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総評

H23、H24と開成中はかなり簡単な問題が続きました。単純な知識のほか、物理や化学の計算問題も、開成志望者にとっては解き慣れたものが多く出題されたことにより、ポイントとなるような問題は少なく、少しのミスが命取りになるような入試でした。
昨年は難化し、理科でつきにくかった点差が、はっきりついたと思われる出題でした。てこのような定番の問題はひねりが加わり、実験器具の使い方が久しぶりに登場し、解きにくいと感じた受験生も多かったはずです。
今年は、昨年の流れに沿いつつやや易化した印象です。
難問というレベルのものはなく、サービス問題も多少あったもの、「題意を正確にとらえられているか」や「本質を深く理解しているか」で大きく差がつくであろう問題が積み重なりました。
生物は、ここ2年で傾向が変わったように見受けられます。以前は実験や資料読解問題に加えてやや詳しい知識問題が出題されていたのですが、昨年と今年は思考問題のみになっています。

今年の特徴は以下の4点です。

1.典型的な計算問題なし

力学や化学計算といった多くの開成志望者が得意にしている問題は出題されず、計算問題は全体で2問のみ。その2問はそれなりの難度だったものの、計算で稼ごうとしていた受験生には不利だったかもしれません。

2.生物の知識問題なし

例年、図を含む植物や動物の詳しい知識が出題されてきた開成中ですが、昨年に引き続き、出題がありませんでした。知識問題は、天体、実験器具からの出題で、平易なものでした。

3.資料読解は「図」

例年主に生物で登場する読解問題。今年も生物で出題されましたが、今年の問題はリード文が短く、図から情報を拾っていく問題でした。難度はさほど高くありませんが、気づくまでに時間がかかった受験生もいたと思われます。

4.あなどれない実験器具

開成ではよく出題されますが、軽視されがちな知識事項です。ここで全問正解するのは意外に難しいため、しっかり対策を取って得点源にしておいた受験生は、他での小さなミスをカバーできたことでしょう。

難易度分類

[1]問1 A 問2 B 問3 B 問4 A 問5 B
[2]I B
II問1(A) A (B) A 問2 A 問3 B 問4 B 問5 A 問6 A
[3]Ⅰ問1 A 問2 A 問3 B 問4 A
II問5 B問6 B問7 B 問8 A
[4]問1 B 問2 A 問3 C 問4 A 問5 B 問6 B
A:開成志望者ならば絶対に正解したい問題
B:題意を正確にとらえたか、および着眼点によって差がつく問題
C:やや難。時間配分により飛ばしても可

問題別寸評

[1]圧力

今まで男子校ではあまり出題されなかった圧力による体積変化、および温度による体積変化が出題されました。対策を取っていた受験生は少ないと思いますが、内容は標準的で、慣れていなくてもほとんどが解けたと思われます。
一部算数を使って値を処理しなければならない問題もありましたが、そのレベルは開成志望者にとって高いとはいえないでしょう。
また、グラフをかかせる問題は昨年に続き出題されましたが、昨年よりはずっと簡単なものでした。

問1 グラフをかく問題
数値をかき入れてつなぐだけのサービス問題です。
問2、3 圧力と体積の計算
グラフが正確にかけていれば読み取るだけですが、ずれていると間違えてしまいますから、多くの受験生はグラフを見るとともに計算でも確認しようとしたはずです。
おもり0でもピストンや空気の重さがあるはず…
などと考えながら下の方をみると、体積と圧力の関係が説明されています。そこからは空気の重さを1として比例式などで解けば、2問いっぺんに解けます。
もちろんグラフを正確にかいて値を読み取り→問2、その後に問3でもかまいませんが、まずいのは問2の下の文を読まずに問2を計算で出そうとしてはまり込むパターンです。読まなくても予想はつく内容なので、知っていれば問題ありませんが、おもり0のときに重さがあることに気付かないと膨大な時間ロスになったことでしょう。
問4、5 温度と体積の計算
問4は規則性を読み取るだけの易問、問5はその規則性を使って絶対零度を探す問題でした。「それ以下にならない温度」=「体積が0になってしまう温度」と気付けるかがポイント。絶対零度の存在およびそれが-273℃であることを知っていると裏づけが出来てよりラクになったことと思います。

[2]実験器具・実験操作

昨年に続き、実験器具の出題です。昨年よりは簡単でしたが、ひっかかりやすい問題があったり、穴埋めに入る言葉が思いつきにくかったりと、難しくないわりに差がついてしまう問題です。

I 混合物を分離する実験操作
鉄クギとホウ酸とガラスの粉を分離する問題。注意力が必要な問題になっています。選択肢の中から、鉄とホウ酸を変化させずに取り出す方法を選び、順に並べるだけですが、ミスを誘います。

