち、報告書点と面接点とを合計した総合成績の順位により合格者を決定する。」とあります。

今後も、検査に関する重要事項が伝えられる可能性もありますので、東京都教育庁や学校のWebサイトを確認するようにしましょう。

■参照元

・令和4年度(2022年度)東京都立中等教育学校及び東京都立中学校入学者決定応募状況(一般枠募集及び特別枠募集)
・都立中高一貫10校応募倍率から見る入試の状況【2020年度】から見る入試の状況【2020年度】
・東京都立立川国際中等教育学校「進路状況」
・令和4年度東京都立中等教育学校及び東京都立中学校入学者決定における特例の措置について