【解答速報2020】社会の問題・課題への関心が問われる 難関中学社会の入試問題

inter-edu’s eye
1月14日の浦和明の星女子中学校からスタートしたインターエデュの解答速報。御三家をはじめとする難関12校の入試問題と解答を公開しています。模範解答は東大生・医大生が作成。手ごたえのある問題も複数あり、学生同士で議論する様子も見受けられました。東大生・医大生をもうならせる中学入試問題。今回は開成中学校・駒場東邦中学校・渋谷教育学園渋谷中学校の社会に注目しました。

【開成中学校】東京湾で「トイレ臭」がした原因を掘り下げよ!

開成中学校の社会の大問3は水に関する問題。その中で今回注目したのは問7です。2019年8月にお台場海浜公園にて開催したオープンウォータースイミング大会で、参加した選手からトイレ臭がするという声が上がったことは記憶に新しいと思います。問7はなぜそのようなことが起きたのか、東京の下水が合流式であることをヒントに解答させる問題でした。

開成中学校の社会の問題

トイレ臭がすると報道があった当時、Twitterではなぜ東京湾に下水が流れてしまうのか、その理由を端的に述べたツイートがバズりました。そのため、親子で話をしたご家庭もあったことでしょう。普段からこういった情報を家庭で話題にし、なぜこのようなことが起きるのかインターネット等で調べる。そういった関心の持ち方が大切と伝えているようにも感じます。
また、社会問題を非難するだけでなく、根本的な原因を探り解決することにも目を向けてほしいという、学校側のメッセージもあったかもしれません。

(※解答は「開成中学校2020年度の社会解答」にあります。)

【駒場東邦中学校】ダイバーシティで必要な他者を知る力

駒場東邦中学校の社会の問8は、問題の最初に記載されている長文にある「外国から日本にきた人が、出身国の文化や習慣のちがいで、とまどうこともあるかもしれません」という内容を踏まえた問題です。今や学校もダイバーシティ。外国から来た子どもたちが、日本の子どもたちと同じように楽しく学校生活を送れるよう、大人だけでなく子どもも異文化を深く理解しることは大事ですね。そういったメッセージも感じられた問題でした。

サウジアラビアからみたヨシオ君はイスラム教徒です。イスラム教では飲食において厳格な決まりがあり、豚やアルコールが禁止されていること、イスラム教徒が1日5回の礼拝が義務付けられていることは、中学受験生であれば知っていることと思います。

駒場東邦中学校の社会の問題問8-1

そういったイスラム教に関する知識を踏まえたのが「サウジアラビアと日本の小学校の時間割や給食献立をもとに、言葉のちがい以外で2つ具体的に説明しなさい」という問いです。一つは食事にかんすることだと容易に想像できますが、もう一つはちょっと難しかったかもしれません。

(※解答は「駒場東邦中学校2020年度の社会解答」にあります。)

【渋谷教育学園渋谷中学校】SNSで盛り上がった参議院選挙戦

渋谷教育学園渋谷中学校の社会の大問3の問1は、2019年7月に開催された第25回参議院議員選挙に関する問題です。

渋谷教育学園渋谷中学校の問題大問3の問1

Twitterで参議院議員の状況を見てきた方は、この問題を出題する意図が知りたくなると思います。問題の穴埋めは用語を知っていれば答えられますが、受験生が時事として知るには広い視点での関心の高さが求められます。

また大問4では新聞配達で取り入れられた新サービスに関する問題。モバイルページからサービスに関する情報を読み取り、年齢別人口の変化を踏まえてサービスが提供されるようになった社会背景を、なんと100文字で答えさせるというもの。東大生はかなり手ごわい問題だったと感想を述べています。

渋谷教育学園渋谷中学校の問題大問4

昨年に発表されたPISAの調査結果では、情報の質や信ぴょう性を判断する力も読解力だとしてWebサイトや投稿文、電子メールなど多様な形式のデジタルテキストを使った問題が出題されましたが、それらの問題の正答率が日本において低かったということが伝えられました。

大問3の問1と大問4は広い意味で情報リテラシーに関する問題とも言えます。インターネット上にあふれる情報を取捨選択し、日々の生活や学業、仕事に活かしていく力がこれから必要になるという学校側のメッセージも感じられました。今後このような傾向の出題が増えていくかもしれません。

(※解答は「渋谷教育学園渋谷中学校2020年度の社会解答」にあります。)