II 実験器具の扱い
問1 実験器具の名称
毎年数問は出題される、びっくりレベルの易問が今年も出ました。
問2 穴埋め
メスシリンダーのめもりを1/10まで読んでいるか、という基本問題。
問3 穴埋め
「容積」という言葉を思いつかなかった受験生もいたでしょう。あまりこだわり過ぎないほうがよい問題です。
問4、5、6 上皿てんびんの使い方
問4のてんびんをつりあわせる操作は、かなりややこしい問題です。さらに、「調整出来ないもの」を選ばせ、さらに「すべて」と書いてあるのに答えは1つ。ミスを誘う要素満載の問題でした。引っかかった受験生も多かったことでしょう。 問5、6は基本的な知識問題だったので、ほとんどの受験生が正解したと思われます。

[3]月・星・日食

例年、開成の天体は凝った問題が多く、易化していた時期も天体がポイントになっていたのですが、今回は比較的シンプルでした。といっても豊富な知識と深い理解を要求する問題が多く、レベルは高い状態で保たれています。 1年遅れで金環日食の問題が出題されたことに驚いた受験生もいたかもしれません。さほど難しくはありませんが、作図しないと解けない問題もあり、差がつきやすかったことと思われます。

I 月・星
問1 星の名称
平易な知識問題。
問2 三日月の見える時間と方位
昨年は二十七日月で同じ問題が出ていました。サービス問題が続いています。
問3 星の動き
8月の下旬の夜10時に天頂に見えた星を、夕方西の空に観察できる季節を考える問題。まずこの題意を正確にとらえられたか、そして動きを計算できたか。
動きを計算すると答えは冬になりますが、夏の星座は冬には観察できないのでは?と悩んだ受験生もいたはずです。しかし、夏の大三角は北よりを通るので、地平線上に出ている期間が長いから大丈夫、と判断するのがベスト。しかしそこまでしたのは少数でしょう。
問4 一日後の月の位置と形
開成志望なら当然知っている知識問題。
II 日食
問5 2012年の5月に観察された日食の時間
実際に観察した記憶があれば正解できたことと思います。
問6 皆既日食と金環日食を判断する問題
作図をしないと正確に判断できない問題です。日食の図には何度も接しているはずですが、それを正確に再現出来るかが勝負です。
問7、8 月・太陽・地球の距離と大きさ比較
問7は想像力が要求される問題です。月面に立ってみたら、地球は太陽よりずっと大きいはず。
問8は解き慣れた問題でしょう。

[4]枝のつき方のグラフ(図)

今までの読解問題と一味違う、図の情報をひとつずつ照らし合わせて確認する、読み取りプラス作業が必要な問題でした。あまり出題されていない形なので見方が分からないとアウトですが、それほど難しくはないため、対応できた受験生も多かったと思われます。
例年に比べ問題の誘導が丁寧で、ひとつひとつ追っていくと解けるようになっていますが、「誘導にのる」ことが苦手なタイプには逆に解きにくかったかもしれません。全問正解した、あるいはほとんど解けなかった、と両極端に分かれた可能性があります。

問1、3 図を比較して対応するものを探す問題
与えられた図の意味を理解し、それが問の図とどう対応していくのか照らし合わせていく問題です。実は単純に数と枝の線が対応していると気付けば簡単です。気付くまでにかかった時間も重要となります。
問3は一見複雑ですが、ひとつひとつ確認していけば単純。その作業が出来るかを試されています。
問2 枝の数を比べる問題
数えるだけの易問。
問4 データからの正誤判断
該当する箇所は見つけやすいので、ここまでで苦労していても復活可能な問題です。
問5 ガイドに従ったデータ処理 素直に読み従っていけば解けてしまう問題ですが、それが苦手な受験生は苦労したかもしれません。
問6 実験結果の考察
問5の考察問題ですが、問5が出来なくても解けるので正答率は高かったことと思われます。

[1][2]では差がつきにくいため、勝負は[3]の天体のやや難問題を取るか、[4]の資料読解で取るか、どちらかです。難度は[4]のほうが低いので、早めにコツをつかんで、簡単! と思えた受験生は理科で稼げたことでしょう。

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受験ドクター

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分析を担当した講師紹介

松岡 葵先生

松岡 葵 講師 東京理科大学理学部卒業後、日能研にて教鞭をとる。現在受験ドクターでご活躍中。結果を出す指導法には、受験ドクター講師全員が信頼を寄せる。理学部出身のバックボーンのある指導は、理科センスも身につくとの声多し。わかりやすく丁寧な指導で、生徒の「わかる!」を引き出し、理科嫌いのお子さんでも必ず理科好きにさせてしまう、受験ドクターお勧めのベテランプロ講師。