そこで終わりではない。中学受験終了後のあっという間の3週間の出来事(2ページ目)

入学前の学習準備。親ができることを模索した日々

同時に中学入学まで、勉強面での準備も進めました。
肝心なのはこれから彼が初めて学ぶ英語です。当時はまだ小学校でも英語学習がない時代。中学1年の最初で英語につまずいてしまうと、後が辛いんじゃないかと思ってのことでした。進研ゼミは続けていましたが、ただテキストを見るだけでは理解が進まないだろう、ということで縁あって、英語塾でも有名な平岡塾に行かせることにしました。

平岡塾は、会社の事務所を置いていた場所のすぐ近くにあり、英語塾では有名ということを知らないまま、「なんか、たくさんの子どもが歌ったり踊ったりしていたり、机に向かって書いていたりしてるな。塾?児童劇団?」と思っていたのです。
調べてみたら、寺子屋式の多読を主にした英語塾ということで、とても興味を持ち、また授業が終わったら事務所によってもらって一緒に帰ることもできるなぁと思ったので、3月からそこに通わせることに決めました。
平岡にはその後中3の夏まで通い、おかげで英語に関しては彼の得意科目にすることができました。

次は数学。これは彼の親友も通っていたSEGへ、春期講習から通塾し始めました。
ただ、SEGはさすがにレベルが高く、数学嫌いのきっかけを作ってしまったかもしれません。それでも学校の数学はそれなりの成績を修めていたので、それは中学受験の勉強で培った下地が生きたようにも思います。

ちなみに息子本人は、入試結果を知り「そっか、そんな感じもしてた」と彼なりの整理もしていた様子。そこから一切中学入試のことを、私たちの前では振り返りませんでした。
「あのときこうしておけば…」という後悔がないわけではないですが、そうした彼の態度もあったから、「落ちた」という事実を振り返る間もなく、彼に用意できる最善の環境は何かを模索し、突っ走ることもできたのかもしれません。

入試がどんな結果であろうが、子どもは前に進んでいくものだし、前に進む子の環境を整えることができるのは保護者だけ。そんなことを実感した濃密な、本当にあっという間の3週間の思い出です。