最終応募倍率が初めて4倍を下回る
都立中高一貫10校の応募人員・倍率推移(2023〜2025年度)
学校名 | 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | ||||
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募集人員 | 応募人員 | 倍率 | 応募人員 | 倍率 | 応募人員 | 倍率 | |
小石川 中等教育 |
※160 | 551 | 3.55 | 684 | 4.41 | 745 | 4.81 |
白鷗 高等学校附属 |
※170 | 640 | 3.90 | 688 | 4.20 | 746 | 4.55 |
両国 高等学校附属 |
160 | 608 | 3.80 | 700 | 4.38 | 775 | 4.84 |
桜修館 中等教育 |
160 | 612 | 3.83 | 705 | 4.41 | 864 | 5.40 |
富士 高等学校附属 |
160 | 526 | 3.29 | 566 | 3.54 | 574 | 3.59 |
大泉 高等学校附属 |
160 | 590 | 3.69 | 667 | 4.17 | 734 | 4.59 |
南多摩 中等教育 |
160 | 599 | 3.74 | 596 | 3.73 | 662 | 4.14 |
立川国際 中等教育 |
130 | 431 | 3.32 | 529 | 4.07 | 494 | 3.80 |
武蔵 高等学校附属 |
160 | 381 | 2.38 | 421 | 2.63 | 471 | 2.94 |
三鷹 中等教育 |
160 | 706 | 4.41 | 769 | 4.81 | 924 | 5.78 |
合計 | 1,569 | 5,644 | 3.60 | 6,989 | 4.03 | 6,989 | 4.45 |
東京都教育委員会公表の資料をもとにインターエデュにて作成
※小石川中等教育学校:一般募集の募集人員は、160名から、特別枠募集での入学手続人員を差し引いた数
※白鷗高等学校附属中学校:一般募集の募集人員は、170名から、特別枠募集での入学手続人員を差し引いた数
応募人員増は南多摩のみ。小石川は133名減に
最近では応募人員が減少傾向になり、2020年には平均倍率が4倍台になった都立中。未だ都立最難関私立中よりは高いものの今年の平均倍率は3.6倍と、初めて4倍を下回る結果となりました。
昨年度より応募数が上回ったのは南多摩のみ(昨年比3名増、倍率0.4ポイント増)となり、そのほかの学校は応募者数が減少しました。
最も減少したのは小石川で昨年度684名から133名減少して551名に。倍率も0.86ポイント減少し3.55倍と初めて4倍を切りました。次いで立川(98名減、−0.75ポイント)、桜修館(93名減、−0.58ポイント)、両国(92名減、−0.58ポイント)となっています。10校のうち倍率が4倍だったのは三鷹のみとなりました。
もともと都立中は私立に比べ学費が安く、既存の公立中と比べ、多様な学習カリキュラムが揃っていることで人気となっていました。しかし、修学支援制度の拡充や、2024年には東京都が「私立高等学校等授業料軽減助成金」、「私立中学校等授業料軽減助成金事業」(年額10万円上限)において所得制限を撤廃するなど、金銭面において私立校へのハードルも低くなってきています。
加えて近年では「我が子にあった学校を」というニーズの高まりから、学校独自の多様な学習プログラムが組める私立校の取り組みが注目されています。入試においては、自分の得意な科目で受けられる入試を設けるなど、多様な入試形態を実施する学校が増えました。こうしたことからも私立中に受験生が流れる傾向は今後も続くと見られます。
■参照元
・令和7年度(2025年度)東京都立中等教育学校及び東京都立中学校入学者決定応募状況(一般枠募集及び特別枠募集)