男子校で男子が伸びる本当の訳【男子校の先生座談会・後編】(2ページ目)

学校へ行く機会はどのくらい? 先生との交流はどんな様子?

エデュ: 「子どもが家で学校のことを話さない」と心配される保護者が多いと聞きます。そこで保護者が気になるのは学校へ行く回数や先生と交流についてです。それぞれどんな機会があるかを教えてください。

高輪中学高等学校、学校生活の様子(公式サイトより)
高輪中学高等学校、学校生活の様子(公式サイトより)

高輪中高・真壁先生: 保護者会は中1と高2で年に2回、中2、中3、高2、高3は年に1回です。春に行う保護者会では、1年間の行事予定の報告や役員決めを行います。中1と高2の2回目の保護者会では宿泊行事の説明も行われます。
PTAは、各クラス、広報と企画の2名がPTA役員になります。広報は広報誌の発行、企画は父母の会の行事や、保護者会の後の懇談会の準備や文化祭の企画なども行います。
懇談会では、教室で保護者から普段の子どもの様子をざっくばらんに聞いて楽しく雑談をします。

京華中学・高等学校、学校生活の様子(公式サイトより)
京華中学・高等学校、学校生活の様子(公式サイトより)

京華中高・町田先生: 学級懇談会では必ずお子さんの成績表を親に返しますので、定期試験の数だけ学級懇談会があります。4月の最初のPTA総会の後の保護者会を含めて6回です。プラス高1、2、3では進学講演説明会が1回あるので合計7回です。さらに面談指導日が1学期2学期に1回ずつあります。
学級懇談会の後には、個々にお子さんの普段の様子を相談する方もいます。それが終わるとクラスごとに茶話会が行われます。そこには担任も参加します。

PTAは役員11名の下に、各クラス2名の学年代表が12名という組織になっています。メインの活動は、体育祭でのジュースの販売や学園祭の時の「京華茶屋」という模擬店とバザーを結構大掛かりで行います。もう一つはPTA主催による一泊二日の親睦旅行です。多い時だと120~130人、少ない時でも50人くらいは参加します。

日本大学豊山高等学校・中学校、学校生活の様子(公式サイトより)
日本大学豊山高等学校・中学校、学校生活の様子(公式サイトより)

日大豊山中高・上沢先生: 保護者会は4月に1回、宿泊行事ごとに1回あります。高1では進路説明会もあるのでどの学年も2回はあります。その後にPTA主催の茶話会があります。
茶話会では、参加者を班に分けたり、お菓子を出したりして、先生と保護者、保護者同士が打ち解けた雰囲気で話せるようにしています。こうして茶話会で保護者同士が繋がるので、互いに提出物の確認などをされたり、当てにしてはいけないですが学校としては心強いところはあります。

edu’s point

学校によって保護者会の回数は異なり、保護者会などのあとに先生と保護者、保護者同士が交流する場、懇談会や茶話会が設けられているようです。母親の参加が多く、同じ男の子を持つ親同志すぐに意気投合するとのこと。
懇談会や茶話会では、「うちの子こうなんだけど」「うちもそうよ」「先生どうしたらいい?」など気軽に子育ての相談もできるそうです。男の子にありがちな「だらしがない」「忘れ物が多い」ことに気をもむお母さまたちも、うちだけじゃないんだと安堵できるとのこと。また、先生は「男の子はそういうもんですよ。大丈夫ですよ」とお伝えするようです。男の子の行動をよく理解している男子校の先生の言葉だからこそ、説得力があり安心感もありますね。