【第1回】男女御三家ママたちに聞く! 後悔しない受験直前期の過ごし方(全4回)(3ページ目)

志望校判定模試は、直前に解消したい「弱点」を見つけ、本番へのモチベーションを高める場として活用を。

エデュ:直前に受けた志望校判定模試の結果を、みなさんはどう捉えましたか? また、本番に向けてどのように活用したのでしょう?  

麻布・海城ママAさん:長男は、模試の判定通りに本番の結果が出ましたが、次男は波乱万丈でした。次男の第二志望は、第一志望の武蔵と出題傾向が似ている栄光学園です。直前の模試では両校ともに80%くらいの高判定が出たので、いけるかも!と期待しましたが、本番では、残念ながら二つとも不合格。もちろん、本人が力を出し切れなかったという理由もありますが……。実際に合格をいただいた海城は、逆に、模試ではあまりいい判定が出ていなかったので、模試の結果に一喜一憂しないことをおすすめします。

広尾学園ママCさん:そうそう、模試はあくまで模試ですよね。でも、志望校や併願校を決めるうえでは、模試の判定をかなり参考にしました。1月受験から2月受験まで、判定の高かった学校とチャレンジ傾向の学校を、いつ、どのような順番で組み合わせるか、過去問の結果も照らし合わせつつ、いろいろ迷って決めました。

エデュ:なるほど、直前期だからこそ、模試の判定と過去問の点数をもとに、併願校の作戦を練り直す必要があるのですね。

桜蔭中ママBさん:わが家の場合も、模試の判定では、そこそこ合格ラインが出ていましたが、その点を重視するよりも、直前に解消しておきたい、各教科の弱点を確かめるために活用しました。たとえば、志望校ごとに教科の順番や出題傾向を予想して作られている模試の場合、「算数があまりできなかったから、次の社会と理科で盛り返そう」と気持ちを切り替える練習をしたり、各教科の時間配分を考えて実践してみたり……。本番に向けて気持ちの持ちようを練習するために活用するのがいいと思います。

まとめ

保護者のみなさんがリアルに語った、残り時間を後悔しないための直前対策。タイムリミットが迫っているからこその戦い方があるのです。私も娘の直前期を思い出し、「こういうやり方があったのか!」と血沸き肉躍る気持ちになりました。では、今回のポイントを振り返りましょう。

1.直前期の過去問は、ぐっと点数を伸ばすための最強の教材。何となく解くのでなく、志望校の出題傾向とわが子の得点傾向を把握し、苦手なところをじっくり取り組むよりも、わりとできるところや伸びしろがあるところを重点的に勉強する。

2.時事問題は、学校によって問題数や配点が異なり、あまり重視していないところも。日ごろからニュース番組を見たり新聞を読んだりする習慣があればベストだが、そうでない場合は、塾がすすめる時事問題テキストや市販の問題集で一通り勉強を。マンガや写真などでニュースを解説している冊子もあるので、わが子の性格に合わせて選ぼう。

3.直前の志望校判定模試の結果に一喜一憂しない。教科別の苦手を知って作戦を練ったり、時間配分を試してみたり、本番に向けた練習台として活用するのがおすすめ。

わが家の受験を振り返ると、偏差値に関係なく、過去問との相性がバッチリだったところには、ちゃんとご縁をいただいています。逆に、過去問に苦戦しまくっていたところは、本番でも厳しい戦いになりました。「過去問は学校からのラブレター」とはよく言ったもので、娘は相思相愛の学校に入学し、充実した日々を過ごしています。

直前期の対策&応援メッセージ公開中

「中学受験速報2021」がスタートしました!

今年の受験生だけでなく、来年以降の受験家庭にも役立つ情報を充実させた「中学受験速報2021」。

第1弾企画は「受験生&保護者への応援メッセージ」。
11の先生と塾から動画と記事でお届けする応援メッセージ。直前期の今から当日の過ごし方、気をつけたいポイントなど先生からのアドバイスは必見です。
お悩みQ&Aでおなじみの安浪京子先生と小川大介先生からのメッセージもお見逃しなく!

中学受験速報2021はこちら≫