お子さまと一緒に気軽な知的体験「大学博物館」の魅力(3ページ目)

全国にあるさまざまな大学博物館

次に、全国の大学博物館を見てみましょう。

北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学といった旧帝国大学には、いずれも総合博物館が置かれています。中でも北大の総合博物館は、前身となる札幌農学校以来の400万点にものぼる標本や資料を400万点以上も備えた大規模なものです。

名称
休館日 開館時間 入館料
北海道大学
総合博物館
月曜日(祝日の場合は翌平日)
9/1,12/18-1/4など
10:00〜17:00
6〜10月の金曜日のみ〜21:00
無料
東北大学
総合学術博物館
月曜日(祝日の場合は翌平日)
年末年始、お盆、8月最終日曜日
10:00〜16:00
大人150円
小・中学生80円
名古屋大学
博物館
日・月曜日
10:00〜16:00
入館は15:30まで
無料
大阪大学
総合学術博物館
日曜日、祝日、年末年始
10:30〜17:00
入館は16:30まで
無料
九州大学
総合研究博物館
毎週月曜日、ほか
10:00〜17:00
入館は16:30まで
無料
(※一部有料のイベントもあり)

※2019年9月現在

他にも、国公立大学を中心に、全国各地の大学に、それぞれの大学の特色や設置された背景などがよくわかる大学博物館が数多く設置されています。
たとえば、古くから鉱山開発が盛んだった秋田県の地域特性がよくわかる秋田大学の鉱業博物館、「越中富山の置き薬」の伝統を受け継いだ富山大学の和漢医薬学総合研究所、民族薬物資料館(一般公開は公開日のみ)、日本で唯一の海洋学部をもつ東海大学の東海大学海洋科学博物館(海のはくぶつかん)、多くの文化人や劇作家を輩出している早稲田大学らしい、全国で唯一の演劇専門の博物館である早稲田大学坪内博士記念演劇博物館、伊勢神宮のお膝元で、日本文化の起源である神道の研究を行っている皇學館大学ならではの神道博物館などです。

さらに、各地の生物学系の教育・研究を行っている大学に附属植物園や水族館が置かれているほか、芸術系の大学による美術館なども多くあります。こういった大学附属の植物園、水族館、美術館等については、稿を改め、またいずれご紹介したいと思います。

本格的な「知」に気軽に触れられる大学博物館

広く一般に公開されている大学博物館なら、公開講座やオープンキャンパスなどに参加するよりも、敷居は高くないのではないでしょうか。入館料も無料か安価に設定されているところがほとんどなので、ご家族で遊びに行く感覚で、気軽に行ってみることができます。
さらに、大学博物館の多くは、大学のメインキャンパス内にあります。大学の普段の雰囲気を肌で感じたお子さまが、「ここの大学で勉強したい!」と密かに決意してくれたらしめたものですね。

そこまで欲張らなくとも、大学博物館の展示・収蔵品は、展示物であるとともに学術的にも価値のあるものばかり。そんな「知」が集積された大学博物館へ、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?