親のため?の転塾(2ページ目)

習い事と塾の両立で悩んでいた、私

動画授業がスタートした4月、我が家では思い切って娘の塾をやめました。
というのも、娘は4年生の終わり頃から、だんだん習い事と塾との両立が難しくなってきていたのです。
5年生になったら、この両立がきびしい状態に、ますます拍車がかかるに違いない。
どちらも課題がたくさん。このまま無理やりこなしていても身につくのだろうか……?
そんなこんなでちょうど転塾を考えていた矢先のコロナ。
娘には、音楽の習い事を続けながらハードな塾の課題をこなす要領の良さはありません。

親としてどこまでサポートしていけばよいのか?
というか手を離せるときはくるのか?
親としては、両方とも中途半端になるならどちらか1つに絞りたい。

日々の予定をこなさせないと!

「とにかく、日々の予定をこなさせる!」
そのことばかり考えていて、私の方がつらかったのかもしれません。
学校も塾も習い事も、全部しっかりと見てやらせないといけないというプレッシャー。
(本人の自主性に任せて放っておけばよいのかもしれないけれど、私の性格ではそれもできない)

ところが、娘にどちらかをやめることを提案すると、意外な返答が。
「どちらも続けたい!」と言うのです。
ものすごい温度差を感じました。
ハードな塾の宿題も、音楽の課題も、「平気だよ」とケロリ。
(我が子とはいえ、自分とは全く違う人間なのだということを改めて痛感しました)

小さいときからスケジュールがいっぱいの生活に慣れているのか、娘は、ハードな生活に全く抵抗がなかったのです。

音楽でプロになることを目指しているわけではありません。
(プロになる才能はないし、努力する才能も今のところなさそう……)

勉強も、どうにかこなしてはいますが、だからといって、しっかり身についているとは限りません。
私から見ると、明らかにやるべき課題があふれています。
あれもこれも、「無」の状態で受け流せる娘が、少し心配になってしまうくらいです。

念を押すように繰り返し尋ねる私に、
「何度聞かれても絶対にやめない!」と言う娘。
やめないという意思だけは本当に固いようです。
(このやり取りの度に、娘と自分とは違う人間だ、ということを何度も痛感……)

結局、4月に塾をやめ、習い事についてはすぐに答えは出せないという結論になりました。

余裕のあるスケジュール

6月、緊急事態宣言が解除されたのを受けて、娘は宿題が少ないといわれている塾へ転塾しました。
この転塾についても、本人の意見を聞くと「どちらでもいい」「習い事も続けられるなら転塾してもいい」という程度の歯痒い答え。
ある意味、私に言われるがままの転塾だったかもしれません。

転塾から3週間と少しが経過しましたが、今のところ、私には娘が余裕のあるスケジュールで塾の課題にも習い事の練習にも取り組めているように見えています。
相変わらず本人は淡々と過ごしていますが、自分がやりたいことのために時間を確保しようとしているように見えます。

STAY HOMEという不思議な期間を経て、娘の家での時間の使い方が少し変わったような気がします。
私も、前とは少し違う時間を過ごしています。

さて、転塾が吉と出るか、凶と出るか。
今のところ確実に言えることがひとつだけあります。
それは、今回の転塾は、親の私のイライラを減らすためには効果テキメン!だったということです。