【2020年度(令和2年度)都立中学入試状況】併設型学校の倍率が前年度より上昇(2ページ目)

2021年度以降の受験は大学入試改革の影響は必然

続いて都立中受験の次年度の動きをenaの分析から見ていきましょう。

私立大学の定員厳格化で受験生の流れが変わる

2018年度から私立大学の定員厳格化にともなって、大学の受験動向も大きく変動し、安全思考の流れ(「【2020年度国公立大学志願状況】志願者数低下の中、北海道・四国では増加に」)がその下の中高の選び方にも影響が出ています。前述したように私立中学受験においては大学附属校人気が続いてきましたが、これも2020年度は頭打ちとなりました。

さらに都立でも安全志向で下位の学校に流れており、次年度も安全志向の傾向は続くと思われます。

併設型学校の高校募集停止で中学枠増?

すでに発表されているとおり、併設型学校においては高校の募集を停止することが予定されています。白鷗は未確定ですが、現在決まっている学校ですと、2021年は武蔵・富士です。2021年は、新小6年生、2022年は両国、大泉で新小5年生がちょうど受験に挑む時期となります。

enaでは高校の募集が停止されることで、中学の募集枠が1クラス分(40名)程度拡大するのではないか、と予想しています。

edu’s point

改めて2020年度の状況を確認し、併設型学校の高校募集停止のインパクトが大きかったことがわかりました。受験できる都立高校が少なくなるという状況は、高校からと考えていた受験の前倒しを検討する生徒も増えてくるでしょう。