中学受験、年末年始・1月の過ごし方はここに注意!

いよいよ中学受験本番が迫ってきました。家族が一丸となり、受験に向けて勢いをつけていく時期です。その勢いを持続させ、本番にピークを持っていくにはどうしたらよいのでしょうか。中学受験専門の人気プロ家庭教師、安浪京子先生にうかがいました。

ミッション1.冬期講習の密度とペースを持続せよ!

インターエデュ:中学受験生は、年末年始をどのように過ごしたらよいのでしょうか?

安浪京子先生(以下、安浪先生):「ペースを崩さないこと」につきます。冬期講習がよいペースメーカーになります。年末は31日や元日に正月特訓のある塾もあり、冬期講習中は基本的に朝から夕方まで講習があって、受験生は長時間の勉強、あるいは勉強密度の高い状態で過ごしています。しかし、その勉強密度は、半日勉強を休むようなブランクで簡単に崩れてしまいます。
「お正月に息抜きも必要だから…」と初詣やゲームをやって半日ぐらいゆったり過ごしてしまうと、意識が勉強以外に向いてしまい、勉強に向かおうと思っても簡単に前のような密度に戻れなくなるのです。

1泊の帰省を考えているご家庭もあるかと思いますし、初詣へ行ってお守りを買うなどの気分転換も大事です。ただし、「ペースが崩れる」ということだけは心に留めておいてください。そうすれば「急にうちの子のやる気がなくなった」と焦ることもありませんし、崩れたペースは数日かけて取り戻せば良いのです。

インターエデュ:密度について具体的に教えてください。

安浪先生:密度とは「集中力」です。冬期講習に行っていると、授業中にぼーっとしたり、帰ってから勉強しない子はさすがにいなくなります。しかし、そこでぎゅうぎゅうに絞っていた糸は簡単に緩んでしまうので、家庭では緩ませないようにするということです。

冬期講習と冬期講習明けでは、勉強時間や学習密度、問題レベルなどに落差が出てきます。特に塾では子どもに自信をつけさせるため、勉強内容がやや簡単になります。なおかつ、学校へ行き始めることによって生活リズムが変わることも子どもが失速する原因になりやすいですね。もちろん、学校を休めといっているわけではなく、まるまる学校を休んでペースが乱れることも多々あります。

インターエデュ:ペースを持続させるために、親としてどんなことができるでしょうか。

安浪先生:冬期講習で受験へのスイッチが入ったりするので、この高密度の状態を冬期講習が終わってからも持続できるようにすることです。たとえば、自信をつけさせようとして簡単な問題ばかりをさせすぎないことです。もちろん、今さら難問づくしというのもNGですが、志望校に合わせた脳の使い方は常にしておくべきです。あとは、体調管理、生活管理ですね。特に残りの日数で何をすべきか、日々やることを明確にしてあげてください。