「下流の宴」　林真理子著　毎日新聞連載｜掲示板スレッド

＞納得できないさん

　新聞の連載小説や文芸欄の質の一般的な良し悪しについては、何十年も読み続けているわけではないので
私などは何とも申し上げられません。

ただ林真理子さんについてだけ言えばたびたび皆さんが書かれてるように、
１．上昇志向が強くセレブリティに憧れがある
２．物欲が強くいわゆるブランド物が大好き
３．容姿に対するコンプレックス、美人に対する嫉妬を
あからさまに描き、逆にそれが売り
と言う独特の作者イメージがあり、読者は常にそれと抱き合わせで
次々発表される作品を読む形がある程度定着していると思われます。他の作家さんとそのあたり、かなり違った読まれ方をされていると思います。
極端に言えば林真理子と言う女芸人の出すタレント本としての一面があると思います。

そんな小説が新聞に連載されるなんて許せない、と言うお気持ちには私もかなり同意いたします、ただ
個人的な感想を言えば新聞小説はもともと当たりはずれが大きくて（何十年も前のことは知らないですよ)
９：１くらいで最近は外れかなあと正直思ったりもします、
私としては最近の連載の中で「下流の宴」だけ群を抜いてひどいかと言うと
そこまでの気もしないわけです。

あと、例えばアルコール中毒患者に正面から
「そんなにお酒ばかり飲んだらだめでしょう。」と意見するだけが
その人をまっとうな道に戻す唯一最善の方法ではないと思うのです。
くだらない生き方をしているくだらない人間を
面白おかしくだらだら描いている小説であっても、
その中に「こんな世の中これでいいのか」と言うメッセージ、毒が時に隠されていることも
ないではないと私は思うのですが甘いですか？


＞読んでおられますかさん
今の日曜版の「ひそやかな花園」はとても好きです、
「もしもし下北沢｣もとてもいいと思いますね。

毎朝楽しみさん
ありがとうございました!
連休中、留守の間、隣の人に取ってもらっていたのですが、
｢小説読みたいから返して」
とは言えず・・
すっかりパニックってしまいました。
これですっきりしました。
また、一段と読むのが楽しくなりそうです！

タマちゃんファンさんや、Disney 鴨さんの投稿にあったように、公立、私立に対する考えの違いで対立というのは、十分ありえますね。
ただ、今は、公立に対する不安感（ゆとり教育な学級崩壊など）がありますから、さしもの北沢も中学受験くらいは選択肢の一つにすると思います。
ただ、小学校は公立にするでしょうね。
関東と関西の私立と公立に対する考えの違いは、有名な私学の多寡によるものでしょう。
地域レベルでも、有名な私学が近くにあれば、受験させるのは、東西関係なしですから。
まあでも「自主的な勉強をきちんと習慣づければ、オール公立でも、問題なし」と北沢が主張して譲らないというのも、ありえます。

もし、北沢が中学・高校を有名大学受験目的の私立学校で過ごしたとあれば、楽しみにしています様のように中学受験を選択肢の１つにするかもしれないと思いますね。ちなみに、私は京大出身の人を２人知っていますが、２人とも中学・高校の６年間を有名大学受験目的の私立学校出身でしたよ。

北沢母が薬剤師をしながら女手ひとつで北沢をあそこまで
育てた、というのが今日の時点で浮上してきましたね。
珠緒が医師を目指している事を踏まえるとどこか示唆的です。

翔の祖母も下着の販売で苦労しながら子どもを一人前にした。

なんとなくですが、下流の宴に登場する女たちが大きく二つのカテゴリに
分けられるような気がします。

自分の力で人生を切り開いてきた翔の祖母、珠緒の母、北沢の母。
そして、現在立ち向かっている珠緒。
これらの人々は見栄を捨ててでも守りたいものがあった様子。
それに対して、由美子と可奈はどちらかと言うと他力本願で、
他人からどう見られているかが自分の価値観のプライオリティだった。

私は翔の祖母の出方が今後楽しみです。タマちゃんがんばれ！

可奈が登場するとイライラすると以前に当欄に書きました。そして珠緒の切実さ、ひたすらさに惹かれ、珠緒に応援したくなると。
顧みて、自分のなかに可奈に似た要素が多いからだと気付きました。
本日の珠緒のけなげな手紙に、正直ホロリといたしました。
この真摯さは私には無い。それで珠緒に入れ込むのかも。
こんなふうに自分を見つめ直させてくれる小説を、日々手渡してくれる林真理子さんに深謝です。

反応としては遅いですが・・・
可奈「高校まで公立」だったんですね。意外です！
あの見栄っ張りなお母様、娘にはお受験考えなかったのでしょうか？私はあの母娘の仲が前からどうも気になっておりました。由美子は母への手紙で可奈の結婚相手について「良い人で可奈を大事にしてくれそう」もしくは「少し冷たい感じで心配」など、普通の親なら一番気になる人柄について何も触れてなかったし・・・。


でも・・・様
＞読者は常にそれと抱き合わせで 次々発表される作品を読む形がある程度定着していると思われます。


あまり林作品を読んでいない私が言うのもおこがましいですが、、、同感です！


「ひそやかな花園」角田光代さんの作品はミステリー要素が強いですね。先が気になって仕方ありません！一気読みしたいです。

確か、ショウちゃんを中高一貫校に行かせるつもりなので、加奈にはそこまでお金をまわせなくて・・というようなものだったと思います。高校に入るときも、加奈さんはブランド高校を希望したようですが、「そういうところは、下から入ってくるお金持ちのお嬢様のための学校」とお父さんに説得されていたような。

ここではあんまり評判のよくない加奈さんですが、私は案外好きになってきました。その生き方を自分が出来るかどうかはともかく、あそこまでの上昇志向は凄い。自分と相手の価値（あくまでも世俗的な）をピタリと測るあのクールな目線は、とても二十代前半の女の子とは思えません。
あのエネルギーを仕事に回せば、加奈さんは結構やるんじゃないのと感じています。案外、林真理子さんも加奈のこと気に入って書いているんじゃないかとこっそり思っているのですが。

余談ですが、ひそやかな花園、私も気に入ってます。日曜日だけなので、以前の回を忘れていたり、登場人物を「こいつ誰だっけ」などと思ってしまうのが欠点です。１冊にまとまったら読もうと思います。