私立大学“難化”でこれから視野に入れたい3つのこと

東大をはじめ難関国公立大学を受ける人の多くが受験する私立大学。あくまで第一志望の滑り止めとして視野に入れていると思いますが、今、私立大学の“難化”が大きな注目を集めています。安全校が“滑り止め”でなくなってしまうかもしれません。今回の大学リサーチでは私立大学が難化している理由、そしてこれから考えておきたいことをご紹介します。

なぜ私立大学は“難化”しているのか

なぜ私立大学は“難化”しているのか

まず、なぜ私立大学が難化しているのかその原因を見ていきましょう。

原因1 大学入試の多様化による併願数の増加
現在の大学入試は一般入試のほかに、センター試験利用入試や、3教科型入試、特定科目重視型入試、全学部統一入試、地方入試など実に多彩。合格するチャンスを増やすために、いくつも併願する受験生が大勢います。するとその分、志願者数が増えて競争率が高まるので、合格の可能性も低くなってしまうのです。

原因2 私立大学の定員厳格化
教育の質の向上などを目的に文部科学省が行なっている『私立大学の定員厳格化』。私立大学の入学定員超過に対して、私学助成金(私立大学等経常費補助金)の交付をカットするというものです。2015年までは総定員8,000人以上の大学は、入学定員充足率が1.2倍に抑えられていれば、私学助成金が満額交付されていました。しかしこの基準が年々厳しくなり、2018年では1.10倍となっています。大学経営における私学助成金の影響は非常に大きいので、何とかカットされないように合格者を絞り込む。こういったことが原因で、滑り止めとして受験したはずの私立大学にも合格するのが難しくなっています。